登山デビューに最適!都心のオアシス、札幌・円山を登ってみた

北海道

今、登山が注目を浴びていると思います。山ガールなどの言葉も生まれて久しく、健康に良い運動として、老若男女問わず、挑戦する方が多いようです。札幌市民の憩いの場となっている、通称・円山と呼ばれている周辺地域は動物園や公園、そしてスキージャンプ台などがあり観光客にも人気。そこにポッコリとそびえている円山は気軽に自然と登山を楽しめる山として親しまれています。そんな円山を登ってみました。

 

原始林に囲まれた標高225mの小さな山

 

これまでの体験記事で大倉山ジャンプ競技場や、円山動物園などを紹介してきましたが、その地域にそびえている円山。写真などでは撮れませんでしたが、夜景で有名な藻岩山などの山並みに連なっています。まさにポコンとした尾根が2つあり大小を並べたようにも見えます。

札幌の都心からは、地下鉄東西線大通駅から乗車すると3つ目、わずか6分の円山公園駅で下車。最も近い登山口には歩いて10分という距離にあります。標高は225mと小さな山ですが、円山を囲む森林地帯は太古の面影を残す原始林として、大正10年に国の天然記念物に指定されているのです。その雰囲気は登山の工程とともに紹介します。そして登りやすい山として、この円山が札幌市民の“登山デビュー”の山として人気を呼んでいます。

円山公園駅から円山動物園に向かう坂道に入り、円山公園を右に見ながら登っていきます。森林の中を10分ほど歩くと、「八十八ケ所登山口」にたどり着きます。

四国八十八カ所に倣って作られ、頂上に着くまで数多くの石仏が歩道脇に並んでいるコースです。麓の石仏様にひと拝みしてから、登山道に入ります。

このようにあちこちに石仏が連なっています。今は献体する数が増え、88体どころか200体近くあるようです。

登っていると驚くのが、カツラやハルニレなど、大地に広く根を張る巨木がそれこそたくさんあることです。

さすが原始林の名に恥じないという感じです。樹齢は少なくとも150年は越えているといいます。都会の中にこれほどの大木があるというのが驚きで、全国の大都会では札幌でしか見られない光景と言えるでしょう。先に訪れた野幌森林公園よりも大木の数は明らかに多いです。手つかずの森林はこちらの方が残っているようですね。この登山もできる自然歩道は大正3年に円山村開拓の父と言われる上田万平らによって切り開かれました。それが今や稀有な都会のオアシスとなりました。

 

リスには出会えずも頂上の絶景に感動

 

そういえば、今回、円山に登った目的はリスに出会うこともありました。円山ではかなり高い確率でエゾシマリスやエゾリスに出会うことができます。筆者も麓の林道で何度か目にしてきました。しかし、野幌森林公園でも出会えなかったように、今回もお目にかかることはありませんでした。最近は動物運が悪いです。ただし、個人的には餌付けしてまで、写真に収めることには反対です。この辺のリスは、餌をまいて、撮影する人も多く、ほとんど餌付け状態で人をあまり恐れないリスも多いです。人間、動物双方にとって良い結果を残すとは思えません。森林内にもそのような注意書きが書かれています。マナーを守った上でリスなど動物との偶然の遭遇を楽しんでほしいと思います。

子供が書いたと思われるメッセージが入った石仏も目立ちました。家族や子供連れの登山にも向いていると思います。頂上へ近づくにつれて小さいながら岩場も増えてきます。

傾斜は結構急こう配のところも多く、小さい山だからと言って舐めてはいけません。上りはかなり息が切れました。

それでもほとんど休みも取らずに40分もかからず、山頂まで着くことができました。

山神様を祀る石像があり、その隣は、小さな山とは思えない岩場の頂上となっています。

そしてこの岩場に登ると、札幌市内の素晴らしい景色が広がっていました!

これは絶景です!この小さな山に人が引き付けられる理由が分かる気がします。晴れていてよかったです。

こちらは円山とは兄弟ともいえる藻岩山方面です。右側が藻岩山ですが同山の原始林も天然記念物に指定されています。

こちらは東側の札幌ドームとその右側に見える緑部分は羊ケ丘です。地平線が広がり、石狩平野の広さ、北海道のスケールの大きさが伝わってきます。

山ガールとの言葉も生まれ、女性に登山が流行っているのかどうか分かりませんが、平日ということもあり、女性の姿が目立ちました。それもご年配の方から若い方まで様々です。

スマホでこの絶景を写真にとってすぐさまSNSに上げている人もチラホラ。それも一人で登って来る方も多いのに驚きました。女性同士の観光の方も時間が許せば登ってみて欲しいです。苦労した分感動が待っているはずです。

汗だくになり登り、喉が渇いた筆者は写真の飲料を飲むことに。北海道では大人気の炭酸飲料「ガラナ」です。函館の会社がいち早く飲料化し、特に道南地方で人気があります。ブラジルのアマゾン原産のガラナの実を利用したカテキンやカフェイン成分を含む飲料です。ブラジルではエネルギー補給ドリンクとしても重宝され、今は分かりませんが、サッカーのブラジル代表の公式飲料になったこともあります。味はドクターペッパーぽい感じです。なぜ全国で飲まれないか個人的には不思議な飲料です。

今回、リスには出会えませんでしたが、道中、写真には撮れませんでしたが、アオダイショウをみかけました。また頂上で、綺麗なトカゲ?を偶然撮影することができました。

尻尾が非常に綺麗ですが、何トカゲでしょうか?山登り好きの知人に聞きましたが「北海道ではポピュラーなトカゲ」と言われましたが名前までは分かりませんでした。円山にはヘビやトカゲもかなり生息しているようです。昆虫などは円山で発見された固有種なども生息しているとか。

 

下山後も動物園や野球も楽しめる!

 

頂上で絶景を1時間ほど堪能した後は、円山動物園方面に向かって下山しました。下山にかかる時間は30分ほど。しばらく円山動物園の裏側の水辺を通ると木製の林道に到着します。

ここを登ると、円山動物園前に出てきます。

円山の良い所は、様々な施設があり総合公園になっているので、色々な楽しみかたが出来る事。体力があれば動物園で癒されるのも良いかも知れません。今回、筆者は動物園の向かいにある円山球場で、夏の高校野球南北海道大会が開催されていたので、観戦に訪れました。

同球場は北海道の甲子園と言われるほど、高校野球の聖地です。円山を登り良い汗をかき、絶景に感動した後に、白球の青春に心を打たれる。何というピュアな1日でしょう。

そしてここ円山球場の食堂の名物がカレーライス。たくさんの野菜をじっくり煮込んだ深みのある味は忘れられません。ですが、このような日の食堂は激混みなので、入ることはできず。それでも円山カレーのレトルトが売店で売っていたのでしっかりゲットし2試合を楽しんで家路に着きました。

 

まとめ

 

何度も繰り返しますが、円山は小さな山ですが魅力がタップリ詰まった山です。家族や子供でも登りやすいですが、しっかり登山の気分を味わえ、巨木が林立する原始林に圧倒され、かつマイナスイオンに癒される。そして登った後は予想以上の絶景に感動します。降りた後は野球や動物園で楽しんだり、円山付近はお洒落なカフェも多いので女子ならひと息つくのもいいでしょう。登山デビュー、そして家族のハイキング、人により色々な楽しみを選択できると思います。

▽スポット情報

円山球場

住所:北海道札幌市中央区宮が丘3番地

TEL:011-641-3015

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