大阪の日本橋でんでんタウンと言えば、一昔前までは電化製品を求める多くの人で賑わいを見せていました。今や、ヨドバシカメラやエディオンなどの家電量販店に圧倒され、正直、電化製品の街とはいいがたくなっています。
ところがメインストリートである堺筋から1本入ると、オタロードと呼ばれる通りがあり、メイドカフェをはじめコスプレショップなど、アニメオタクにとっての聖地となっています。大阪版の秋葉原といえるでしょう。
そして、千日前とも隣接するこの地域には、「道具屋筋商店街」という小さな商店街があります。道具屋筋商店街は、飲食店向けの厨房製品や食器などに特化した、特色のある商店街なんです。
のれん、看板、ユニフォーム、食器、厨房機器、食品サンプル・・・。ここに来れば何でも揃っちゃう。飲食店をされている方は、開業時に一度は訪れたことがあるのではないでしょうか?
「新・がんばる商店街77選」にも選出され、ますます活気づく商店街なんです。
千日前のなんばグランド花月のすぐ隣に、この商店街の北入り口があります。もう1ケ所の南入り口は、なんさん通りに面しています。
たいへん短い商店街ですが、ちゃんとアーケードもあるんですよ。
短い商店街のメリットといえば、何度も往復できるというところでしょうか。1軒目であわててお財布の紐を緩めることはありません。どうぞ商店街を通り貫けて下さい。また戻って来て買えばよいのです。
さあ、お買い物です。この商店街は、通路の狭いお店が多く、商品も壊れ物が多いため、大きなバッグでの訪問は控えた方がベターです。
では、何軒かのお店をご紹介しましょうね。
千田硝子食器
ガラス食器なら、千田硝子食器さん。
ガラス製品だけでなく、ブランド食器をお探しの場合は迷わずこちらへ。
RIEDELのワイングラスなど、卸価格で販売しています。
数軒先には、厨房機器を中心に扱う同系列の千田さんが。業務用カキ氷機や、業務用たこ焼き器、ピザ窯など、見ているだけでも飲食業を始めたくなります。ないものを見つけるほうが難しいぐらいの品揃え。もちろん家庭用たこ焼き器もありますよ。
大阪漆器
漆塗和食器なら大阪漆器さん。
日本が誇る伝統品でもある漆器。いまや、和食だけでなくフレンチや中華でも使用されるほど、世界的にもメジャーなものになってきています。取り扱いが難しいと言われる漆器ですが、ここでは、漆器をもっと身近にと、普段使いできる漆器がたくさん揃います。大館の曲げわっぱなどの伝統品もあります。
山加陶器
陶器店もおすすめ店舗がたくさん。
まず、こちらの山加陶器さん。品揃えが豊富で、おしゃれなうつわがたくさん。そして店内はとても見やすく整然とディスプレイされています。こんなスタイリッシュなおたまが100円なんて。個性的な一点ものもたくさん。キュートな豆皿は1枚ずつ揃えてみたいですね。なんばグランド花月側の入り口付近にあります。
京屋
陶器の京屋さん。
見て下さい、この所狭しと並べられた品々。他のお客様とすれ違うことは決してできません。積み重なった商品の中から、掘り出し物を探す楽しみといったら!特に出入口付近の特売品は、驚きの価格でのご提供です。
花月堂
のれん・看板の花月堂さん。福々しい電動招き猫やビリケンさんが、商店街の顔ともなっています。こだわりの提灯には、どれも食欲をそそる美味しそうな文字が描かれています。日本のお土産としても喜ばれるレトロな古民具なども、見ているだけで盛り上がります。
この道具屋筋商店街は、明治時代に今宮戎(えべっさん)や四天王寺さんへの参道として栄えた道に、道具屋さんや雑貨屋さんが集まって来たのが原形だそうです。大阪大空襲では多くの商店が焼失しましたが、皆で力を合わせて再建を果たしています。昔から、くいだおれ大阪を支えてきた商店街ということになりますね。
今では外国人観光客の姿も増え、観光地としても楽しめる商店街になっているんです。
特に12月にもなると、お正月準備の人々で活気づきます。バランや笹などおせち用の飾りもたくさん陳列されますので、創作意欲がわいてきますよ。黒門市場の近くなので、食材調達もバッチリ。
包丁店、包装資材のお店、竹細工のお店・・・など、今回紹介できなかった中にも、魅力的で個性的なお店がたくさん。
もちろん、ほとんどのお店で小売をしています。どこにもないお気に入りの一枚を、お手頃価格で見つけて下さいね。まとめ買いでお値段交渉するのも楽しみの1つですよ。
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