今回は、谷町の中華料理店青藍(せいらん)さんをご紹介します。
谷町六丁目駅と九丁目駅の中間、谷町七丁目の交差点を西に。消防署の少し西側にあります。
こんなところに飲食店があるわね、と一見通り過ぎてしまいそうな目立たない、けれどよく見ると瀟洒な外観です。
中には6人がけカウンターと4人がけテーブル席が3つ。予約制で個室もあるようです。
調理場が見通せるカウンターに座りました。清潔感のあるオープンキッチンは、一見イタリアンレストランに見えませんか?カウンター席からは、シェフがきびきびと動く様子が見てとれます。
ちなみにオーナーソムリエと料理長は、桃谷楼のご出身ということです。有名店ご出身のお2人が手にかけるお料理、ますます期待がふくらみます。
ランチは1,000円から。今回はレディ-スコース(2600円)をお願いしました。
前菜盛り合わせから、フカヒレスープ、魚介、お肉、麺もの、デザートと盛りだくさんな内容です。
ジャスミンティーがポットでサービスされます。ジャスミンのよい香りで、ホッとリラックスさせてくれます。そして、「苦手な食材はありませんか?」との女性スタッフの心遣いが嬉しいです。
1品目のお料理が出て来ました。
前菜の盛り合わせは、このボリューム。中華料理の冷製前菜の定番が並びます。
左からクラゲの甘酢漬けは、コリコリと歯ごたえがよく、やさしい酢加減です。蒸し鶏のゴマだれは、柔らかく蒸されたあっさりの鶏肉に、濃厚なゴマだれがとてもよく合います。ピータンを見た時点で何かアルコールが欲しくなりますね。白ワインやシャンパンがとても合いそうです。ソフトシュリンプはとても柔らかく、頭の部分から丸ごといただけます。
そしてサラダが付いています。新鮮な葉野菜とプチトマト。このトマト、普通のプチトマトではありません。マリネにされたトマトでしょうか、甘酸っぱさが凝縮されています。おかわりをしたいくらい、甘くて美味でした。
フカヒレスープです。コリっ、プリっという高級食材フカヒレの食感がいいですね。なかなかいただく機会が少ない食材ですから、かみしめて大事にいただきます。フカヒレはもちろんのこと、スープに深みがあります。滋味たっぷりで美味しいスープでした。
次はメインの1品目、海鮮チリソース。エビ、貝柱、イカ、どれもとても柔らかい素材です。アスパラなどの野菜も。チリソースの辛味が後から来ますが、ふわふわのスクランブルエッグによってマイルドに中和されています。
そして、四万十ポークの酢豚。パプリカなどのお野菜で彩りよく盛りつけられています。
高知県の四万十町が誇るブランド豚の四万十ポークは、柔らかくも噛み応えのあるジューシーな食感。黒酢のあんがよく絡んで、美味しくいただきました。多すぎず、ほどよい量感。
麺ものは揚げ麺でした。たっぷりの旬のお野菜あんかけが、カリっとした麺にほどよく絡みます。それぞれの素材の風味が生かされた優しいあんでした。
締めのデザートは、杏仁豆腐とゴマ団子の2種類。
これまでのお料理は前菜以外、量は比較的控えめでしたが、ここに来てこの杏仁豆腐の量は意外にボリュームがありました。ですが、デザートはもちろん別腹。ぷりんとした舌ざわりと杏仁の香りが美味です。ゴマ団子も小ぶりではありますが、甘さを控えた上品な餡です。
ランチコースは大きくわけて3種類。
今回いただいたレディースコースの他には、
★サラダ前菜、スープ、メイン(日替わり等からチョイス)、ごはん、点心2つで1000円
★前菜3種盛、スープ、メイン(肉or魚)、ごはん、点心2つ、デザートで1600円
と、リーズナブルなコースが用意されています。
それぞれ500円のアップでスープをフカヒレスープに変更できるんですよ。
今回のランチ、本格中華のフルコースともいえる充実の内容でした。味付けは総じて、中華料理にありがちな濃さや油っこさはありません。適度なメリハリもあり、最初から最後まで飽きることのない素材の味を生かした味。食材は、シェフが毎朝卸売り市場にて仕入れるのだとか。無理のない量感も素晴らしいです。魚介、肉、野菜のバランスもとれており、女性に嬉しいヘルシーランチでした。
夜はコースの他、アラカルトも豊富なんです。鮮魚の広東風姿蒸しや、牛フィレ肉のXO醤炒めなど、逸品が勢ぞろい。
オーナーソムリエさんに、中華料理に合うワインを選んでいただけそうですね。
住宅街にあるこじんまりとしたお店ですが、ひっきりなしにお客さんが来店する理由がわかりました。
TVの情報番組などでも紹介され、もはや隠れ家ではありません。
青藍
大阪市中央区中寺1-2-23
06-6777-5647
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