夜景だけじゃない!函館山のミステリアスな山歩きを楽しもう

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北海道、いや日本有数の観光都市、函館。北海道新幹線も開通し、ゴールデンウィークなどは平年をはるかに超える観光客が訪れました。そして、函館と言えば夜景、それも夜景と言えば函館山から望む「世界三大夜景」の光景が世界的な人気です。しかし、函館山には夜景以外にも知られざる魅力があふれているのです。ミステリアスであり、山ガールにもおすすめな函館山の楽しみ方を紹介します!

①:函館のシンボルとなった“臥牛山”

 

函館山は全高は334m。周囲約9キロの小さな山ですが、大小12のこぶ山で構成され変化に富み、牛が臥せっている姿に似ていることから、臥牛山の名前で市民に親しまれています。函館の夜景の主役であり、毎年世界中から多くの観光客がロープウェイなどで展望台に登っています。

また、山の麓は俗に言う「ベイエリア」と呼ばれる異国情緒あふれる観光地区です。函館の扇形で美しい宝石のような夜景はまさに函館観光のメーンのひとつでしょう。しかし、展望台を一歩出ると、自然に恵まれ、かつミステリアスな情景を味わえる山なのです。市街地に隣接した環境ながら約600種の植物に恵まれ、津軽海峡を南下、北上する渡り鳥の休息地でもあり、約150種類という野鳥観察にも最適の地で、大人から子供まで山歩きを楽しめる市民にも愛される山なのです。なぜ、このような自然に恵まれた環境になったかを次に紹介いたします。

 

②:明治後期に軍事要塞化し入山禁止、手つかずの自然が残る

 

日清戦争後にロシアとの緊張が高まり、日本軍が函館港や津軽海峡防備を目的に1898年から函館山全体の軍事要塞化を開始し、1904年までに砲台や発電所、観測所など17の施設が建設されました。これにより、函館山は軍事機密の施設となり、地図上から存在が抹消され、太平洋戦争終結後の1946年に解放されるまで一般人は近づくこともスケッチ、撮影すら許されませんでした。

かつての函館山は昔の写真を見ると分かるのですが山頂部(現在の展望台)はもっと尖っていました。軍事要塞化で山頂全体が削られて5mほど小さくなっているのが現在の函館山で、全体が平らになっています。また、一般人が侵入しようにも、3方は海に囲まれ、山の裏側は断崖絶壁で不可能。そのような状況だったので、手つかずの自然が残ったのです。絶滅寸前と言われるエゾヒキガエルも函館山に生息しています。

 

③:展望台に登ったら要塞跡を巡ってみよう

 

函館山を巡るおススメは「要塞跡めぐり」です。戦後、一般に開放されましたが、戦前までの軍事要塞跡は現在でも山の各所に残っています。大規模な軍事土木遺産は全国的にも珍しく「函館山と砲台跡」は2001年に北海道遺産に認定されています。崩落の関係で、見学禁止の要塞跡もあります。実は展望台のすぐ下にも「御殿山第一砲台跡」がありますが、そこは見学不可です。しかし、多くの要塞跡は見学可能であり、それらを巡るだけで函館山頂を隅々まで回ることになり、ハイキングとして最高の運動になります。昼間に函館山ロープウェイで展望台に登った方なら、展望台を降りてつつじ山駐車場から10分ほどの距離に御殿山第二砲台跡があります。

ここには2門の砲座が3か所に分かれて配置されています。津軽海峡を通行するロシア艦船には射程外で発射されませんでしたが、砲台のおかげで函館は攻撃されなかったといいます。太平洋戦争末期には、函館も空襲を受け、青函連絡船を中心に爆撃されました。低空飛行の戦闘機には旧式の大砲では使い物にならず、函館は大きな損害を受けました。写真は大砲の砲座で、かつては丸いベンチが設置されていましたが、撤去されています。

 

第二砲台跡から砂利道を450mほど歩くと「入江山高地観測所跡」の案内版があり、尾根沿いの細道を進むと、立派な石造りの階段遺構が現れ、そこを登ると観測所跡となります。元観測所だけあり景色は抜群です。

函館湾を一望でき、北海道新幹線も遠くに眺められるはず。山歩きの方はここで、抜群の景色を眺めながら食事などをしていますよ。展望台から、それほど時間をかけずに訪れられるのは、この2つの要塞跡です。ですが、函館山をじっくり歩きたい方、廃墟好きの方にはもっとお勧めの場所があるのです。

 

④:要塞跡最大級の千畳敷戦闘指令所はスゴイ!

 

函館山の展望台からつつじ山駐車場から砂利道に入り、尾根伝いの千畳敷コースを約2キロ(約30分)ほど歩きます。道は平坦で野鳥や草花を愛でながら行程を楽しむのも良いでしょう。また、山の裏側の急斜面や断崖絶壁も望むことができ、函館山の荒々しい一面を感じることができます。途中に千畳敷砲台跡もあり、そこから連なるようにレンガ造りの弾薬庫などが続き、千畳敷戦闘指令所跡にたどりつきます。

ここは指令所らしく数々の遺構の中では最大級の規模を誇ります。ほかの要塞は安全のため内部に入る場所は限られますが、この指令所は地下部分にある司令所の内部に入ることができます。レンガ造りの司令所は堅牢さと歴史を感じさせますし、簡単な迷路のようにもなっています。

景色も中々で、御殿山や千畳敷砲台の状況も一目で観測できていたようです。余談ですが、筆者は子供のころ、夜に同司令所で友達と夜景を観ていました。昔は地元民しか知らない場所で、そのころは整備もされておらず、戦闘所内は空き缶などゴミだらけ。幽霊が出る噂もあり肝試しの場ともなっていたのが懐かしいです。

 

⑤:「函館山ふれあいセンター」を利用し情報をゲット!

 

今回訪れた場所以外は、「薬師山砲台跡」が見学できます。函館山を登る、または下山する場合、いくつかの登山道があるのですが、旧登山道が最もポピュラーで、楽に上り下りできます。その登山道の麓側にも、要塞を忍ばせる当時の貯水槽がそのまま残されています。

函館山の楽しみ方をより知りたい方は、旧登山道コース入口付近にある「函館山ふれあいセンター」にもお立ち寄りください。

要塞の詳細や楽しみ方の資料、要塞に使われたレンガ後、大砲の復元模型なども展示されています。もちろん山歩き、野鳥観察など様々な情報もここで知ることができますよ。以上、これらの砲台跡など函館山要塞跡はNHKの人気番組だった「ブラタモリ」などでも紹介され知名度は徐々に高まっているようです。自然や山歩きを堪能しながらミステリアスな軍事遺産を巡る。夜景だけじゃなくどっぷり函館山を楽しみたい方にオススメです!

 

まとめ

 

函館山付近は、箱館戦争でも官軍と旧幕府軍の激戦地帯となり、明治以降は要塞化と、実は戦争に翻弄された悲しき山でもあり、それゆえに手つかずの自然や軍事遺跡も残ったという貴重な山でもあります。夜景を見る前の昼間は、かつての歴史にも思いを馳せながら函館山を満喫するのも一考です。函館山にはほかにも消滅した「幻の村」などがあり、ミステリアスな面はまだまだありますが、いつかの機会にお伝えできればと思います。

 

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