十勝・池田町周辺のちょっとマニアなスポットを紹介

北海道

十勝・池田町は「池田ワイン城」が有名で、まさに観光スポットの中心ですが、池田町周辺には、十勝地方の雄大さを利用した様々なスポットやグルメも点在します。同じ北海道とはいえ、筆者もあまり十勝を訪問することはないため、今回はワイン城以外のスポットも回ってみました。

 

シープドッグショーを楽しめる「BOYA FARM」

北海道と言えば、羊肉を焼く「ジンギスカン」が代表的グルメとして有名です。池田町には羊肉を提供する日本最大級の羊牧場「BOYA FARM」(ボーヤ・ファーム)があります。

JR池田駅から約4㎞の緩やかな丘陵地帯に、長閑な光景を醸しだしています。ボーヤ・ファームが設立されたのは昭和63年(1988年)12月。横浜で“BOYA”ブランドを主としたスキーウェアの縫製、製造を営んでいた株式会社山田ニットが企業誘致で池田町に工場を移転し、株式会社ボーヤ・ノースランドを設立。その付属牧場としてボーヤ・ファームが設立されました。この思いは同社が、生産から販売まで、一貫したブランドを作り上げたいという気持ちでウールの元となる羊の生産牧場を立ち上げたのでした。

平成元年に羊の一大生産地ニュージーランドからウール生産を目的とした60頭の羊を輸入し、設立から2年で240頭まで増えました。その後、繊維業の衰退によりボーヤ・ノースランドは廃業となり、羊肉生産へ切り替えました。その後も紆余曲折ありましたが、現在は1000頭を優に超える規模となり、一般の観光客にも開放されています。

ボーヤ・ファームの売りはシープドッグショーです。平成19年から隣の宿泊やコテージのある施設「まきばの家」に隣接する敷地で牧羊犬ショーを開催しています。放牧されている羊を牧羊犬が、厩舎に追い込んでいく様子を見られる珍しいショーです。同ファームの代表取締役・安西浩氏は日本有数の牧羊犬ブリーダーであります。土日曜日・祝日に1日1、2回開催しています。料金は800円。筆者が訪れた時はショーが始まっていて、遠目からしか眺めることができませんでした。

しかし、従業員さんに羊の厩舎で、羊の毛刈りを見られることを教えて頂いたので、厩舎に訪れてみました。するとビックリ!何と、「羊の毛刈大会」の全日本大会が開催されていたのです。

この毛刈大会で優勝すると、世界大会もあるようで、日本全国から羊のファーマーさんたちが集まって毛刈りのスピード、正確さなどを競っていました。

見学者も意外と多く、女性部門もありました。目の前で羊の毛刈りを見るのは道産子の筆者でも初めてで、しばしの間、見学していました。羊をガシッと固定して毛を刈るのは思ったより重労働そうでした。

大会で毛を刈った羊さんたちです。冬場は寒そうですね~。毛刈大会を見学していると、シープドッグショーの牧羊犬たちが帰ってきました。

3匹のシープドッグです。彼らは非常に賢く、良く訓練されていて、人懐こいですが、命令がない限り、決して厩舎に入ることはせず、うつ伏せて毛刈大会を眺めていました。白黒に別れている犬種はボーダーコリーと言われているイングランド原産種で、牧羊犬も含め、全犬種の中で最も頭が良いと言われているとか。今回、実際その一端を感じることができました。

同ファームから見渡す景色も北海道や十勝地方らしさを感じられます。ちなみにここの羊肉は十勝や北海道のみならず、全国のレストランや居酒屋などに供給されています。もしかしたら皆さんの口に入っているかもしれませんね。

 

池田町の老舗レストラン「みやむら」とバナナ饅頭

池田町のグルメと言えば、十勝牛です。その中でも、同町内で生まれ、肥育され、主に池田町食肉センターで処理され、町内で部分肉に加工された褐毛和種(あか牛)のことを言います。池田牛の特色としては①程よい霜降りで余分な脂肪が少ない②和牛ならではの豊かなジューシーさ柔かさを併せ持つ③ワイン製造工程で出たワインのオリを餌として与えていることです。この池田牛を堪能できる店が「レストランよねくら」です。

同店はJR池田駅の真向かいにあるのですぐ分かるはずです。池田牛のステーキなどをリーズナブルな値段で提供していることで人気を呼んでいます。筆者はランチで池田牛のカットステーキセット(980円)で注文しました。

ミディアムレアに焼かれたカットステーキはジューシーで確かに柔らか味があります。

脂も適度に乗っていて、決してくどくはないです。量的にも満足で、コスパも良く、人気があるのも分かる気がしました。そして、同店の名物が、十勝では有名な「バナナ饅頭」です。

同銘菓が誕生したのは明治38年(1905年)とされています。北海道開拓により、全域に鉄道が延伸され、十勝もにぎわいを見せてきた時期に誕生しました。当時、バナナは高級食品で、庶民は簡単に食べられるものではありませんでした。そんなバナナの味を菓子にしてして米倉家が開発したとか。

素材は至ってシンプルで、小麦粉と鶏卵でバナナの形を模して生地を作り、中身は白あんを使っています。バナナの素材は一切使われていませんが、バナナ味に近づけるような工夫が凝らされています。110余年、変わらぬ味は、甘さ控えめでまさに素朴のひとこと。おおらかな道産子を思わせる、けれんみのない味わいでした。

写真は池田町と音更町の町境にある千代田堰堤公園です。堰堤から流れ落ちる水流の迫力と、サケの捕獲場として有名です。対岸のクレーンがサケ網を引き揚げていました。秋口には川を飛び跳ねながら登るサケで堰堤付近がビッシリと埋まるそうなのですが、今年はサケが記録的不漁で、たまにサケの飛び跳ねる水音しか聞こえなかったのが残念でした。

 

十勝平野の絶景を見渡せる「十勝が丘展望台」

池田町の隣、音更町には、十勝の絶景が見渡せる「十勝が丘展望台」が人気です。モール温泉で有名な十勝川温泉もほど近い丘陵にあります。

ふもとは十勝川公園で大きな花時計が目を引いていました。十勝の雄大な景色を楽しみたいなら同展望台が最もオススメスポットと言えるでしょう。

まさに絶景です。眼下には悠々と流れる大河、十勝川と十勝川温泉街、そして広大な十勝平野が眼前に広がり、「さすが北海道!」とその広大さに圧倒されます。はるか遠く望む日高山脈もアクセントになっています。写真でご覧のとおり、夕焼けの美しいスポットとしても有名で、カップルなどにもオススメできますよ。

 

まとめ

広い北海道、池田町周辺でもワイン城以外に面白いスポットはありました。地元の知り合いに教えられなければ、おそらく足を運ばなかった場所です。改めて十勝地方の雄大さ、懐の深さを感じた旅となりました。北海道は広く、今回のように一部地域でも1日では回れません。このような有名どころ以外のスポットを皆さんも探してみてはいかがでしょうか?

 

▽スポット情報

ボーヤ・ファーム

住所:北海道中川郡池田町字清見224-2

TEL:015-572-2127

URL:http://www.netbeet.ne.jp/~boya/contents.htm

 

レストランよねくら

住所:北海道中川郡池田町大通1-27

TEL:015-572-2032

URL:http://restaurant-yonekura.com/

 

千代田堰堤公園

住所:北海道中川郡池田町千代田

TEL:015-572-2286(十勝観光連盟)

 

十勝が丘展望台

住所:北海道河東郡音更町十勝川温泉

TEL:0155-32-6633(音更町十勝川温泉観光協会)

URL:http://www.tokachigawa.net/sightseeing/tokachigaoka.html

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