北海道旅行や出張の拠点となる、新千歳空港。現在は、空の玄関口になっているだけではなく、利用客以外の方も訪れて楽しめる、一大アミューズメントパークとなっているのです。ただ飛行機に乗るだけではない、新千歳空港の魅力を知るため、訪れてみました。
2011年にリニューアルオープン
今や年間1900万人を超える利用客数を誇る新千歳空港は、24時間離着陸できる空港として1988年(昭和63年)に開港しました。そして、現在のように、エンターテインメント性を追求し、リニューアルオープンしたのは2011年7月のことでした。
総工費約200億円をかけての大転換。その内容は空港という範疇を完全に超え、国内では右に出るものがないアミューズメントパークとなったのです。ビジネスでの北海道出張方という方は別ですが、観光で同空港を利用し、北海道旅行を楽しまれる方は、新千歳空港を見学する時間もぜひ確保してほしいです。3,4時間ぐらいの時間を取っても十分、楽しめるでしょう。
女子なら何はなくともスイーツアベニューへ
空港の出発ロビーに到着し、皆さんがまず行うことはお土産を買う、もしくはグルメを楽しむことかも知れません。新千歳空港の2階は広大なショッピングワールドとスイーツアベニュー、3階が北海道各地のグルメやラーメンなどを楽しめるグルメワールドとなっているのです。
女子に人気なのは、スイーツアベニュー>です。全国一の酪農、農産物王国の北海道は、スイーツに必要なミルク、小麦などに恵まれています。空港には全道各地のスイーツショップが出店し、スイーツ激戦区の様相を呈しています。行列ができ安定した1番人気を誇っているのが、札幌の老舗洋菓子店KINOTOYA(きのとや)の「焼きチーズタルト」です。
甘酸っぱいクリームチーズとクッキーをしっかり焼き、外はサクッと、中がトロッとした食感が絶妙で、温めても覚めても美味しい逸品。1個口から販売していますので、道産子女子のおやつとしても大人気です。次に、小樽の洋菓子屋さん「LeTAO(ルタオ)」の定番チーズケーキ「ドゥーブルフロマージュ」も一度味わって欲しい一品です。
シルキーなレアチーズケーキとしっかりしたベイクドチーズケーキの二層構造となっていて、異なる食感のコラボを楽しめ、ふんわり柔らかい口どけの良さは、スイーツ女子は病みつきになるのでは。ルタオにはイートインコーナーがあり、同スイーツと紅茶やコーヒーなどの飲み物とセットで味わえますので、試食代わりにもオススメです。
スイーツをしのぐ人気!美瑛選果の「コーンぱん」
しかし、近年、スイーツではないですが、これらの人気スイーツをしのぐほどの大人気となっているお土産グルメがあります。それが、「美瑛選果 新千歳空港店」の空港限定「コーンぱん」なのです。
「JAびえい」アンテナショップとなる美瑛選果は、美瑛町の新鮮な農産物や特産加工品を販売。この「コーンぱん」は東京の有名ベーカリー「VIRON」とコラボして誕生させました。美瑛産の小麦と乳製品、スイートコーンをたっぷり使用し水と砂糖は不使用と、コーンの旨み甘味を最大限に生かした傑作。焼き上げは1日5回、1回40箱のみの販売です。
そのため、手に入れるのは少々努力を必要とします。焼き上がりの20~30分前から行列ができ始め、販売は1箱5個入り(税込1080円)のみ。なるべく数多くの方に届けるため1人が購入できるのは2箱までとなっています。
約30分待って、湯気で生地が湿ってしまうのを避けるため箱のふたは開いたままで渡され「30分ほど待ってふたを閉めて下さい」と店員さん。蒸しパンと、とうきびを茹でた時の食欲をそそる甘いやかな匂いが漂い、期待感を持たせます。
パンをかじると中はコーンがギッシリ!そしてパンの塩気と砂糖なしのコーンのみの自然の甘さが口一杯に広がります。シンプルでいて、かつ北海道の大地のパワーを存分に味わえる素晴らしい逸品です。もちろん子供にも好まれるでしょうし、甘すぎない自然の味わいなので、大人には懐かしさを感じさせると思います。また、ワインやフルーティーな日本酒とも相性が良いと感じました。女子だけではなく、男性はもちろんすべての年代の方に受けるグルメのはずです。知り合いの30歳代の男女にも食べてもらいましたが、大好評でしたよ。
また、コーンぱん以上に“幻”となっているのが「まめぱん」です。これは朝1回のみの焼き上げで、手に入れた方は超ラッキーといえるレアグルメとなっています。もちろん筆者も食べたことはありません。
全道のラーメン店が集結した「北海道ラーメン道場」
さて次は、自分たちが食べるグルメを紹介します。ショッピングワールドの2階からエスカレーターを上った3階は、グルメワールドとなっています。そして、やはり人気は北海道各地から10店舗のラーメン店が集結している「北海道ラーメン道場」です。
現在も一番人気なのは、写真でもわかるように「えびそば 一幻」>です。ススキノのはずれに本店があり、北海道の甘エビを大量に使用したスープで、濃厚なエビのエキスを感じられる個性派ラーメンは、札幌でもあっという間に大人気店となっています。
スープの濃さ、綿の太さ、味などを自分好みに幅広く選択できるのもうれしいところです。エビスープの濃厚な味わいは強烈に味来を刺激し、1度味わうとハマってしまう方が多いのも分かる気がします。
⑤:北海道の海産物を使用した釜飯に舌鼓
ラーメン道場のやや離れた場所に「市電通り食堂街」>は、昔の札幌の市電で使用した車両を設置し、レトロな雰囲気も感じる食堂街です。
北海道の海鮮も味わいたい、生もの以外の違った形でと思い、平成26年(2014年)5月から出店している、釧路の「北海釜飯 海鮮 銀しゃり ふく亭>」に入ってみました。意外と、北海道では釜飯を名物にしている地方も多いです。同店はまさに、北海道の旬の素材を釜飯として炊き込むお店。筆者は期間限定の「つぶ釜飯」(税込1090円)を選択しました。
つぶ貝とは北日本、特に北海道が特産の食用される貝の一種。本州などではバイ貝と呼んでるかもしれません。北海道の青つぶや真つぶは、焼いたり、刺身で食べるのが一般的です。しかし、今回、釜飯を食べましたが、蒸かすと、身は硬くなりますが、旨みはこちらの方が上のような気がします。また、うれしいのは、だし汁も出してくれるところ。
〆はだし汁を釜飯にかけて、写真のように、つぶ茶漬けにできます。1度で、色々な味を体験でき、得した気分になりました。向かいが回転寿司だけに入りやすい穴場と言えます。
⑥:ロイズや人気キャラクターのテーマパークが充実
グルメワールドから、「スマイルロード」>に進むと、そこはテーマパークの様相になります。やはり最も目立つのは、北海道土産菓子の代表的なひとつ「ROYCE’」の「ロイズチョコレートワールド」が目に入ります。
空港の工場の生チョコや商品の製作現場をガラス越しから見られるのが人気で、皆さん足を止め、食い入るように眺めています。
ショップも隣接していますので、限定のいちご味の板チョコとホワイトチョコクリームをサンドした「いちごグテ」なども購入することができますよ。
また、ドラえもんのショップや、UFOキャッチャー、ミュージアム、カフェなどをそろえた「ドラえもんわくわくスカイパーク」、>キティちゃんのカフェ、ショップなどが充実した「HELLO KITTY HAPPY FLIGHT」>など、キャラクター系のグッズショップやテーマパークも充実しています。
⑦:空港に映画館と天然温泉あり!
さらに4階に上ると、何と、全国でも新千歳空港だけと思われる施設が!
まずは、シネマコンプレックス「ソラシネマちとせ」>があります。人気映画がおおむね上映されていて、今、大人気のアニメ映画「君の名は。」も上映中でした。
これは、飛行機の利用客だけではなく、千歳市唯一の映画館となるので地元の方も利用しています。今、地方の映画館はどんどん消えていってますから、空港にあるのはとても便利なはずです。そして、ソラシネマちとせの向かいには、何と温泉が!
国内初の温泉となる「新千歳空港温泉」>です。タオルなどシャンプーなど必要なアイテムはすべてそろえられているので、手ぶらで入浴できます。朝10時から翌午前9時までの営業で、セット料金1500円、深夜料金はプラス1500円です。早朝や深夜便での出発の方にも利用しやすいと思います。施設は休憩や仮眠ができるリラクゼーションルーム、宿泊部屋も備えていて、温泉付きのサウナという雰囲気なので、この値段も納得です。温泉にも入りましたが、赤茶色のお湯で塩分を豊富に含むナトリウム塩化物泉で、非常に柔らかい泉質。肌がツヤツヤになりそうで、女性にはオススメです。
まとめ
正直、今回紹介した、新千歳空港の魅力はまだまだあります。空港を利用するというより、北海道最大級のアミューズメントパークを楽しむという雰囲気です。空港利用する方はもちろん、地元の方や札幌市民なども純粋に楽しめるエンターテインメント空間です。グルメやスイーツを食べ、映画を鑑賞し、温泉に入って帰宅する。そんな贅沢をこの空港はかなえてくれます。一度、ゆっくり訪れてみてください。
<スポット情報>
新千歳空港ターミナルビル
住所:北海道千歳市美々987-22
TEL:0123-23-0111(空港総合案内)
URL:http://www.new-chitose-airport.jp/ja/
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