小樽運河と天狗山でイルミネーションと夜景を満喫する

北海道

北海道有数の観光都市小樽。空気が澄み渡る秋口から冬場は、美しい夜景やイルミネーションも見どころとなります。世界三大夜景と言われた函館や、新日本三大夜景となった札幌に隠れがちですが、小樽も「天狗山」からの夜景は北海道三大夜景と言われています。そして11月中旬からは、「小樽ゆき物語」というイベントが始まり、小樽運河がイルミネーションに包まれます。そんな美しい秋から冬の小樽を訪ねてみました。

運河が青いイルミネーションに彩られる

小樽観光と夜と言えば、小樽運河のライトアップが代表的だと思います。特に冬場は美しく運河や街並みがイルミネーションで彩られます。11月12日から始まっている「小樽ゆき物語」は北一硝子などが有名なガラスの街・小樽の風物詩となっています。普段はガス灯のライトアップで暖色系の温かみのあるライトアップが美しいですが、11月から2017年2月初旬まで小樽運河は橋の欄干やガス灯など運河沿いが青いイルミネーションでライトアップされる「青の運河」に変身します。写真は日の入りして暗くなり始めの小樽運河です。

雰囲気はかなり良いですね。11月中旬の段階では雪は降っても融けるので、ホワイトイルミネーションではありませんが。下の写真が暗くなってからの運河のイルミネーションです。茶色や灰色の倉庫群と、青くクールなイルミネーションのコントラストが非常に美しいです。

水面にも青が反射し、晴れた夜空と運河が反射し、幻想的な光景になりました。小樽には毎年2月初旬に「小樽雪あかりの路」という雪まつりイベントがあり、小樽運河をはじめ、街の中心部がキャンドルライトで彩られるのですが、そちらの暖色系の色とは違い、華やかさは抑えられ、クールな雰囲気となっています。「雪あかりの路」は来年、開催する時期に実際にレポートしようと思います。個人的にはどちらも甲乙つけがたい魅力があり、カップルにはたまらない雰囲気となるでしょう。

こちらは、観光ポスターやパンフレットなどで使用される、定番の浅草橋からのイルミネーションと運河の風景です。雪が積もれば、ライトが雪にも反射し、ロマンチックなムードが高まるのは言うまでもありません。

「小樽運河プラザ」にはツリーとタワー

もちろん小樽運河だけではありません、運河の中央橋付近にある、小樽観光の案内所ともなっている小樽運河プラザ内は、ガラスの街・小樽らしく、大きなキャンドルタワーが飾られていて、赤、青などに変化し、休憩する観光客の目の保養になっています。

また、キャンドルタワー内の休憩場所が、12月24日までの、金・土曜日限定で「キャンドルバー」となり、小樽や後志地方のお酒やお摘みが楽しめるバーとなります。小樽には清酒蔵やワイナリー、地ビール工場もあるので、楽しめるはずです。また、同プラザ入口には漁業で使用されるガラスの浮き玉を約200個で制作した約4mの「浮き玉ツリー」が人目を集めます。北の荒波をイメージさせる浮き玉を幻想的なツリーと変えたアイデアは、撮影スポットにも最適で、ゆき物語のシンボルとなっています。

同プラザ自体も、歴史的建造物に指定された旧小樽倉庫を再利用した施設で、北海道特有の軟石を使用した石造りの建物も一見の価値ありです。

北海道三大夜景の天狗山夜景も必見

札幌の圧倒的地平線、函館の扇形の唯一無二な華麗さはありませんが、個人的には非常にヨーロッパ地中海の港町に似た、コンパクトで宝石のような夜景が楽しめるのが、天狗山から眺める小樽の夜景だと思っています。北海道三大夜景のひとつで、カップルや夜景好きには押さえてほしいスポットです。特に寒くなりますが、現在の秋から冬にかけては空気が澄んでとても綺麗です。

JR小樽駅や小樽運河ターミナルから、「天狗山ロープウェイ」行きのバスが出ていて、約15~20分で到着します。標高は532mで写真を見てお分かりの通り、冬場はスキー場としても使用されています。ロープウェイは往復1140円。ドリンクセット券やお食事セット券などのお得券もチケット売り場で販売されています。

1979年開業当時のままで、さすがにレトロな雰囲気を感じます。屋上展望台には約4分で到着します。ちなみに観光道路もありレンタカーでも展望台に登ることもできますが、急こう配で曲がりくねっていて、街灯も少なめ。冬場の運転は本州から観光の方は避けた方が良いと思います。

展望台は頂上より低い、490m付近に位置しています。山頂駅はスキー場の中腹にあるような雰囲気で、周囲が広く、登山道や散策路も通っています。駅の建物にはレストランやお土産ショップ、「小樽スキー資料館」や全国700個の天狗のお面を集めた「天狗の館」もあり、屋上が展望台となっています。周囲が広いので屋上以外も3か所に展望台があります。写真は山頂駅左側の第一展望台で、ロープウェイの光芒とともに撮影するには最適のスポットです。雪景色になった時も映えると思います。

どうでしょう。美しいと思いませんか?小樽は人口は12万人都市で中心部はコンパクトにまとまっています。光のカラフルさは札幌などにはかないませんが、変化に富んだ海岸線と凝縮されたライトアップが絶妙だと感じます。

 

北海道で唯一「天狗伝説」のある山

なぜ、天狗山と名付けられたのか。由来は諸説あるようですが、山中に天狗火などが見られ、人々が天狗が棲んでいると噂し合ったという説が有力。天狗を祀った「天狗神社」もあります。

山頂駅から出ると、まず目に入るのは巨大な天狗の顔像。「鼻なで天狗」と呼ばれ、この天狗の鼻をなでると、ご利益があるとのことで、筆者も一応、ナゼナゼしました。天狗ゆかりのスポット以外にも、夏場には約40㎞のスピードで急こう配のスロープを滑り降りる大人気の「天狗スライダー」やシマリス公園もあり、餌を与えることができますが、冬場は冬眠状態で、出会えることは少ないと思います。

 

広い山頂駅周辺に4カ所の展望台

ロープウェイ山頂駅も開業当時のままで、レトロ感はありますが、レストランからの眺めはオススメ。夜景が見られる窓際には25mの長いカウンターがあり、カップルで食事やお酒を飲みながらロマンチックな気分に浸れます。

天狗山山頂駅は4カ所の展望台がありそれぞれが違った雰囲気で夜景を楽しめます。まずは写真を見ていただいた第一展望台を紹介しました。お次は山頂駅の上にある屋上展望台です。

屋上にあるため、建物や森林などに最も邪魔されずに、夜景鑑賞、撮影できる場所かもしれません。記念撮影台もいくつか設置してあります。ただし、ライトが点灯されているため、明るめで撮影や、静かなムード浸りたい場合は向かないかも。

山頂駅の右となりには天狗桜展望台があり、ここは薄暗い雰囲気で、カップルには最も向いている場所かもしれません。

最盛期は分かりませんが、秋口は見学客も少なくムードを作るには満点です。天狗桜の名前の由来は、樹齢100年を超えるエゾヤマザクラの一本桜があるからです。春先は小樽で最も遅咲きの桜として市民に親しまれています。

ちなみに、この天狗桜も「ゆき物語」の開催期間中(2016年11月19日~2017年1月31日)、青色にライトアップしています。筆者が天狗山に登ったのは10月下旬でしたので青くはなかったのでご了承を。最後は天狗桜展望台から数分、散策路を歩いた第2展望台です。ここには天狗茶屋という東屋があり、ゆっくり眺められますよ。

この場所は、山頂駅から離れた場所のため、夜は人が来ませんでした。ただ、小樽市は、同展望台からの眺めを、市の景観条例に基づき「小樽市重要眺望地点>」に認定しています。カップルにも撮影したい方にも穴場としてオススメできますよ。

 

まとめ

ただでさえロマンチックな小樽の街並みが、冬場はイルミネーションや澄み切った夜景でより幻想的で美しい眺めになります。青のイルミネーションは北の冬景色にピッタリのムード。また天狗山の夜景は自然な地形と港湾部の美しさが際立ち、函館、札幌と比較しても雰囲気は決して負けていません。北海道の寒い冬ですが、心はロマンチックな気分で温まるはずです。

 

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