ワイルドで断崖絶壁!室蘭・絵鞆半島外海岸を歩く

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鉄の街として栄えた室蘭。現在も、工場群を生かした工場夜景などで新しい観光を売り出していますが、実は自然にも恵まれた街で、住宅街のすぐそばに断崖絶壁の海岸線がワイルドで美しい稜線を彩っています。今回は室蘭の男性的かつ絶景の地球岬周辺、そして絵鞆半島の海岸線を歩いてみました。

大パノラマ!室蘭を代表する景勝地・地球岬

噴火湾と太平洋に鉤型に突き出た室蘭は、高さ約100m前後の断崖絶壁が約14㎞に渡って続きます。それも住宅街のすぐそばに続いているのです。そのワイルドな絶景は、映画やドラマのロケにも使われていることを知る方は少ないでしょう。まずは何はなくとも、室蘭観光の象徴ともいえる地球岬を紹介しておきましょう。

地球岬はJR東室蘭駅から普通列車でJR母恋駅下車、徒歩では30分、車では約5分の場所にあり、断崖絶壁の海岸線の南端にあります。歩くと、ずっと上り坂でかなり体力を使うのを覚悟してください。写真のように、約120mの絶壁に展望台があり、灯台と、噴火湾の海岸線がぐるりと見渡せます。まさに名前のごとく、地球は丸いを実感できる360℃大パノラマの景観です。晴れた日は感動ものの景色が広がるでしょう。実際、筆者以外に訪れた方は感嘆の声を上げていました。

「北海道の自然百選」や「あなたが選ぶ北海道」の第一位に選ばれた北海道の代表的景勝地のひとつで、満月の夜の光景や、灯台の下に広がる雲海(霧)が出る時もあり、季節や天候によって様々な表情を見せてくれます。ちなみに名前の由来はアイヌ語「ポロ・チケップ(親である断崖)」がチケウエ→チキウ→チキュウと転化し現在の名前になったと言われています。

映画ロケ地にもなった「トッカリショ」もオススメ

地球岬周辺の海岸線は、地球岬以外にも魅力的なスポットがあります。その中でオススメは「トッカリショ」です。地球岬からは、東側へ歩くと坂道を上り下りしながら約20分、展望台からは、100m前後の切り立った灰色の断崖と、崖の上は緑の熊笹がビッシリと覆い、まるで絨毯のよう。荒涼とした絶景と広がる太平洋に目を奪われてしまいます。住宅街のそばにこのような非日常な光景が広がるのは室蘭ならでは。2012年公開の「妖怪人間ベム」のロケ地として使われました。地球岬だけではなく、ぜひ観て欲しいスポットです。

おまけですが、トッカリショの展望台から約400mほど北に歩くと、面白い岩があります。

写真をご覧になって下さい。

カメの頭が甲羅からニョキッと出したようにみえます。目もちゃんとあります。自然のもたらした奇跡と言えるでしょうか。ここは「亀岩」と呼ばれ、新しいスポットとして密かに注目されているんです。色んな角度から、違った表情もうかがえ、頭部分まで歩くこともでき、そこからのトッカリショもまた迫力満点!ただ、案内板も何もないので、気を付けないと、通りすぎてしまうので、ご注意を。

また、地球岬とトッカリショの間には「金屏風」と呼ばれる断崖を眺められます。赤褐色の崖の面に朝日が映えると、まるで金の屏風に見えるようになることから名づけられました。展望台からもその一部が見渡せるのですが、ここは、船などのクルージングで見学すると、より威容がわかります。

地球岬から西側には、森林浴ができる2.1kmの散策路があります。野鳥や野草の観察をしながら歩くのも楽しいでしょう。散策路を出ると、そこは「チャラツナイ」と呼ばれる、大小の奇岩や巨岩群を眺められる展望台。語源はアイヌ語の「チャラシナイ(滝をなしてサラサラ流れる川)」で、神秘的な光景を醸し出しています。

大体、この周辺は、半日もあれば、歩いても回ることができます。母恋駅や東室蘭駅には。ホッキのおにぎりなどの名物弁当「母恋めし」が大変オススメ。

おにぎりやおかずが個別に袋に包んであり、手を汚さずにサンドウィッチ感覚で食べられます。旅情溢れる駅弁で、これを持って散策に行かれても良いでしょう。

地球岬にも負けない!マスイチ浜の絶景は必見

次は、絵鞆半島外海岸の先端部のご紹介です。観光客の方にはあまり知られていませんが、こちらも断崖絶壁続きで、地球岬周辺に劣らず素晴らしい海岸線が続きます。地球岬周辺からは地理的に離れていますので、両方とも1日では散策できないですが、ぜひ散策して欲しいです。

まずは「マスイチ浜」から。東室蘭駅東口からバスで約20分「増市通り」下車。海岸線に続く室蘭清水ヶ丘高校のある丘を約15分ほど登りますと、森林の中から展望台が見えてきます。ここからも、太平洋、噴火湾の素晴らしい眺めと、断崖絶壁が続きます。地球岬やトッカリショにも劣らぬ素晴らしい絶景です。

元々、アイヌ語でマスイチセ(海猫の家)という意味で、「海鳥がたくさん巣をつくる場所」を言い表す地名です。その名の通り、筆者が訪れた時も多くの野鳥が観られ、特にたくさんのイワツバメが断崖や岩場に営巣しており、大空を気持ちよさそうに飛んでいました。運が良ければ、ハヤブサなども観ることができます。

このマスイチ浜の展望台は、観光的には無名の場所ですが、トッカリショ、地球岬と同じぐらい個人的イチオシです。絶景を堪能した後は、測量山から続く森林地帯の散策路を西に歩きます。約10分ほどで、「ローソク岩」を見下ろせる高台に到着します。

断崖の間に突き出ている細い岩礁がローソク岩です。ローソク岩は全国にありますが、ここの形はちょっとわかりにくいかも知れません。マスイチ浜などからはほかに、カモメ岩、像が寝そべったように見える像岩などを眺めることもできます。

ちなみに、北海道には、アイヌ語により命名された独特の地形からなる土地など、アイヌの文化財としてほごすべき景勝地が数多く存在し、その中の特に価値のある景勝地をアイヌ語の「美しい・形」を意味する「ピリカノカ」と総称し、国指定の名勝として保護されています。室蘭絵鞆半島外海岸は、地球岬、トッカリショ、マスイチ浜、そして次に紹介する「ハルカラモイ」が指定されているのです。

ハルカラモイはアイヌ語で「食糧(を)・採る・入江」という意味で、ここで古代人やアイヌの人々が魚介類を獲っていたことが想像できます。U字型に切り取られた断崖となっていて、がけ下は小さな浜辺となっているのがわかります。中腹には複数の洞窟があり「アフンルパロ(入る道の口)」と言われ、一度足を踏み入れると戻ってくることができないという伝説もあります。この洞窟はクルージングなどで海岸側からしか見ることができません。しかし、展望台からも十分な迫力が伝わってきます。

有珠山や駒ケ岳も見渡せる室蘭発祥の地・絵鞆岬

話は変わりますが、筆者がこの絵鞆半島を歩いたのは9月初旬でした。マスイチ浜から絵鞆岬まで約4キロ近く断崖絶壁の丘陵地帯の散策路を歩くのですが、台風10号が北海道を通過した直後で、この散策路も太い木が至る所でなぎ倒されていて、道をふさいでいました。

もちろん、車は通行止め。筆者も倒木に何回となく通せんぼされながら、絵鞆岬まで何とかたどり着きました。改めて台風の被害を思い知らされた次第です。

さて、ハルカラモイから約800m歩くと、室蘭八景のひとつ「銀屏風」にたどり着きます。銀屏風はアイヌ語で「チヌイェピラ(彫刻のある崖)」と呼ばれています。

こちらも展望地からはその勇壮な景色の一面しか鑑賞できず、クルージングで海側から観る方が真価を発揮する景勝地です。金屏風とは違い灰色の絶壁で夕日の時間帯に銀色に輝くことから現在の名称になっています。

さあ、この断崖絶壁の散策の最終地点が絵鞆岬です。まさに絵鞆半島の先端部となります。銀屏風から約1.5㎞も歩くでしょうか、住宅街も姿を見せ、白鳥大橋も見えるようになってきて、視界も開けてきます。

住宅街に隣接する岬なのですが、その景色は観る価値アリ、と言っておきましょう。絵鞆とはアイヌ語で「エンルム(突き出ている頭、岬)」から取った名前。絵鞆は江戸時代から明治維新までの室蘭地域の地名でした。慶長年間(1596~1614年)の初めに松前藩がアイヌ人との交易の直轄所として開かれた場所のため、室蘭発祥の地と言われています。

展望台の南側は噴火湾と太平洋のパノラマ、そして正面は大黒島と、対岸の工場群、そして澄んだ空気の晴天ならば、有珠山、昭和新山、羊蹄山など、南北海道の名峰が一望できます。大黒島の手前にある小島(岩礁?)はウミウの営巣地となっています。

今回は時間がなかったのですが、夕陽の時間帯も綺麗なサンセットが観られるはず。また、白鳥大橋や、工場夜景で人気となった対岸のJX室蘭製造所も眺めることができるため、夜間に夜景鑑賞や撮影も綺麗なはずです。

まとめ

住宅街のすぐそばに、断崖絶壁が続くワイルドな海岸線がある街を筆者はあまり知りません。歩いて回るのは少々体力が必要ですが、それに見合った対価はきっとあるはずです。もちろん車でも回れますし、自然がもたらす迫力や雄大さを感じてみて下さい。

 

<スポット情報>

地球岬展望台

住所:北海道室蘭市母恋南町4-77

TEL:0143-25-3320(室蘭市経済部観光課)

 

絵鞆岬展望台

住所:北海道室蘭市絵鞆町2丁目

TEL:地球岬と同じ

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