冬の風物詩といえば、煌びやかで幻想的なイルミネーションが定番となっています。特に雪景色の北海道のそれは、よりムードが高まります。今回は、北海道で最大の規模と美しさでカップルや観光客を魅了する光の芸術、「さっぽろホワイトイルミネーション」を紹介します!
昭和56年開催からカップル必見のイベントに
札幌市のホワイトイルミネーションは毎年11月下旬からクリスマスの12月25日まで大通公園を中心に札幌都心で行われているイベント。カップルは愛を確かめる必見のライトアップですが、一時期、同イルミネーションを2人で観たカップルは別れるという、ブラックな都市伝説も流れていました。基本的にはそんなことはないと思います。ロマンチックな光景に2人の仲がより深まると思っています。
同イルミネーションの誕生は早く、昭和56年(1981年)12月、大通公園2丁目広場から1000個余りの電球を使ったライトアップから始まりました。当時は北海道もま夏型観光が主流でした。夏場だけではなく札幌の豊かな四季を楽しんでもらうため、通年観光を模索したなか、ニューヨークのクリスマスツリーイルミネーションなどにヒントを得て生み出しました。シンボルオブジェのみのライトアップでしたが、後に世界へ発信できる観光アイテムの誕生でした。また大規模なイルミネーションは日本初と言われています。
年々、規模の拡大、リニューアルを繰り返しながら、今や札幌の冬のイベントとして定着しました。今年は約56万個の電球のライトアップに彩られ、大通会場は、通常5丁目までを8丁目まで会場を増設しリニューアル。駅前通り会場、南1条通り会場と札幌都心が幻想的なムードに包まれます。まさに「恋の街札幌」になるのです。
テレビ塔から夜景とライトアップが美しい
まず、ホワイトイルミネーションを楽しむのであれば、「さっぽろテレビ塔」からの見学をオススメます。
大通公園1丁目にあり、同公園のシンボルとなっているテレビ塔の地上90mにある展望台からの夜景は「日本夜景遺産」に認定されています。
ただでさえ美しい一直線に続く大通公園の夜景にイルミネーションが加わると、唯一無二の素晴らしい眺めとなり、ため息が漏れるほどです。展望台への入場券は720円。期間中割引クーポンをスマホアプリで入手すると200円引きになります。また、札幌市民は身分証明書を提示すると600円に割引されますので、オススメです。もちろん、テレビ塔は360度札幌の夜景を楽しめますので、イルミネーション以外の雪の中の夜景も見応えがあります。
テレビ塔の景色を見るだけで、時間を取られてしまうかもしれません。まずは同イルミネーションのメーンとなる大通会場を歩いてみました。今回は11月、12月の2回訪問したので、雪がある写真とない写真が混同しています。
北海道最大規模のカラフルなライトアップ
1丁目会場ははじまりの「ラブ・ツリー」。愛がテーマでハートのオブジェのツリーに、ハート形の撮影スポットが新設されています。1,2枚目の写真です。テレビ塔に上った後は、こちらで記念撮影ができます。
2丁目会場はホワイトイルミネーションのシンボルとなるメーンオブジェ「宇宙の領域」がそびえています。
同会場では11月25日から12月25日まで「ミュンヘン・クリスマス市in Sapporo」が開催されていました。昭和47年(1972年)に札幌とミュンヘンは姉妹都市となります。2002年に姉妹都市提携30周年を迎え、ミュンヘンの年中行事のクリスマス市を札幌に開催したのが始まりです。
本場ドイツのビールやワイン、ヨーロッパ各地の雑貨や、北海道の各地のフードなど多数のショップが出店し、雰囲気は冬のヨーロッパ。会場で最もにぎわいます。ここでホットワインを飲んで温まりながらソーセージを食すのもよいと思います。
3丁目会場は寒色の青を中心に色彩豊かに変化する「スノークリスタル」を設置しています。
青い光は、観ていると吸い込まれてしまいそうで、現実から離れてしまう気分に陥ります。とにかく、ホワイトイルミネーションは色彩豊か。そのカラフルさは北海道屈指といえると思います。寒い季節ですが、観ていると飽きることがなく、寒さも忘れてしまいます。筆者も写真を撮影していて気が付けば数時間たっていました。
最高に煌びやかな4丁目会場
3丁目と打って変わって4丁目会場は大通会場で最も煌びやかな「ジュエリーパレス」と「スパークファウンテン」が設置されています。
ジュエリーパレスはダイヤモンドをモチーフにした光の宮殿。中に入るとまさに金色の光の海に入っているようです。時計台をバックにした撮影台もありました。
5丁目会場はクリスマスツリーをモチーフにしたライトアップが印象的でした。「クリスマスガーデンカフェ」としてフードショップや、暖かい休憩所があり、イルミネーションを楽しみながら、一息つける場所です。
6丁目は、大きな気が並ぶ会場なので、木を使ったメディアアートや迷路を設置した「フォレストアート」。会場全体が緑の灯りに彩られています。海上としては最も落ち着きのあるライトアップですね。
モニターを使ったショートストーリーが目を楽しませてくれます。
7丁目会場はカラフルな「ハッピーサークル」。大小様々なボールが様々な光を放ち美しくも楽しい会場です。
8丁目は大きな「クリエイティブシアター」というドームが設置されています。
美しいカラフルな万華鏡のような映像が展開、幻想的な雰囲気に包まれます。
1丁目から8丁目まで普通に歩いて眺めても小一時間は過ぎることでしょう。とにかくカップルのムード作りには最適です。
大通会場以外も美しい光に包まれています。JR札幌駅前から北の歓楽街ススキノまで一直線に伸びる冬のメインストリートが、駅前通り会場です。
中央分離帯の樹木にLED電球を装飾し、冬の雪に合った、白い光が道行く人々の目を楽しませてくれますよ。南1条通会場も、道路両脇のイチョウなどの樹木にライトアップされています。
大通会場は12月25日までの期間限定ですが、駅前通会場は2017年2月12日まで、南1条通会場は3月14日までの期間ライトアップされています。まさに札幌の冬の風物詩だと思います。
赤れんが庁舎前、札幌駅前も美しい
さて、札幌中心部では、ホワイトイルミネーション以外にも、美しいライトアップを観ることができます。
昨年度から開始され人気を呼んでいるイルミネーション「アカプライルミネーション」です。赤れんが庁舎(旧北海道庁)を望む北3条通りが公園として「北3条広場(通称アカプラ)」となっています。駅前通り沿いにあり、JR札幌駅前からも歩いて5分なので、ホワイトイルミネーションとともに楽しめます。北海道最古のイチョウ並木に装飾され、次々と色が変化していく景色と、ライトアップされた赤れんが庁舎を望む景色は、美しさと西洋的な様式美を感じます。
札幌駅の南口駅前広場も大きなツリーと、スカイブルーに電飾された「エキヒロイルミネーション」が観光客や市民を迎えてくれます。
北3条広場、南口駅前広場とも2017年3月14日まで開催中です。このように札幌の冬は、ネオンだけでなく美しく幻想的な光の海に包まれます。すべて都心で徒歩でも楽しめますので、ゆっくり鑑賞してくださいね。
まとめ
ホワイトイルミネーションを中心とした札幌のライトアップは北海道だけではなく、全国屈指の規模を誇るはずです。特に雪が積もっている冬のイルミネーションは美しく幻想的で寒さと裏腹に気持ちが高揚するはずです。デートに浸かったり、スマホなど写真撮影に専念したり、色々な楽しみかたができると思いますよ。
▽スポット情報
大通公園
住所:北海道札幌市中央区大通西1~12丁目
TEL:011-251-0438(大通公園管理事務所)
URL:http://www.sapporo-park.or.jp/odori/
札幌北3条広場
住所:北海道札幌市中央区北2条西4丁目及び北3条西4丁目
TEL:札幌市中央区北3条西3丁目1番地
札幌駅南口駅前広場
住所:北海道札幌市中央区北5条西3丁目
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