レストランで食べたいローマの名物料理が知りたい!

ローマ

南北に細長いイタリア半島では、気候風土が場所によって全く異なります。お国自慢の強いイタリア人はそれぞれの地方ごとの伝統的な名物料理を大切に守り続けているので、一口にイタリア料理と言っても地方によってそれぞれの特色を反映しているのでバラエティに富んでいます。古代ローマ帝国の首都でありキリスト教の総本山ですが、ローマの名物料理は一般庶民が日常的に食べてきたシンプルで素朴な家庭料理です。ここではローマのレストランで食べたいおすすめメニューについてご案内します。

 

前菜(ANTIPASTO、アンティパスト)

BURSCHETTA ALLA ROMANA(ブルスケッタ・アッラ・ロマーナ)

薄切りにしたパンをあぶってにんにくとオリーブオイル、塩をかけただけの素朴なもの。新鮮なトマト(POMODORO)をのせたもの、オリーブの実のクリーム(CREMA DI OLIVE、クレーマ・ディ・オリーヴェ)やアーティチョークのクリーム(CREMA DI CARCIOFI、クレーマ・ディ・カルチョ―フィ)などもおすすめです。

FRITTO MISTO(フリット・ミスト)

  • ズッキーニやアーティチョーク、カリフラワーなど、季節の野菜をフライにした盛 り合わせ。また、単品でズッキーニの花にモッツァレッラチーズを入れたフライ(FIORI DI ZUCCA、フィオリ・ディ・ズッカ)、塩だらのフライ(FRITTO DI BACCALA’、フリット・ディ・バカラ)もおすすめです。

    ANTIPASTO MISTO(アンティパスト・ミスト)

ハムやチーズ類、ブルスケッタなどの盛り合わせ。ローマのチーズは羊のチーズが多いので、かなり味がしっかりしています。レストランによって内容が異なるのでいろいろ試してみると楽しいです。

 

第一の皿(PRIMO PIATTO、プリモ・ピアット)

  • SPAGHETTI ALLA CARBONARA(スパゲッティ・アッラ・カルボナーラ)

一般的に正統ローマ風カルボナーラは、ベーコンではなく豚の頬肉の塩漬け肉(GUANCIALE、グアンチャーレ)を使います。そして生クリームは使わずに、卵とローマ名産の塩辛い羊のチーズ(PECORINO ROMANO、ペコリーノ・ロマーノ)のみでクリーミーさを出します。カリカリに焼いたグアンチャーレと和えたゆでたてのパスタを、卵とペコリーノチーズ、そして炭を思わせるほど大量に挽きたてのこしょうとよく混ぜ合わせたもの、これがカルボナーラなのです。

ローマで一番有名で人気のある名物カルボナーラですが、そのルーツはよくわかっていないのです。炭焼き職人(CARBONARI、カルボナーリ)食べるカロリーたっぷりなパスタという説。そして第二次世界大戦の後、アメリカ軍が持ってきた卵とベーコンで作ったという説が有力です。ローマっ子たちはカルボナーラとなると自慢の作り方や美味しいレストランについて議論が始まるほど、みんなに愛されている人気ナンバーワンのパスタです。

L’AMTRICIANA(ラマトリチャーナ)

にんにく・唐辛子・豚の頬肉グアンチャーレを炒めて、トマトと煮込んだアマトリーチェは、ローマの北アペニン山脈にある小さな町アマトリーチェの田舎料理でしたが、1800年代にローマへの移民によってもたらされました。濃厚な味わいですがトマトの酸味が加わって美味しい人気パスタです。合わせるパスタは、ブカティーニ(BUCATINI)と言うスパゲッティの中が空洞になったロングパスタ、もしくはリガトーニ(RIGATONI)というショートパスタと合わせます。このパスタもローマ名物羊のチーズをたっぷりかけていただきます。

フェットチーネ(FETTUCCINE)

手打ちパスタの一種で幅が約5㎜くらいで食べやすい麺です。秋にはポルチーニ茸(FUNGHI PORCINI)というイタリアの香りあふれるキノコをにんにく・唐辛子と和えただけのパスタが絶品です。また、トマトのソースと合えただけのシンプルなパスタも、新鮮なトマトの味わいが胃にやさしいおすすめパスタです。

ラザニア(LASAGNA)

おなじみラザニアですが、伝統的なホワイトソースとミートソースという組み合わせだけではなく、モッツァレッラチーズとトマトソースだけというお肉が入らないラザニアもあります。あっさりしていますが、モッツァレッラチーズが糸をたっぷり引くのも楽しい充実のラザニアです。お試しください。

ニョッキ(GNOCCHI DI PATATE、ニョッキ・ディ・パターテ)

茹でたジャガイモをつぶし、小麦粉と一緒に小さなかたまりにして茹でたもの。素朴な味わいがホッとする一皿です。トマトソースまたはバターとサルビアで和えるなどシンプルな食べ方をします。ローマではなぜか木曜日の定番料理です。

 

第二の皿(セコンド・ピアット、SECONDO PIATTO)

ABBACCHIO ALLA SCOTTA DITO(アバッキオ・アッラ・スコッタ・ディート)

ローマ名物の乳飲み子の羊のグリルです。羊が苦手という人もまだ母乳しか飲んでいない赤ちゃん羊の肉はとても柔らかく羊独特の匂いもありません。羊はナイフとフォークでは食べにくいので、指をやけどしながらアツアツの赤ちゃん羊を食べるという意味の名まえがついています。

古代ローマ誕生の伝説でも羊飼いが出てくるくらいローマの肉料理といえばまず羊でローマ料理になくてはならない存在です。今でも少し郊外に行くと放牧している羊の群れを見かけます。お乳を飲む小さな赤ちゃん羊を見ると残酷な気がするのですが、春先の生まれたての仔羊は本当においしいです。ぜひ、お試しください。

GRIGLIA MISTA(グリリア・ミスタ)

名物羊の肉のほか、豚肉や新鮮なソーセージなどの炭焼肉の盛り合わせ。いろんな種類を食べられるので楽しいですが、結構量が多いので、1人分を2人で分けるくらいのほうがいいでしょう。

TRIPPA ALLA ROMANA(トリッパ・アッラ・ロマーナ)

牛の胃袋をトマト、匂い消しのミントの葉と煮込んだ名物内臓料理です。ローマ家庭料理専門のレストランで食べることをおすすめします。

CODA ALLA VACCINARA(コーダ・アッラ・ヴァッチナーラ)

牛の尻尾をトマトで煮込んだイタリア風オックステール。たくさんのセロリとトマトが意外と爽やかで食べやすいです。

 

付け合わせ(CONTORNO、コントルノ)   

CARCIOFI ALLA ROMANA(カルチョ―フィ・アッラ・ロマーナ)

ローマっ子に人気の野菜アーティチョークをオリーブオイルで蒸し煮したもの。オイルを結構使っているけれど油っこくなく、ほろ苦い独特の味がくせになるおいしさです。

CARCIOFI ALLA GIUDIA(カルチョ―フィ・アッラ・ジュディーア)

同じくアーティチョークですが、たっぷりの油で丸ごとパリパリに素揚げしたもの。つぼみの部分の花びらが開いて、見た目も楽しいユダヤ風の食べ方です。

VERDURE GRIGLIATE(ヴェルドゥーレ・グリリア―テ)

ズッキーニやなす、赤ピーマンをグリルしたもの、オリーブオイル、ワインヴィネガー、塩、こしょうなどでシンプルに食べます。

 

デザート(DOLCE、ドルチェ)

CROSTATA DI RICOTTA(クロスタータ・ディ・リコッタ)

パイ生地に、砂糖とリコッタチーズ卵を混ぜたものを包んでオーブンで焼いたケーキ。ぜひ新鮮なリコッタチーズのおいしさを堪能してください。

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