ローマの4大聖堂を訪ねてみよう! その3

ローマ

サン・ピエトロ大聖堂(BASILICA PAPALE DI SAN PIETRO IN VATICANO) 、バジリカ・パパーレ・ディ・サン・ピエトロ・イン・ヴァチカーノ)

ローマを訪れた人すべてが足を運ぶ、と言っても過言ではないサン・ピエトロ大聖堂。毎日、世界中からの巡礼者・観光客で、長い列ができています。特に現在の南米初のローマ法王フランチェスコの人気は絶大でなので、大聖堂の周りの道路はいつでも大渋滞を極めています。逆に法王人気が、通勤、通学に、近くを通らなければならないローマっ子たちの悩みの種になっているほどです。

2000年の歴史を誇る世界最大の宗教ローマカトリック教会の贅を極めた大聖堂は、並んででも、絶対行く価値のあるローマのおすすめスポットの筆頭です。

サン・ピエトロ(聖ペトロ)って?

ローマの守護聖人である聖ペトロ(SAN PIETRO、サン・ピエトロ)を祀って、キリスト教を公認したコスタンティヌステイが315年に建立したのがサン・ピエトロ大聖堂の始まりです。聖ペトロは、イエス・キリストの最初の弟子のひとりで、もともとの名前をシモン(SIMONE、シモーネ)といいましたが、キリストに教会の礎になるようにと言われたのをきっかけに、イタリア語で礎、石(PIETRO、ピエトロ)という意味でピエトロと呼ばれるようになりました。日本ではラテン語読みで「ペトロ」と紹介されていますが、英語ではピーター、フランス語ではピエールで、欧米人によくあるこの名前は聖ペトロにちなんでいるのです。

聖ペトロは、異教・キリスト教であるという罪によって当時の悪名高い皇帝ネロの迫害にあい殉教したのですが、キリストと同じ十字架刑は恐れ多いと言って、その最後は逆さになって十字架刑をうけたと言われています。この情景は、有名な宗教画のテーマなので、あちらこちらの教会で見かけることができます。

大聖堂の主祭壇近く右側に、ブロンズの聖ペトロの像があります。その像の右足は、長い歳月の間にたくさんの信者によって撫でられたり、口付けられたりでほぼ指の形が失われています。今でも、聖ペトロの足に触ろうとする人々で、いつでも像の前は行列ができています

壮大なスケールの大聖堂の中央にある法王の主祭壇の下には、「聖ペトロの墓」(TOMBA DI SAN PIETRO 、トンバ・ディ・サン・ピエトロ)がありますが、最近の科学的な調査で、本当に当時の墓があることが確認されました。ここには歴代の法王の墓も収められていて、最近ではヨハネ・パオロ2世の墓もあります。現在は地下遺跡の一部を公開しています。

法王たちの聖なる地下墓所(SACRE GROTTE DEL VATICANO – TOMBE DEI PAPI、サクレ・グロッテ・デル・ヴァティカーノ-トンベ・デイ・パーピ)

開館時間:8時~18時(4月1日~9月30日)

8時~17時30分(10月1日~3月31日)

 

サン・ピエトロ大聖堂

 

コスタンティヌス帝が4世紀に創建したヨーロッパ最大級の聖堂も、老朽化によりローマ法王ユリウス2世の命で、1506年から再建が始められ、完成したのはその120年後というので、スケールが全く違います。この再建に当たっては、ブラマンテ、ラファエッロ、ミケランジェロといった当代随一の芸術家たちが指揮を執ったことがよく知られていますが、長さが211.5m、総面積4万9737㎡もあり6万人が収容可能というとてつもないスケールの大きさに、入った瞬間からまず驚かされます。

遠く奥まったところに見えるベルニーニ作の巨大なブロンズ製の大天蓋、後陣の鳩の図柄の輝くステンドグラスサン・ピエトロの椅子などをはじめ、聖堂内がブロンズ、金、おびただしい色大理石などで光り輝いているようです。400体を超えるといわれる彫像類、色鮮やかな巨大な祭壇画(現在はほとんどモザイクのコピー)、そして、数々の装飾を施された法王の墓など、内部は見て回り切れないほどの芸術品があふれています。

その中でも最大の見所は、入って左手にあるミケランジェロ作のピエタ像。彫刻家わずか25歳の時の作品ですが、大理石とは思えない柔らかな質感をも感じされる神々しいまでに美しい名作で、いつでも一目見ようとする人だかりができています。

一方、同じミケランジェロが晩年72歳になってから手掛けたクーポラ(丸屋根)。この高さ136m、直径42.5mの巨大なクーポラは、当初のブラマンテのプランをもとに紆余曲折の末、ミケランジェロが計画を完成させました。祭壇近くから見上げるクーポラも雄大で美しいですが、元気な人はぜひ自分の足で登ってみましょう。切符売り場は、聖堂内ではなく聖堂の左横にあります。エレベーター利用の場合も、クーポラの付け根の部分で内側の通路を通るので、真下にベルニーニの天蓋を見、クーポラ内側のモザイクも真近で鑑賞できます。クーポラの隙間の階段を登るのは、かなり体力が必要とされますが、屋上からの素晴らしいローマのパノラマを見るためには頑張る価値があります。屋上にはバルやお土産物屋もあります。

クーポラ(CUPOLA DI SAN PIETRO)

開館時間:8時~18時(4月1日~9月30日)

8時~17時(10月1日~3月31日)

入場料:8EURO(エレベーター+徒歩320段)

6EURO (徒歩551段)

21世紀に生きる私たちでもびっくりするような贅を凝らした大聖堂を見ていると、こうしたカトリック教会に対して、マルティン・ルターらプロテスタント派が半旗を翻したのがわかるような気がします。この莫大な改修費用を生み出すために、教会はドイツの銀行家と共同で、罪が赦されるという「免罪符」なるものを販売したというのですから、どう考えてもひどい話です。一方、当時の朴訥なキリスト教徒が、ローマまで巡礼に来て大聖堂に入れば、まるで天国のような感動を得たであろうことも事実なのでしょう。

 

サン・ピエトロ広場(PIAZZA SAN PIETRO、ピアッツァ・サン・ピエトロ)

 

ローマのバロック芸術の第一人者ベルニーニが設計しただけあって、大聖堂前の広場もまた圧倒的な美しさを誇っています。広場をぐるっと取り囲む半円形の回廊は、楕円形になっていて、広場に集う人々をすっぽり取り囲むような印象を与えています。この回廊の上に立っている聖人たちの彫像は140体もあり、回廊にはドーリア式円柱284本が4列に並んでいるのですが、広場中央のオベリスクの近くにある白い丸円の上に立つと、4列がすっと1列に重なって見えるという遊びの演出まで施されているのです。

広場中央には高さ25.5m、重さ320トンもある巨大なオベリスクがありますが、1世紀にエジプトから船で運ばれてきたもので、もともとこのあたりにあったカリグラ帝の競技場に建てられていました。その後長い間放置されていたものを、1586年法王シクスト5世が現在の場所へ建てることを命じたのですが、台座と頂上の十字架を合わせると高さ40メートルもあるオベリスクは、140頭の馬と800人によって成し遂げられたという大事業だったのです。近くへ行くと、その大きさが実感できます。

広場の大聖堂に向かって左側にバチカンの郵便局があります。ヴァチカン発行の法王の顔写真のついた切手や絵葉書、貨幣、お土産なども販売しています。ここのポストから投函すると、ヴァチカンのスタンプが押されるので、よい旅の記念になります。

 

サン・ピエトロ大聖堂

開館時間:7時~19時(4月1日~9月30日)

7時~18時30分(10月1日~3月31日)

Basilica Papale - SAN PIETRO

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