イタリアの基本情報

ローマ

イタリアというと、料理、サッカー、芸術など、日本でもすっかりおなじみですね。でも、実際にイタリアを旅するためには、知っておきたい必要な情報がたくさんあります。イタリアの地理、気候、という基本的なイタリアの知識から、イタリアへ入国する際の必要事項、そして、買い物に必要なお金の情報。また、イタリア滞在中、イタリア人とのコミュニケーションに必要な言語について、英語がどこまで通じるか、不安な方も多いでしょう。

ここでは、イタリアへ初めてこられる方に必要なイタリアという国の基本情報をお届けします。

1.イタリアってどんな国

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正式名称を『イタリア共和国』(REPPUBLICA ITALIANA レップブリカ・イタリアーナ)というイタリアは、南ヨーロッパに位置し、地中海に突き出た長靴型をした半島部分と、シチリア、サルデーニアをはじめとする島々から成り立っています。国土は日本のおよそ80%の大きさで、日本の約半分の人口6,100万人が住んでいます。イタリア半島は、中央をアペニン山脈が通っていて、南北に細長く海に囲まれた地形は、日本に少し似ています。

日本との時差は8時間。イタリアの時間から8引いたのが日本の時間です。ただ、3月の最終日曜日から、10月の最終日曜日までは、一時間繰り上げるサマータイムを実施しているので、日本との時差は7時間です。

20の州で成り立っているイタリアは、150年ほど前まではそれぞれが独立した都市国家が集まった国だけあり、愛郷心が強くそれぞれの都市の文化を大切にしています。首都は3,000年の歴史を誇る中部イタリアのローマですが、イタリア経済の中心は、商業都市ミラノをはじめとする豊かな北イタリアの都市にあり、高い失業率に悩まされ続けている南イタリアとの南北の経済格差は、常に社会問題となっています。

2、イタリア旅行に最適な季節は?

 

日本と同じく南北で気候の差があるものの、比較的温暖で四季がはっきりしています。ローマは緯度でいうと函館のあたりなのですが、地中海性気候のため、東京の気温と大体よく似ています。最近ではイタリアも異常気象で、気候の変化が激しいので、服装計画には幅を持って用意することをお勧めします。

4月ごろから暖かな日差しがあふれ、まさしく春の祭典というように、色とりどりの花々があちこちで咲き乱れ、うっとりするほど気持ちがいい景色が広がります。5月から6月にかけてローマ市のバラ園も無料で市民に公開され、春のローマは、旅行をするには最適なさわやかな季節です。

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日本と違って梅雨がないので一気に6月ごろから夏に突入します。日中の強い太陽の日差しと乾燥した暑さに、イタリア人はバカンスに出かけますが、逆に世界中からの観光客であふれかえります。緯度が高いため、夜21時ころまで明るく、気温が下がってすごしやすくなるため、夜遅くまでにぎわい、バカンス気分を楽しめます。

10月ごろになると、秋晴れのさわやかな気候が続きますが、11月になると雨が多くなり朝晩急に冷え込みます。そのため、欧米の観光客は減り、街は落ち着きを取り戻します。

クリスマスが近づくと、キリスト教徒の総本山であるイタリアは、イルミネーションで飾り立てられ、華やかな気分が盛り上がります。また、教会にはキリスト降誕の情景を再現した人形が飾られ(presepio)、それぞれの趣向を凝らした作品を見る人々で賑わいます。1月になっても、雪はほとんど降ることはなく、寒いながらも比較的安定した季節で、意外と旅行者の穴場ですが、夕方4時ごろには暗くなり、1日が短いのが難点です。

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3.日本人がイタリアへ入国するのに必要なものは?

 

日本人の観光を目的としたイタリア入国の場合、有効残存期限90日以上のパスポートさえ持っていれば、90日以内のイタリア滞在が可能です。

ヨーロッパでは、日本と違い旅行者でなくても、常に身分証明書を持参するのが当たり前なので、イタリア滞在中は、パスポートなどの身分証明書の提示を要求される場合があります。万が一に備えて、コピーを用意していくことをお勧めします。

もし、91日以上の滞在を希望する場合はビザが必要です。出発前にイタリア大使館、または大阪領事館において、本人の申請が必要です。また、イタリア到着後は、8日以内に警察署(QUESTURA)での滞在登録が必要です。

イタリア駐日大使館 http://www.ambtokyo.esteri.it/ambasciata_tokyo/ja/

イタリア警察http://questure.poliziadistato.it/

4.イタリアの物価は?

 

イタリアは物価が安いというのは昔の話。特にローマは、2002年ヨーロッパの単一通貨が導入されてから、物価は上がり続け、日本と同等だと思っておいた方がいいでしょう。観光地なので、便利な場所の素敵なホテルやレストランは、東京と同じくらいの値段です。

食料品や交通費は日本とは比べ物にならないほど安いので、工夫次第では節約することも可能です。また、ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂をはじめとして、キリスト教の教会は、一般に入場は無料です。また、ヴァチカン美術館は、毎月最終日曜日が無料、2016年も毎月第一日曜日はコロッセオをはじめとするすべての国立美術館、博物館が無料になるので、日程を工夫すると、かなり節約ができます。

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学生の場合は、ISIC国際学生証(INTERNATIONAL STUDENT IDENTITY CARD)がおすすめです。ユネスコ承認の世界共通の国際学生証なら、日本の学生証代わりの身分証明証になるだけではなく、美術館などで割引のサービスも受けられて便利です。

ISIC JAPAN http://www.isicjapan.jp/home-3/

5.お金は何で持っていくか?

 

イタリアは、2002年より他のヨーロッパ諸国と同様、EUの共通通貨ユーロ(EURO、エウロ)を使用します。硬貨は、表面はEU共通のデザインですが、裏面は、発行国それぞれのデザインになっているので、比べてみると楽しいです。

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現金ももちろん一定額必要ですが、クレジットカードは、とても普及しているうえに、盗難、紛失の面から考えても安心です。国の規定では、1,000EURO(約13万円相当)以上の現金取引が禁止されているうえに、治安の面から考えても、イタリア人はあまり高額の現金を持ち歩く習慣がありません。

両替に関しては、日本で出発前にあらかじめ当座の分の両替を済ませておくことをお勧めします。イタリアの空港の両替所は、基本的にレートがよくないうえ、両替率、手数料の表記がわかりにくいので、事前にある程度のユーロが手元にあったほうが安心です。しかも、納得できないことがあった場合、言葉が通じないと交渉が難しいです。また、両替の際は、なるべく高額紙幣ではなく、50EURO以下のお札にしてもらいましょう。偽札が時々出回るので、高額紙幣は受け付けてもらえない場合があります。また、5EURO、10EURO、20EURO札は、近年、偽札防止のため、品質改良されデザインが少し変更されていますが、旧札もまだ流通しています。

6.イタリアで、英語は通じる?

 

イタリアの公用言語は、イタリア語です。小学校から英語教育が義務付けられているので、若い人は英語を理解しますが、一般的なイタリア人は、日本と同じ英語レベルか、それ以下です。特に、現在の50歳以上の人々は、第二外国語はフランス語が主流でした。

大都市のホテル、空港、美術館などでは、日本のように英語が通用しますが、イタリア人の英語は、独特なイタリア語アクセントが付いている場合が多いです。

陽気な国民性のイタリア人は、片言でもイタリア語を話すと、喜んで理解しようと聞いてくれるので、簡単なイタリア語を勉強していくと、よりイタリア滞在が楽しいものになるでしょう。また、イタリア人をまねて派手なジェスチャーをしてみると、意外と通じることも多いです。

イタリアでも「こんにちは」、「ありがとう」という言葉は有名なので、あいさつは日本語で返してみても通じます。感謝の気持ちやあいさつは、あまり言語にこだわらずに、気軽に気持ちを表現すれば、楽しい旅になること請け合いです!

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