松屋町駅から空堀商店街を東に。ゆるやかな坂道を上る途中にある、冨紗家(ふさや)。
ここは、来阪した著名人が足繁く通うという、有名なお好み焼き屋さんです。
様々な食材を組み合わせ、食べたことのないお好み焼きを楽しめるということで、行ってまいりました。
1階と2階があります。TVでの露出も多いせいか、土曜日19時過ぎの訪問時にはもう満席でした。
着席すると、壁一面にタレントやスポーツ選手のサインが見られます。
さてメニューには、一風変わった創作お好み焼きや焼きそばがびっしり。悩んでいると、女性スタッフさんからおススメいただいたのが、人数に合わせた「冨紗家名物セット」。デザート付の3~4人セット(10080円)をお願いしました。
セット内容は、
豚もやしせいろ蒸し鍋
キムチそば
トントン焼き
モーチーズ焼き
いそべ風洋食焼き
フライデー焼き
焼塩ネギ焼き
名物デザートのいもっこアイス
お好み焼きのほか、焼きそば、鍋、スープも含まれているというのです。盛りだくさんな内容に期待が膨らみます。
まずは、豚もやしせいろ蒸し鍋です。
テーブルのコンロが点火され、アルミのお鍋がかけられます。5分もするとスタッフが蓋を開けてくれました。ふわっと湯気が上がり、もやしが敷かれた上に、豚バラ肉がきれいに並んでいます。本当にシンプルなお味ではあるのですが、醤油の香りが残る濃い目のポンズでいただくと、とても美味。
実はこのお鍋、故松田優作氏がお気に入りだったお鍋で、「優作鍋」と呼ばれているのだとか。意外とヘルシーなお料理がお好きだったのですね。自宅でも簡単に真似できるお鍋ですが、ポン酢に特徴がありそうだなと感じました。
鍋を食べている最中に来たのが、いそべ風洋食焼き。
山芋たっぷりのお好み焼きが海苔にくるまれています。和風の香ばしい風味です。一口サイズが食べやすくうれしいですね。紅ショウガとの相性も抜群。
次はキムチそばなのですが、差額をお支払いして別の焼きそばに変更することができるのだとか。
それでは、ということでミックスそばに変更していただきました。
豚肉や、大きくカットされたタコやイカなどの新鮮なシーフードが入っています。少し甘めのソースが後を引きます。
こちらはトントン焼き。
トン平焼き的なものをイメージしていましたが、まったくスタンダードなお好み焼きです。ふんわりした山芋の食感、キャベツと豚のみのシンプルなお好み焼きを卵でくるんであります。やはり甘めのソースが合います。
続いてモーチーズ焼き。
先ほどのトントン焼きと同じような見た目なのですが、これぞ創作お好み焼き。お餅、チーズが入っているのですが、シソの香りがとてもよくマッチしていて、絶品です。
フライデー焼き。
ネーミングからは想像しがたいのですが、お吸い物がやってきました。お吸い物の中には、水菜、豚、海苔のほか、小さなお好み焼きが入っています。しっかりと出汁のお味がするスープ。これは病みつきになってしまいそう。
コースはまだまだ続きます。焼塩ネギ焼きです。
薄いお好み焼きを卵でくるんであります。塩味がついているので、さっぱりとレモンを絞っていただきます。
ここまで、数々のお好み焼きを食べてきました。色んなお味が楽しめ、満足で満腹ではあるのですが、ここでスタンダードな豚玉と、オムそばを食べたくなり、注文してみました。
麺はどちらかというと細めの麺です。卵にマヨネーズ、甘めの特製ソースのゴールデンコンビ。ボリュームもたっぷりのオムそばです。
豚玉も、やはり山芋たっぷりの食感とソースで、箸が止まりません。シンプルなお好み焼きですが、今日一番美味しかったように感じます。
もう、粉ものは胃に入りません。
ですが、スイーツなら大丈夫。デザート付のコースにしておいて本当によかったです。
名物デザートのいもっこアイスは、温かいスイートポテトと冷たいバニラアイスの組み合わせ。この2種類を少しずつスプーンに取り、一緒にいただくと、口の中で温と冷とが混ざり合って、なんとも不思議な雰囲気。やはり最後に甘いものをいただくと、満足度が違いますね。すべて美味しくいただき、ここでコース終了となります。
こちらでは、お好み焼き教室も開催されておられます。6日間の短期入門コースでは、生地やソースの調合などを学べるようです。実際にこの教室からお店を出される方も多いのだとか。
映画「プリンセストヨトミ」に登場するお好み焼き店。そのモデルでもあるともいわれる冨紗家。古くから地元の人達に愛されているお店です。ぜひ一度、足を運んで創作お好み焼きを味わってみて下さいね。
冨紗家
大阪市中央区谷町6-14-19
06-6762-3220
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