今回は、靭本町のイタリアンレストラン「カロローゾ」さんをご紹介します。
あのミシュランで、3年連続ビブグルマンを獲得され続けている実力派。ビブグルマンは、良質な料理を低価格で提供する、コストパフォーマンスの高いお店に与えられる評価のこと。
場所は、靭公園の南側、四ツ橋筋となにわ筋のほぼ中間にあります。
4人席が4席、あとはカウンターに8席。シェフの調理姿を覗ける、カウンター席に案内されました。
土日祝限定の特別ランチは、2000円、3000円の2種で、メインがあるかないかの違いとなります。
せっかくなので3000円ランチをご紹介します。
コース内容は、前菜盛り合わせ、パン、パスタ、メイン(肉か魚)、デザート盛り合わせ、カフェ。
食前酒にスパークリングワイン(600円)をいただきながら、まずは前菜盛り合わせ。
大きなガラスプレートに15種類もの前菜が載せられています。カロローゾ名物ともいえるこの前菜。イタリア風オムレツ、わさび風味のビーツ、パプリカのマリネなど、色とりどりの野菜を少しずつ。お魚ではエスカベッシュも。どれから食べるか迷いますね。一ついただくたびに減っていくのがさみしい、美しい一皿です。
そして、お次はパスタ。ここで、こちらのお店の太っ腹ポイントが2つ。
まず、2名以上で来店した場合、シェアができます。2名での訪問でしたので、ご提案いただきました。
そして次に、パスタがなんと15種類もの中から選べること。しかもその15種類すべて、アップ料金なしで選べるんです。前菜の種類と同じ「15」という数字に何かあるのでしょうか。選ぶ、という楽しみが加算されて、ますます期待感が高まります。
1つ目のパスタは、鶏ミンチと富士山麓カブのクリームソース 生姜風味です。
鶏とカブで少し和を感じるパスタは、クリーミーさとピリっと効いた生姜のミスマッチがとても美味。カブの甘さも際立ちます。
そして、2つ目のパスタは、魚介を選択。
イカスミを練り込んだタリオリーニ 色々魚介のラグーソースです。
ラグーソースといえば肉のイメージだったのですが、もともとラグーというのは「煮込む」という意味。細かく切った食材を煮込んだソースのことを言うそうです。肉と決めつけてはいけませんでした。イカスミのパスタと色々魚介に、ほんのり磯の香りが。海のエキスのよく出たソースを残さず食べます。
メインもシェアしていただけます。お魚料理からサーブ。
福岡産ダルマダイの香草オーブン焼き ジャガイモと下仁田ネギのスープ仕立て。
ダルマダイはメダイともいわれますが、鯛の仲間ではなく、スズキ科になります。一見柔らかく淡白なお味をイメージしましたが、意外にも身は引き締まっており、脂ののりも良好。ネギの甘味がよく出たスープに絡めていただきます。
食前酒がなくなり、お肉料理の前にワインを赤にチェンジ。
グラスワイン(600円~800円)は、イタリア プーリア洲のSsalice Salentinoというワイン。
中重でとってもフルーティーです。
お肉料理は、富士山麓マンゲン豚のグリル 富士山麓フレッシュ野菜のサラダ仕立て
サーブされる前から、シェフが豚を焼くよい香りがしています。
富士山麓で、麦や薩摩芋をたくさん食べて育ったブランド豚。脂も甘く、柔らかい食感に感激ですこの色からも、絶妙な火入れがわかります。
ナスは生でいただける水ナス。えぐみもなく、甘味を感じるフレッシュな食感です。
デザートは3種盛り。左からピスタチオのティラミスに、バニラアイス、マンゴプリン。
美味しく淹れていただいたコーヒーといただきます。ほどよい甘味でコースを締めくくります。
ガラスプレートは前菜と同じく、スガハラ製のもの。美しいプレートです。
カブ、マンゲン豚、フレッシュ野菜・・・。「富士山麓の・・・」というお料理が多いと感じましたが、それもそのはず。シェフのご出身地だそうです。
この界隈での日曜のランチ営業は珍しく、特別ランチ目当ての来客が絶えません。この日も満席でした。
カロローゾというのは、イタリア語で「ほっこりする」という意味があるそう。満席にも関わらず、お料理が来ないとイライラさせられることもなく、ゆったり気分でお食事を楽しむことができました。スタッフの手際のよさとホスピタリティのなせるワザです。
それにしてもコースとドリンク2杯で5000円を切るコストパフォーマンスのよさ。内容だけではなく、靭公園の緑を感じられる立地や、気さくなスタッフと、とても素敵なお店でした。
カロローゾ
大阪市西区靭本町1-16-20
06-6441-2856
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