お蕎麦、って粋ですよね。最近では、趣味で蕎麦打ちをされる方も増えてきたとか。
どちらかというと「関東」のイメージが強いお蕎麦ですが、大阪にも粋で美味しいお蕎麦屋さんがたくさんあるんですよ。今回はお洒落で本格的なお蕎麦をいただける、3軒をご紹介します。
縁(えにし):気負わず入れる、おしゃれなお蕎麦屋さん
縁(えにし)は谷町二丁目を少し入ったところにあるお店。
こちらのお店は2階もあって広いのですが、特に1階はカウンターや少人数テーブルなどがあり、1人でも遠慮なく入れるような造りになっています。
ランチメニューでは、お肉のお重やうなぎ、かき揚げなどの丼と、手打ちそばがセット(850円~)になった定食がお得です。
味噌カツ重とお蕎麦のセット(980円)をお願いしました。
柔らかいロース肉とソースがごはんを覆っています。芽ねぎ、大根おろし、白胡麻があしらわれて上品な面持ち。香物が彩を添えてくれています。濃いめのソースは、お肉やごはんとぴったり。
澄んだお出汁、そのお出汁に沈んだ細目のお蕎麦、ともにとても上品なお味です。黒山椒をかけていただくとキレが追加されます。濃くないのでお出汁は全部すすってしまいそう。
カツ丼×お蕎麦のセットは、満足感が得られます。とはいえ丼のごはんは少な目で、女性でもジャストなボリュームでした。
こちらではお蕎麦屋さんって愛想悪そう、という思い込みは払拭してくれます。フレンドリーなスタッフ達が、心地よい気配りをしてくれるんです。おはぎのお持ち帰り販売もあり、これはお土産に喜ばれそうですね。
和食 縁 蕎麦切り
大阪市中央区谷町2-8-6
06-6949-2500
そば切り文目堂:大正ロマン漂う大人の隠れ家
2軒目は、谷町六丁目にあるそば切り文目堂(あやめどう)。レトロな町家をモダンににリノベーションした、ぱっと目をひく外観です。
一歩中に入ると、とても静か。お昼時の訪問でしたが、ランチタイムのガヤガヤ感は、あまり感じられません。奥半分は大きな卓を共有するスタイル。鬱蒼とした坪庭は、自然な雰囲気ではありますが、手入れが行き届いた印象。とても癒されます。
入口側は明るく、テーブル席が数席。
お品書きには、お蕎麦の他にたくさんの日本酒、一品料理のラインナップが。お隣席の初老男性2名は、粋に一献傾けておられます。
細切りのざるそば(850円)をお願いしました。
ざるそばは、そば実の粉を使用した、のど越しのよい細切りと、そば殻も引き込んだ歯ごたえ重視の粗挽き。2つのタイプがあります。
なるほど、つるんとのど越しがよく、細いのに歯ごたえも十分。
蕎麦湯が運ばれてきて、薄めに割っていただきます。お蕎麦の食後の楽しみですね。
大人っぽく素敵なお店。女子会にはオススメしませんが、デートや親友との語らいなど、しっとりと楽しみたいお蕎麦屋さんです。
そば切り文目堂
大阪市中央区安堂寺町2-2-26
06-7504-5260
土山人(どざんじん):夏の絶品!すだちを贅沢に使った冷や蕎麦
さて、同じく古民家を改装した土山人(どざんじん)をご紹介します。
北浜のオフィス街にあるこのお蕎麦屋さんは、土間風の造りがこれまた雰囲気のある素敵なお店です。ジャズ風のBGMも妙になじみます。
お昼間ですが、こちらにも、やはり出来上がってしまった商人風の2人組先客がいます。
ここでは食べると決めていたメニューがあります。
9月末までの冷かけメニューの中の、すだちの冷やかけそば(1230円)。
麺は2種類。のど越しのせいろか歯ごたえの太切りから、せいろをお願いしました。
すだちを入れる小鉢やら、黒七味やらがセットされます。
一面すだちで覆われたお蕎麦がやって来ました。見た目涼やかで、暑い日にはぴったりです。顔を寄せると、すだちの香りが爽やかに香ってきます。
冷たいお出汁を一口。冷えているせいでしょうか。お出汁の鰹の風味が際立つ中に、かんきつの酸味がこんなに合うものなのか?と感動です。もちろん臭みは一切ありません。
つるんとした細い麺は、噛むと音がするような歯ごたえと、やはりのど越しは抜群ですね。
すだちは1枚かじってみましたが、酸っぱいです。こんなにもたくさん、贅沢な薬味です。
忘れられない美味しいお蕎麦をいただきました。
シーズン中に、もう一度口にしたい一品です。
土山人
大阪市中央区伏見町2-4-10
06-6202-0069
まとめ
粋なお蕎麦屋さん3軒。気になるお店はありましたか?
丼や酒器にも各店のセンスを感じることができます。うどんやラーメンにはない「わびさび」を楽しんでみてくださいね。
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