イタリア料理店 Nogarazza(ノガラッツァ)さんのご紹介です。西天満という美食ゾーンから心機一転、中之島に移転されました
移転先の中之島ダイビルは、洗練されたオフィスタワー。そこには、ヴァリエさん、四川料理のイーフーさんなど関西の食通をうならせるお店が軒を連ねる、美食ビルでもあります。
ポンテ・ベッキオご出身のオーナーシェフがこだわるのは、京都産の有機野菜。毎週のように自ら京都まで仕入れに行くという本格派。美味しいお野菜が楽しみです。
お店に入ると、左手には調理コーナーと対面のカウンター席が5,6席、奥は開放的な窓から、明るく気持ちのよい光が差し込んだテーブル席が5つほど。そしてその奥には、小規模のパーティでも使えそうな、半個室があります。
白い壁面のところどころには、アーティスティックなドローイングが施されています。
ランチコースは3種あり、今回はCorso ghiotto(3780円)を体験してみました。
旬の野菜スープ
前菜
お勧めパスタ
魚 or 肉
デザート(2種類から選択)
カフェ
という十分なフルコースです。
ランチはこの他にも、Corso felice(前菜を省略して、2200円)や、前日までの予約が必要な、Corso raffinato(パスタを2種楽しめて、5500円)が用意されています。
まず前菜には牡蠣のグラタン。グラタンと言っても、中のホワイトソースがとてもフレッシュでシンプルなお味。新鮮で大きな牡蠣の香りがしっかりと残されており、コクがあります。秋らしく、きのこもたっぷりと乗せられています。
食前酒は省略し、赤のグラスワインをいただきます。ソムリエさんから、5本のワインの特徴をお聞かせいただきました。a-yuzuki!(右から2番目) は、輸入元のオーナーの娘さん「ゆづきちゃん」の名前がついています。かわいらしい名前のわりには、しっかりと凝縮された渋みを楽しめるという事でした。
結局セレクトしたのは、渋みの中にほんのりの甘味を感じられるという、ラルコ(真ん中:L’Arco 2010 Rosso del Veronese)。フルーティーさが感じられ、ワイン通でなくとも美味しいと思えるお味でした。
ワイン好きの方のために用意されている、「Vino Degustation」(ランチ時2700円)。お料理に合ったワインを提供されます。ランチタイムでは3種のワインを楽しむことができますよ。
冬瓜のポタージュに生ハムが浮いており、淡白で上品なお味です。ガラス皿が台の上に配置され、食器へのこだわりも感じられます。
パンは、フォカッチャとライ麦パンです。ほどよく温められていて、両方とも適度な塩気があります。オリーブオイルをつけていただきます。
イタリアンですので、パスタがメインの楽しみでもありますよね。
パスタは乾麺ではなさそうです。ちぢれ麺で、自家製の生パスタでしょう。空心菜、ハモにマツタケがたっぷり。マツタケとは秋を感じさせてくれますね。カラスミもたっぷりとあしらわれています。見た目、ほとんどが「具」になっています。ちぢれ麺は歯ごたえも十分で、しっかり味のソースともよく絡み、美味しくいただきました。
メインは、淡路鮮魚のパート包み焼き、本日のお肉料理、のいずれか。
肉料理を選択しました。こちら、鶏もも肉を低温調理したものです。ししとうや、なす、きのこのソテーがたっぷり添えられています。ナイフを入れてみての柔らかさに、驚きました。低温調理というのは、200度近い高温ではなく、100度前後の低温加熱を何度か繰り返しながら、ゆっくりと素材に火を通していく調理法なのだとか。最後に皮だけをパリンと仕上げてあります。
そうして出来上がるお肉は、とてもジューシーで、鶏肉の旨味がしっかりと残っています。
デザートとなります。ティラミスにキャラメルのジェラートが添えられています。
ティラミスはとってもクリーミーで、ほんのりリキュールの香りが幸福感を感じさせてくれました。キャラメルのジェラートは、キャラメル味が強く甘さは控えめで、濃厚なミルク感を残しています。どちらかというと、添えられたジェラートの印象が方が強く残り、コースを美味しく締めくくります。
このあと、コーヒーと、一口サイズのお菓子がサービスされます。
全体として、パスタ以外は薄味で、塩分を極力抑えておられるのかと感じました。その分、パスタに存在感があり、そのメリハリがよかったです。濃いお味の野菜がたっぷりでヘルシー。素材へのこだわりも、十分に伝わってきました。
そして何よりも、ソムリエさんをはじめ、サービスの方とのお話が楽しく、温かい気遣いが感じられたお店でした。
Nogarazza(ノガラッツァ)
大阪市北区中之島3-3-23 中之島ダイビル2F
06-6225-2950
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