ラトリエ・ド・ギニョール・エ・マデロンは、今年4月にオープンしたばかりの、南森町にある小さなビストロ。今回こちらにランチで伺ってきました。
国道1号線沿いの南森町交差点を梅田方面に、1つ目を左に入るとすぐ右手にあるカレーショップ。このカレーショップのすぐ右隣にかわいらしいドアがあります。ドアを開け、狭い階段を上るとお店が。
席はL字型のカウンターと2人がけのテーブルが2卓。カウンターに案内されました。奥行きのあるカウンターで、まったく狭さを感じさせません。1~3人ぐらいでの訪問がベストでしょうか。ぽってりとしたレトロなランプなど、フランス風のインテリアも素敵ですね。小さいお店ではありますが、小綺麗で瀟洒な雰囲気。美味しいものが出てきそうな予感がします。
ランチはプレフィックスコースのみ。お品書きには、冷菜、温菜、メイン、それぞれその日のメニューが手書きされています。その中から自由に組み合わせて2品、3品をチョイスする形式。
今回は冷菜1品+メイン1品のコース(1600円~)をお願いしました。
前菜は、パテ・ド・カンパーニュ。ピクルスやイチジク、つけ合わせの野菜達も一風変わった印象を受けますが、まず、このボリュームに驚きです。大きくて分厚くて食べ応えがあるだけでなく、お肉の旨みが凝縮されていて、脂身の配合率も抜群。赤ワイン(グラスの赤・白ともになんと500円)がよく合います。500円とはいえ、香りよくクオリティの高いワインをご提供いただきました。
こちらは同じく冷菜で、本日の冷菜(上・ブリのサラダ仕立て)と、サバとジャガイモのテリーヌ(下)。どちらもボリュームがあり、見た目にも楽しめるアミューズです。
この他、ウナギとフォアグラのルーロ(+1200円・ロールした料理)や、温菜では子持ち鮎のコンフィ(+300円)や、鱈白子のムニエル(+500円)、カキとキノコのフリカッセなど、季節の食材を使用したメニューが勢ぞろい。中でも、カエルのムニエル香草バターとクレソン(+1000円)など、面白い食材を使ったメニューも。食用カエルは鶏むね肉に似てあっさりとして食べやすいと言います。香草バターと合いそうですね。
さて、全くの2品かと思いきや、スープがやってきました。
エンドウ豆のポタージュです。濃厚に見えますが意外とさらっとスムーズな飲み口。お豆の香りがしっかりとついています。
自家製のパン2種にバターを添えて。
しっかりと生地の旨みを感じられるパンでした。
さて、メインは本日の魚料理をお願いしました。
白身魚のフィレのような形をしているので、軽くソテーかポワレしたものをオーブンでじっくり焼き上げているものと思いましたが、いい意味で裏切られ、じつはとても凝ったお料理でした。
鱈のすり身をフィレ状に形成し、クリームソースとオリーブオイルをかけて焼き上げてたもの。ケッパーやトマトなどのお野菜があしらわれています。キメ細やかなすり身は、ふわふわの食感がとても美味で、ソースをたっぷりとつけていただきました。ボリュームもお味も大満足な一品です。
こちらもメインの、牛ハラミステーキ(上)と鴨胸肉のロースト(下)。
いずれもクリーミーなマッシュポテトが敷かれ、ソースには贅沢にも黒トリュフが削られています。
今回、こちらの時間の関係でいただくことができませんでしたが、コースの締めくくりとしてコーヒーがつきます。+500円でデザートの追加もできます。エクレアや洋ナシのコンポートなど、シェフ自慢のスイーツが待っていますよ。
全体を通して、クオリティの高さに感激です。しかもドリンクを含め、とてもリーズナブル。
国内でのイタリアンレストランでの経験や、海外での修行経験もあるというオーナーシェフが、お一人で切り盛りされているので、これほどまでにリーズナブルに提供ができるのだとか。口数は少ないものの、気持ちの良い気配りをして下さるシェフ。最後には、わざわざ1階まで下りてのお見送り。素敵なランチタイムを過ごすことができました。
オープンしてまだ間もなく、メディアでの露出も少ないラトリエ・ド・ギニョール・エ・マデロン。身内に告知するためのfacebookのみ。名だたる飲食店が軒を連ねるグルメ激戦区、西天満ではすでに密かな話題となっているようです。
デートでも、一人で気軽に本格的なフレンチを楽しみたい時でも、きっと満足できるビストロです。
ラトリエ・ド・ギニョール・エ・マデロン
大阪市北区西天満3-6-27 2階
06-6809-7415
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