北浜や淀屋橋はビジネス街であると同時に、歴史的建造物の多いエリアでもあります。
伏見ビルは、北浜にあるレトロな3階建てのビル(写真奥)。すぐ隣の壁一面にツタの広がる青山ビルとあわせて、この一角は大正ロマンを感じさせるスポットとなっています。
いずれも国の登録有形文化財に指定されている歴史的な建造物でありながら、現在でもオフィスやカフェ、レストランとして活用されているんです。
今回は、この伏見ビルにあるフレンチレストラン ユニックでランチのコースをいただいてきました。
ユニックとは、フランス語で「ユニークな」、「唯一の」などの意味があります。国内の一流ホテルで活躍されたシェフの独創的なお料理が楽しめそうですね。
シンプルで清潔感のある外観は、とてもスタイリッシュです。店名ユニックの頭文字「U」のマークが、お店のロゴのようですよ。このロゴ、鳥のようにも見えませんか?
厨房は広く、とても開放的。調理の様子がよく見えます。テーブルコーディネートもとても素敵。気合が入ります。
ランチは3種類。
Menu Plein(スープ付のフルコース) 7000円
Menu Plaisir(フルコース) 4500円
Menu Presse(メインは1皿のプチコース) 2800円
サービスチャージ10%が加算されます。
予算の都合で、プチコースでお願いしました。
プチコースと言っても、結構本格的なんですよ。アミューズ、前菜2皿、メイン、ドルチェ、ドリンク、小菓子がついています。
まずはアミューズから。
いずれも栗を使ったお料理。左のスープは、栗のポタージュで、散りばめられたエキストラバージンオイルの香りがとてもフレッシュです。素朴な栗の甘さに黒胡椒がアクセントとなっています。
右の一口サイズのマカロンには、マロンペーストが入っています。マカロンの弾力がいいですね。まさにアミューズ(お楽しみ)。
グリーンのマーブル模様が入ったガラスプレートも美しく、目にも楽しめる一皿です。
今日のメインはお魚、ということで白ワインをいただきます。
そして同時に1皿目の前菜が運ばれて来ました。
まるでお花畑。思わず歓声が漏れます。カラフルなお花は、蕪や紅くるり大根など。お花をかきわけると中には、皮を炙った鰆とはっさくが現れました。関西では春が旬とされる鰆は、臭みがなく皮の香ばしさも美味。ピンクの中にブルーのエディブルフラワーも映えますね。
2皿目の前菜はカリフラワーのムース。まるでスイーツのようですが、甘さはほんのり。ムースとしては少し固めのテクスチャでしっかりと食べ応えがあります。濃厚なクリームのようで美味しい。上にはカリフラワーを薄くスライスしたものと、焼きネギのパウダーがあしらわれています。切り株のプレートには温かみがありますね。
バケットは小さめで、絞り出したバターをつけていただきます。こちらのバターはとても軽やか。お料理も全体的に、動物性脂肪や塩分を最小限に抑えているとのこと。バターの軽やかさは納得です。
バケットは温かく、生地の弾力もあり、これだけでもワインが進みそう。なくなるとお代わりを持って来てくれます。
さて、いよいよメインです。今日のメインは真鯛のポワレ オマール海老のビスクソースです。
オマール海老からする磯の香りは、ほどよく蒸し焼きにされた真鯛とよく合います。こちらも皮がカリっとしていて香ばしく美味です。白く柔らかい鯛の身はとても上品で、白ワインともぴったりです。
見た目よりもボリュームがあり、量も質も大満足。
ドルチェもとても芸術的です。薄いピンクのフランボワーズムースの上には、同じフランボワーズのジェラートとフレッシュなイチゴが。上から粉雪が降っているかのようです。ぽってりとしたムースで、ピンクの色味が女心をくすぐります。
続いて、コーヒーと小菓子。こちらにも切り株が使用されていますね。
チョコレートフォンダンの入ったミニタルトと、ミニパイ。グラスの中にはチョコレートでコーティングされた極薄のサブレ。クラッシュしたビスケットの中に立っています。かわいらしい形で、パリパリの食感です。最後の最後まで、嬉しい驚きの連続でした。
給仕はすべて女性スタッフ。オーナーシェフの奥様やソムリエの方がメインで、女性ならではのきめ細やかさがある中でも、ワイン選びの的確さなどプロフェッショナルさを感じました。
落ち着いた明るい雰囲気で、とても気持ちの良い空間。お客さんの年齢層は少し高めでした。大事な人と記念日に訪れたい、大人のフレンチレストランでした。
ユニック
大阪市中央区伏見町2-2-3
06-6202-1129
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