大天使とともにヴァチカンを一望!サンタンジェロ城

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テヴェレ川にかかる天使の彫刻が美しいサンタンジェロ橋の向こうにそびえるサンタンジェロ城。お城と言ってもいわゆるディズニーのお城とは違い、ローマ時代の皇帝の霊廟として建てられた特徴的な建物は、要塞、牢屋、そしてルネッサンス時代のローマ法王の住居と、まさしくローマの歴史を体現しています。剣を持つブロンズの天使像が、城の頂上に輝く姿は、何度も映画などの舞台として登場しています。ここでは、サンタンジェロ城について見どころをご紹介します。

アドリアヌス帝の巨大な霊廟

聖天使の城「サンタンジェロ城」は、もともと123年に建設を始めたハドリアヌス帝の霊廟です。完成したのはハドリアヌス帝の死後1年後、約16年も要しただけあり1辺が86.3メートルもある巨大な正方形の建物で、現在のサンタンジェロ城の城壁に対応しています。この正方形の台座の上に直径64メートル、高さが21メールの大きな筒状の建物。各頂上には4頭立ての二輪馬車を駆る巨大なアドリアヌス帝のブロンズ像がのっていたと言われています。内部はカタツムリの殻のような廊下が作られ、ハドリアヌス帝以後、217年に暗殺されたカラカラ帝までのローマ皇帝とその家族が埋葬されています。

霊廟が防衛拠点の城塞に変身!

サンタンジェロ城が建てられたアドリアヌス帝の時代は、ローマ帝国が西はイギリスから東はイランまで広大な領域を有する200年にわたる「ローマの平和」の真っ最中。ところが、それから約1世紀と少しで、ローマを異民族から守るためにアウレリアヌス帝が現在でもローマ市内に残る城壁を建設するのですが、その際にテヴェレ川の向こうにあるサンタンジェロ城を城壁に組み込みます。そこで地の利を生かし、テヴェレ川の向こう側の防衛の拠点として「城塞」となるのです。サンタンジェロ城内には、かつて使われていたボーリングのボールのような大きさの丸い大理石がたくさん当時のままに展示されています。また、罪人を収容する牢獄としても、この頃から使われるようになりました。

剣を持つ天使がローマを救う!

6世紀になると、西ローマ帝国の崩壊後、蛮族の襲来により略奪を繰り返され、かつての繁栄の面影もなくなったローマにペストが猛威を奮います。当時のローマ法王グレゴリウス1世がペストの終焉を祈願しながらローマの街中を進んでいるところ、サンタンジェロ城の上に、燃え盛る剣を鞘に納める大天使の姿を見ます。ペストの終焉を予告するこの情景に感謝した法王グレゴリウス1世はサンタンジェロ城の上部に礼拝堂を建てたので、以降「聖天使」を意味するサンタンジェロ(SANT’ANGELO)と呼ばれるようになったのです。

ローマ法王の秘密の通路

13世紀になると、この城を所有していたローマの古い貴族オルシーニ家からローマ法王ニコロ3世が選出されます。彼はサンタンジェロ城からバチカンまで続く城壁の上部に秘密の通路(PASSETTO、パッセット)を作り、イザというときの逃げ道を作ります。15世紀の末には城の堡塁も強化され、1527年に神聖ローマ皇帝カール5世が「ローマの略奪」を行いローマ市内で残虐な行為を行っている最中に、ローマ法王クレメンス7世ほか3000人のローマ人が城内で7カ月も持ちこたえることができたと言われています。現在、サンタンジェロ城を囲む5角形の星形の公園は、16世紀後半にピウス4世の時代に造られ、さらに城塞としての機能を強化しています。春や夏には子供が遊び、冬にはスケートリンクなどが設置され、きわめて平和な風景ですが、もとは防衛のために造られていたのです。

タイムマシンのような博物館内部

現在博物館として公開されている城内は、各時代に改装されていった歴史を反映していて多彩な表情を見せてくれます。古代ローマ時代の床や壁が一部見られる洞窟のような螺旋状のスロープを登っていくと、太陽の光のあふれる「天使の中庭」(CORTILE DELL’ANGELO、コルティーレ・デッランジェロ)に出ます。ここには、18世紀まで城の上に飾られていたオリジナルの天使像が飾られています。この中庭は「武器博物館」(ARMERIA、アルメリーア)やミケランジェロが設計したレオ10世の礼拝堂(CAPPELLA DI LEO X、カッペッラ・ディ・レオ・デーチモ)、「歴史的牢獄」(PRIGIONI STORICHE、プリジョーネ・ストーリケ)などへ通じています。階段を上がると、ローマの眺望が楽しめる回廊へ続き、パウロ3世やユリウス2世などルネッサンス法王の住居につながっています。一面にフレスコ画を施した豪華な住居には当時の家具や大きな暖炉があり、ローマ法王庁の財宝を保管していた金庫のある部屋も見ることができます。

サン・ピエトロ大聖堂を間近に見渡せる展望台

贅沢な法王の暮らしぶりを見た後、狭いくほそいローマ時代の階段を登ると頂上のテラスへ出ます。ここから見事なローマの眺望が楽しめるので、ぜひ晴れた日にはお勧めです。特にサン・ピエトロ大聖堂のクーポラを間近に見えるのはここだけなので、記念写真にはうってつけです。また、サンタンジェロ城は遅くまで開館しているので、夜景を見るのにも最適です。屋上近くには蔦の絡まる風情あるテラス席のあるバールもあるので、ゆっくり楽しめます。夏期には期間限定で夜中の1時ごろまで開館していて、コンサートや演劇など多彩なイベントが用意され、毎年夏のローマの風物詩となっています。

ドラマチックなサンタンジェロ城

独特な形と頂上の天使像が印象的なサンタンジェロ城は、数々の映画に登場しています。古くはローマを題材とした代表的な映画「ローマの休日」。オードリー・ヘップバーン演じるアン王女が護衛から逃げるために大乱闘をしでかす船上パーティは、このサンタンジェロの真ん前で行われています。「ダ・ヴィンチ・コード」で有名なダン・ブラウン作の映画「天使と悪魔」でも、イルミナリティのアジトとして登場しラングドン教授との最終攻防戦の舞台となっています。最近では、マンガの「ジョジョの奇妙な大冒険」で第5部ジョルノとディアボロの最終決定戦の舞台として、またオペラの「トスカ」でも、最終シーンに登場し、主人公トスカが城壁から身を投げて自殺するというドラマチックなシーンに使われています。

 

サンタンジェロ城博物館(MUSEO NAZIONALE DI CASTEL SANT’ANGELO、ムゼオ・ナツィオナーレ・ディ・カステル・サンタンジェロ)

住所:ルンゴテーヴェレ・カステッロ 50(LUNGO TEVERE CASTELLO 50)

電話番号:06-6819-111

開館時間:9.00~ 19.30(12月25日休)

料金:10EURO(ROMA PASS利用可)

ホームぺージ:http://castelsantangelo.beniculturali.it/

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