ローマのバロック芸術の傑作、トレヴィの泉を見に行こう!

スポンサード・リンク



ローマは泉の街とも呼ばれるように、いたるところに美しい噴水が飾られています。古代ローマの時代にすでに近郊の山から水道を引くことに成功したので、ローマの暑い夏も、噴水から涼しげに豊富な水があふれ出しています。2000年以上の歴史の中で、古代ローマ時代やルネッサンス時代、または現代風の様式など多種多様な噴水が造られましたが、一番の傑作は間違いなくトレヴィの泉です。単なる噴水というより、まるで劇場の舞台のような錯覚をおこす躍動感あふれるバロック時代の芸術作品についてご紹介します。

世界で一番有名な噴水、トレヴィの泉

 

フェリーニ監督の映画「甘い生活、LA DOLCE VITA」の名シーンで一躍世界中に有名になったトレヴィの泉(FONTANA DI TREVI、フォンターナ・ディ・トレヴィ)。たくさんの車が行きかうコルソ通りから細い小道をたどっていくと、突然目の前に現れます。泉と言ってもトレヴィの泉はポーリ宮殿(PALAZZO POLI、パラッツォ・ポーリ)の壁面をそのまま利用しているので、幅が49.15メートルで高さが26.3mという大きなもので、容量が30万リットルもある大きな水盤には、いつでも涼しげな水が揺れています。

1762年に完成したトレヴィの泉は、ローマ法王クレメンテ12世が行ったコンペで選ばれた無名の芸術家二コラ・サルヴィ(NICOLA SALVI)が30年の歳月をかけて完成させました。

 

トレヴィの泉とベルニーニ?

古代ローマ時代、近郊の山から引いてくる水道橋の最終地点を噴水で飾るのが習わしでした。このトレヴィの泉も、紀元前19世紀にアグリッパがパンテオン近くの大浴場に水を引くために造ったアクア・ヴェルジネ水道の最終地のための噴水です。この水道橋は現在でも使われていて、2000年以上もの間絶えることローマに水を運んできた重要なものです。

1640年にアクア・ヴェルジネ水道を飾る噴水をもっと大掛かりな美しいものにしようと、ローマ法王ウルバーノ8世がお気に入りの芸術家ベルニーニに泉の設計を依頼しました。ところが経済的な問題からか計画は進まず、結局二人の死によって未完に終わってしまいました。それから100年以上も経ってから完成したトレヴィの泉ですが、サルヴィはベルニーニのデザインを使ったという噂も飛び交いました。実際のところは謎のままですが、それほど、サルヴィのデザインがバロック的で完璧な芸術作品ということでしょう。

 

古代の神話や伝説を描いたトレヴィの泉の彫刻

 

トレヴィの泉の彫刻は、中央にそびえる勝利のアーチの前に立つ海神ネプチューン、その左右にはダイナミックな躍動感あふれる動きの2体のトリトンと海馬。建築と彫刻と水の光と音が奏でだす見事なハーモニーが見る人を完全に圧倒します。

海神ネプチューンの両脇に並ぶ2体の女性像は、右側が健康の女神サルースで、左側が豊穣の女神ケレースです。女神サルースの上のレリーフは、水を探すローマ軍兵士に、ひとりの乙女が泉の場所を指し示している様子を表したものです。女神ケレースの上のレリーフは、アグリッパがその泉の水をローマに引いてくる計画を示している様子を表しています。実際にアクア・ヴェルジネ水道の名まえは、この伝説に基づいて乙女の水の水道を意味します。

 

トレヴィの泉にコインを投げよう!

 

トレヴィの泉には、水の中にコインを投げいれるという都市伝説のようなものがあります。一番有名なのは、後向きに右手で左手の肩越しに1枚コインを泉に投げ入れると、また、ローマに戻って来れると言うものです。その他にも3枚のコイン伝説もあり、1枚目はローマへ戻れる、2枚は生涯の恋人と出会える、3枚は好きな人との結婚がかなうというものです。

ひっきりなしにコインを投げ入れる観光客のおかげで、毎日水盤の中にはたっぷりコインが集まります。国際的な観光地だけにEUROコインだけではなく、日本円、アメリカドル、インドのルビーなどがよく混ざっているそうです。トレヴィの泉では毎朝8時にコインの回収作業が行われ、キリスト教の慈善団体カリタスへ渡されます。中にはコインだけではなくお札まで入っていて、一説によると、1週間で13,500EURO、1年では900,000EUROも集まるそうです。時々夜中にコインを盗む人が現れるというのもわかりますね。

フェンディによるメセナ事業

ローマの旧市街地は全体が世界遺産なのですが、トレヴィの泉のように戸外にあるモニュメントは、スモッグや酸性雨などのため頻繁にメンテナンスが必要です。常に財政赤字のローマ市に任せていたらどんどん劣化していくばかりだと、一流ブランドのフェンディが資金提供をして、近年トレヴィの泉の修復工事が行われました。

古代ローマの時代から、有力者はそのプライベートな財力で公共へ奉仕するという伝統がイタリアにはあります。古代ローマ時代の有名な文化保護者メセナ(MECENATE、メチェナーティ)の名前を取ってメセナ活動と言われます。

今回の修復に必要とされた2,180,000EUROはフェンディが単独で負担しました。ローマ市にも滞在税と称して観光客から税金を徴収しているので、本当はこういう時にこそ使うべきだと思うのですが、その使途は不明です。一方、こういったメセナ活動によって企業のブランドイメージは上がります。フェンディのおかげで、約一年半もかけた修復の結果、トレヴィの泉はすっかりきれいになり輝きを増しています。

 

スリや客引きに注意

 

トレヴィの泉は、いつでも驚くほどたくさんの観光客で賑わっています。残念ながら、観光客の多いので、スリもたくさん出回っています。写真を撮ったりコインを投げることに気を取られず、身の周りにもしっかり気を配ることをお忘れなく。特に、コインはあらかじめポケットに入れておいて、泉でお財布を出さないほうが安心です。最近では警察に加えて、銃を携えた兵士もテロ対策で必ず泉の周りを警護しています。もし、トラブルにあった場合には、すぐに警察を呼びましょう。

トレヴィの泉のまわりには、昔からの車も通らない小さな路地が入り組んでいて、雰囲気のあるレストランやバールがたくさんありますが、観光地ならではの客引きも多いので、あまり強引なお店は注意したほうが無難です。また、両替のお店も多いのですが、換金率はよくても手数料はとても高いことが多く、観光地では両替はおすすめできません。

 

外にあるトレヴィの泉は夜と昼で、また違う表情を見せてくれます。ライトアップされた夜の泉もお勧めです。トラブルに遭わないように注意して、トレヴィの泉の美しさ、堪能してください。

スポンサード・リンク



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください