旅行中で一番困るのは、体調不良。もしイタリア滞在中に、思いがけない病気や事故などのトラブルにあってしまった場合に役立つのが海外旅行傷害保険です。安全に旅行を楽しむために、万が一を考えて、必ず出発前に準備をすることが必要です。イタリア旅行には欠かせないクレジットカードには、海外旅行傷害保険が自動付帯されている場合があるので、上手に利用して安心な旅行を楽しみましょう。ここでは、薬局や病院で必要なイタリア語も併せてご紹介します。
出発前に便利な海外旅行傷害保険に加入しよう
旅行中に万が一のことがあった時に役立つのが海外旅行傷害保険です。イタリアでは公立の病院はいつでもかなり混みあっていて、手続きが複雑なため、旅行者はプライベートのクリニックなどを利用することになりかなり高額の支払いを強いられてしまいます。イザと言うときに困らないように、イタリアへ出発前に、必ず海外旅行傷害保険に加入することをお勧めします。通常、海外旅行傷害保険は掛け捨て保険で、旅行出発前に旅行の日数分のみ加入します。出発の当日でも、空港やインターネットなどで加入できる保険もあります。
海外旅行傷害保険と一口で言ってもいろんな種類があります。重要なものとしては、「傷害死亡・後遺障害」のほか、海外で病気や事故にあった時の入院費や治療費を補償する「傷害疾病治療費用」、海外で入院が必要になった場合に、日本から親族が駆け付けるための必要な経費を補償してくれる「救援者費用」などがあります。
保険会社によっては、現地での支払いがキャッシュレスになったり、日本語の医療通訳を手配してくれるところもあります。
保険付きクレジットカードを便利に活用
海外旅行傷害保険は、直接保険会社で加入することもできますが、クレジットカードの中には、海外旅行傷害保険が付帯されているものがあります。イタリアではスリが多いせいもあって、一般にクレジットカードでの支払い方法が普及しています。高額の現金を持ち歩くよりも便利で安心なクレジットカードは、イタリア旅行には必要です。どうせなら保険機能が付いたカードを選びましょう。
自動付帯のクレジットカードは、事前の届け出や手続きが必要ありません。その都度保険料を払わずに、海外旅行傷害保険に自動的に加入していることになります。中には、利用付帯と言って旅費の一部を支払った場合のみ海外旅行保険が適用される場合があるので注意が必要です。出発までに必ず保険の内容を確認しましょう。
海外旅行傷害保険は、「傷害死亡・後遺障害」を除いて、その他の項目は補償金額が合算されます。たとえば「傷害疾病治療費用」が、A社のクレジットカードで補償金額が最高500万円だったとしても、ほかにB社で最高300万円の補償金額があれば、合算して800万円になるので、複数のクレジットカードがあると便利です。「傷害死亡・後遺障害」は、複数あっても合算されず、最高金額が適用になります。
緑の十字が目印のイタリアの薬局
旅行には、普段使っている薬や風邪薬などの常備薬を持参することは常識ですが、急に薬が必要になったら薬局へ行ってみましょう。緑の十字が目印です。通常の営業時間は、普通の商店と同じですが、交代で必ず夜間や日曜祝日も開いている薬局があります。薬局の店の前には、その週の週末や夜間対応の地域の薬局の名まえと住所が書いてあります。
薬局の店員は薬剤師なので、症状を説明し薬を選んでもらいましょう。頭痛薬のアスピリンなど日本と同じ薬があったりします。言葉がよく通じない場合は、イタリア人のように派手なジェスチャーをしてみるのもいいでしょう。薬の用法や用量は、書いてもらえるように、筆記用具を準備していきましょう。単なる風邪薬や頭痛薬、胃腸薬は普通に買えますが、抗生物質などは医師の処方箋がないと購入できません。
薬局で使える便利なイタリア語
薬局 FARMACIA ファルマチーア
薬 MEDICINA メディチーナ
頭痛 MAL DI TESTA マル・ディ・テスタ
風邪 RAFFREDDORE ラッフレッドーレ
腹痛 MAL DI PANCIA マル・ディ・パンチャ
吐き気 NAUSEA ナウゼア
喉が痛い MAL DI GOLA マル・ディ・ゴーラ
咳止め薬 SCIROPPO PER LA TOSSE シロッポ・ペル・ラ・トッセ
目薬 COLLIRIO コッリリオ
湿布 CEROTTI PER L’INFIAMMAZIONE チェロッティ・ペル・リンフィアンマツィオーネ
錠剤 CONPRESSO コンプレッソ
この近くの薬局はどこですか?
DOV’E LA FARMACIA QUI VICINO?
ドーヴェ・ラ・ファルマチーア・クイ・ヴィチーノ?
頭が痛いので、頭痛薬が欲しいのですが
POSSO AVERE UNA MEDICINA PER IL MAL DI TESTA
ポッソ・アヴェーレ・ウナ・メディチーナ・ペル・イル・マル・ディ・テスタ
1日何回飲めばよいですか?
QUANTE VOLTE AL GIORNO DA PRENDERE?
クアンテ・ヴォルテ・アル・ジョルノ・ダ・プレンデレ?
食前ですか?食後ですか?
PRIMA DI PASTO O DOPO?
プリマ・ディ・パスト・オ・ドッポ?
病院へ行かなければならない緊急事態になった場合は?
イタリアには、近年、州の保健局が運営するツーリスト・メディカル・ガードという24時間オープンの旅行者のための無料診断所があります。風邪や下痢などの軽症な症状の場合のみに対応していて、診断書と処方箋を出してくれます。重症な場合は、近くの公立の救急センターへ搬送されます。
薬を飲んでも症状が改善しない場合や、症状が重かったりという場合には、加入している海外旅行傷害保険会社のイタリア事務所へ電話をして、医者や病院の手配を頼みましょう。通常、保険会社の事務所は日本語で応対してくれます。保険請求のためには、医師の診断書や領収書が必要なので、必ずもらっておくことを忘れないようにしましょう。
緊急時、救急車(AMBULANZA、アンブランツァ)を呼ばなければならない場合は、ホテルのフロントや近くの人に頼みましょう。公営の救急車の電話番号は118です。公営救急車は無料ですが、その時に空きのある公立病院の救急センターへ搬送され、病院の指定はできません。緊急病院へ行った場合も、必ず保険会社に連絡して必要な書類や支払いの方法について確認しましょう。
ローマのツーリスト・メディカル・ガード
POLIAMBULATORIO CANOVA(ポリアンブラドーリオ・カノーヴァ)
住所:VIA CANOVA、18(地下鉄A線FLAMINIO、徒歩3分)
電話:06-7730-6112
AMBULATORIO DI GUARDIA TURISTICA(アンブラトーリオ・ディ・グアルディア・トゥーリスティカ)
住所:VIA EMILIO MOROSHINI、30(トラステヴェレ地区にあるOSPEDALE NUOVO REGINA MARGHERITAという病院の中)
電話:06-5844-6650
病院へ行くのに便利なイタリア語
すぐに救急車を呼んでください。
URGENTEMENTE, PUO CHIAMARE UN’AMBULANZA PER FAVORE.
ウルジェンテメンテ・プオ・キアマーレ・ウナンブランツァ・ペル・ファヴォーレ.
具合が悪いので、医者を呼んでください。
STO MALE. PUO CHIAMARE UN MEDICO PER FAVORE.
スト・マーレ.プオ・キアマーレ・ウン・メーディコ・ペル・ファヴォーレ.
英語が話せる医者はいませんか?
VORREI UN MEDICO CHE PARLA INGLESE.
ヴォッレイ・ウン・メーディコ・ケ・パルラ・イングレーゼ.
処方箋をください。
PUO FARMI UNA RICETTA.
プオ・ファルミ・ウナ・リチェッタ.
診断書が必要です。
HO BISOGNO DEL REFERTO MEDICO.
オ・ビソーニョ・デル・レフェルト・メーディコ.
緊急の事態になっても困らないように、事前にしっかり用意をして、楽しい旅をしてください。
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