ベルギーに来たらまず訪れるのはブリュッセルだと思います。ブリュッセルの名所と言えばグランプラスに小便小僧、王立美術館、どれも徒歩圏内にあります。ブリュッセルはEUの首都がある国際都市ではあるものの、実はあまり大きな都市ではありません。今回はそんな歩いて回れる定番のブリュッセルを紹介したいと思います。
・グランプラス
グランプラスはフランス語で「大きな広場」という意味です。そこまで大きな広場ではないもののブリュッセル観光の中心の役割を果たしており、観光中は何度も通ることになるでしょう。グランプラスを囲むように美しい建物が建っています。まず一番目をひくのが市庁舎です。この市庁舎の中にブリュセルのツーリストインフォメーションが入っています。ここで地図をもらって観光にお出かけくださいと言いたいところですが、ブリュセルのツーリストインフォメーションでは地図は有料です。ブリュッセルのホテルでは無料の地図を用意しているところが多くありますので、宿泊先で聞いてみるといいでしょう。市庁舎の右側にあるブラバン公爵の館と呼ばれる建物には、レストランやホテルが入っています。市庁舎の向かい側には王の家と呼ばれる建物があり昔はパン市場として使われていました。現在はブリュッセル市立博物館となっており、小便小僧の衣装などが展示されています。グランプラスでひときわ目を引くのはギルドハウスではないでしょうか。ギルドとは同業者組合のことで、日本で言う寄合所のようなものです。業種ごとにギルドハウスが建てられ、建物にある紋章が職業を表しています。ガイドブック片手に何のギルドハウスだったのか、じっくり見てみてはいかがでしょうか。
・小便小僧と少女
不名誉なことに、ブリュッセルの小便小僧は世界3大がっかり名所に選ばれています。「小僧」なだけあり、小さいのが原因でしょうか。小便小僧はグランプラスから徒歩5分くらいのところに位置していますので、「ついで」に見に行けば期待はずれでがっかりすることはないように思います。小便小僧にはジュリアンくんという名前があり、毎日ではないのですが頻繁に服を着替えます。行く度に違う服を着ていますが、今回行った際には服を着ていませんでした。ブリュッセルに複数日滞在する人は、毎日ちらっとみてみるといいかもしれません。ジュリアンくんの姿は小さいものの人気者で、いつも人に囲まれています。小便小僧のまわりにあるお店では、これでもか!というくらい小僧グッズを売っていますので、お土産にどうぞ。みなさん、小便小僧の女の子バージョンがあるのをご存知でしょうか?レストラン街で有名なイロ・サクレ地区の近くの小さな行き止まりの小道にあります。初めてこの銅像を目にすると「なんか下品だな」と思いながらも、笑ってしまう人が多いと思います。この銅像は1987年にガンの研究をサポートする目的で作られました。「この像を見て思わず笑顔になったら、その一方で苦しんでいる人もいるということを忘れないで欲しい」という作者の思いが込められています。小便小僧と合わせてどうぞ。
小便少女 Jaenneke Pis
住所 Getrouwheidsgang 10-12, Impasse de la Fidelite
・欧州最古のアーケード街
ベルギーは「一日に四季がある」と言われています。一日のうちに晴れたり、曇ったり、雨が降ったりととにかく忙しい天気なのです。日本のような長雨は少ないですが、一時的に避難できるところが欲しいですよね。そんな時にオススメなのが中央駅からグランプラスに向かう途中にあるギャルリー・サンテュベール(Galerie St-Hubert)です。ここは欧州最古のアーケード街で、一見の価値があります。ノイハウス、ゴディバなどの王家御用達のチョコレート屋からレース屋、その他色んなお店が入っているので、お土産探しにも最適です。アーケード街にはレストランやカフェもあります。最近急成長をしているベルギー発のオーガニックカフェ、ル・パン・コティディアン(Le Pain Quotidien)が入っており、気軽に立ち寄ることができます。このカフェは大人気で、現在パリやロンドン、東京にもお店を出しています。ベルギーではカフェでもビールやワインを楽しむことができます。オーガニックカフェでもです!雰囲気のあるアーケード街でベルギービール片手に一休みしてみてはいかがですか。
・おなかがすいたら
イロ・サクレ地区と言えば、言わずと知れたブリュッセルのレストランが集まる地区です。細い道の両側に所狭しとレストランが並んでいます。老舗のレストランが多く集まる地区である一方、中には観光客だと分かると法外な料金をふっかけてくるレストランがあるのも事実です。残念ながらぼったくりの被害は毎年報告されています。あまりにしつこい客引きがいるレストランは注意が必要です。昨今この地区の一部のレストランは観光客のみを相手にしており、メニューを見てみると「多国籍」になりすぎているように感じます。そういうところは値段のわりに味は期待できません。ベルギー料理を食べようと思っているのであれば、写真付きでメニューにボロネーゼやパエリアなどが載っているレストランは避けた方が無難です。有名店が集まっている地区だからどこでもおいしいものが食べれるということではありません。ベルギーは地理的な条件から、フランス料理に近いものが多くあります。その中でも特にベルギーっぽく、はずれが少ないものがムール貝です。ムール貝を大きな鍋で蒸したもので、味付けはナチュラルの他に、生クリームや白ワイン、トマト、ビールなどお店によって様々あります。ムール貝の味を純粋に楽しみたい人にはナチュラル、もしくは白ワインがオススメです。ひとつ注文すれば鍋一杯のムール貝がフリッツと一緒に出てきます。ベルギービールにとても合い、値段の割に満足度の高い一品です。ベルギー人はムール貝を一人1皿(鍋?)注文していますが、日本人(とくに女性)だと一人で食べきるには厳しい量だと思います。しかもムール貝とフリッツのみだと味は単調なので、複数人で行く場合には同じムール貝ではなく、違う料理を注文したほうが楽しめると思います。最近では季節に関わらずムール貝を食べることができますが、ムール貝にも旬があります。一般的には”R”がつく月がおいしいと言われています。これに照らし合わせると旬は9月から4月と言うことになります。生やオーブン焼きなどもありますので、いろいろと試してみてください。
・まとめ
今回は定番のブリュッセルとオススメの情報を紹介しました。ブリュッセルの街中を歩き、疲れたらカフェに入り一休み。夜はベルギービール片手にムール貝とフリッツ!というベルギーにどっぷり浸かった一日を過ごしてみるのはいかがでしょうか。
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