ユネスコ世界文化遺産!ヴァッハウ渓谷のクルーズを楽しもう

オーストリア

オーストリアの首都、ウィーンの旧市街は歴史と文化がぎっしり詰まったとても魅力的な場所ですが、オーストリアの魅力は都市部だけにあるわけではありません。オーストリアの郊外にあるメルクからクレムスに至る地域は「ヴァッハウ渓谷」と呼ばれており、自然豊かで大変美しい地域です。今回はそのヴァッハウ渓谷のクルーズの様子をご紹介したいと思います。

 

ヴァッハウ渓谷観光のお勧めルート

 

旅にあまり慣れていない人には、外国で電車のチケットを購入して、乗車して、乗り換えて、、というのはちょっと緊張してしまうことですよね。

そんな方にはウィーン市内でピックアップしてもらえ、観光からクルーズまで全てセットになっている現地の1日観光ツアーに参加してもよいですが、気ままに旅を楽しみたい方は、自分で電車と船のチケットを用意して、個人旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか?

お勧めのルートは、

・ウィーンからMelk(メルク)という街まで電車で行く

・メルクの街を散策し、修道院(Stift Melk(シュティフト・メルク)を見学

・メルクの船着き場から船でDürnstein(ドュルンシュタイン)へ

・ドュルンシュタインの街を観光

・ドュルンシュタインの船着き場から船Krems(クレムス)へ

・クレムスの街を散策

・クレムスの鉄道の駅から、電車でウィーンへ

というものです。

このルートですと、無理なく日帰りでウィーンからヴァッハウ渓谷を観光することができますし、ヴァッハウ渓谷の見所を押さえることができます。

ウィーンからクレムスまで電車で行き、船でメルクまでクルーズして、メルクからウィーンまで電車で戻るという逆ルートをたどる方法もあるのですが、そのルートだと川の流れに逆らうルートですので、クルーズの約倍かかります(メルク→クレムスだと約1時間45分のクルーズ。クレムス→メルクだと約3時間のクルーズです)。

のんびり船旅を楽しむことが一番の目的でしたら、この逆ルートもお勧めですが、あまり早起きせずにウィーンを出発し、夕食までにはウィーンに戻って来たい、という方はメルク→クレムスの川の流れに沿ってクルーズするルートをお勧めします。

ちなみにこのルートをたどるのならば、すべてのチケットをバラバラに取るよりは、電車とドナウ川観光船とメルク修道院の入場券がセットになったコンビチケット(Wachau-Ticket(ヴァッハウ・チケット)がお得です。

ヴァッハウ・チケットの料金

大人 55ユーロ

子ども(6歳から14歳)32ユーロ

6歳以下 無料

です。

ヴァッハウ・チケットは国鉄の窓口や自動券売機、またオンラインショップでも購入することができます。

 

ウィーンからメルクへ電車で行く方法

 

ウィーン市内からメルクへは、電車で約1時間です。ウィーン西駅(Wien Westbahnhof(ウィーン・ヴェストバーンホーフ)またはヒュッテルドルフ(Wien Hütteldorf)という駅から直通の準急電車が出ていますが、とても本数が少ないです。

ウィーン中央駅(Wien Hauptbahnhof(ウィーン・ハウプトバーンホーフ)からレイルジェット(Railjet)という特急の電車に乗り、サンクト・ペルテン中央駅(St. Pölten Hauptbahnhof )で準急に乗り換え、メルクまで行く方が希望の時間帯を選んで行きやすいでしょう。

 

メルクの街とメルク修道院

 

メルクの駅を降りると、駅前はバスステーションになっています。駅から黄色い修道院が見えるので、そちらに向かって歩いて行きましょう。

修道院に近づいて行くと、お土産屋さんやカフェの並ぶ石畳の可愛らしい道に出ます。さらに、修道院へ向かって階段を上って行きましょう。

メルクの修道院は「信仰の要塞」と呼ばれ、ヴァッハウ渓谷のシンボルともされています。

貴重な中世の原稿が納められている図書館は、黄金に輝き言葉を失う美しさ。

修道院の教会に描かれたロットマイヤ作のフレスコ画も有名です。

Stift Melk

住所: Abt-Berthold-Dietmayr-Straße 1, 3390 Melk

電話: +43 2752 5550

オープン:5月から9月まで 9:00-17:30

3月15日から4月30日と10月から11月2日まで 9:00-16:30

 

修道院の見学が終わったら、船着き場へ向かいましょう。ドナウ川は修道院のすぐ裏側に流れているので迷うことはないでしょう。

川に沿って歩いて行くと、船着き場とチケットセンターがあります。

 

ヴァッハウ渓谷のドナウ川クルーズ

 

まだ、船のチケットを持っていない人は、船着き場の前のチケットセンター行きたい街までのチケットを買いましょう。

船の運航会社はDDSGという会社とブラントナー(Brarndner)という二つの会社がありますが、違いは発着時間くらいなので、都合のいい時間に出発する方の船を選ぶと良いでしょう。

出発時間30分前くらいに、入船が可能になります。

チケットを見せて、好きな席に座りましょう。お勧めは、雨が降っておらず、尚且つ日差しが強すぎなければ、屋根のない甲板席。風を切って走れるのでとても気持ちいいです。

暑すぎるような日は、船内がお勧めです。クーラーがきいていますし、直射日光にさらされる心配もないので快適です。

クルーズ中には、川岸にそびえるシェーンビュール城(Schönbühl)、アッグシュタイン城(Aggstein)などのスポットが次々と現れ、退屈することがありません。見所は、船のアナウンスでも説明が入ります。

 

デュルンシュタインの街

 

クルーズもそろそろ後半に差し掛かる頃に着くのが、デュルンシュタインの街です。デュルンシュタインは、中世の街並みが残る石畳のロマンチックな街です。

街の小道には、ヴァッハウ渓谷名産のアンズのジャムやお酒などのお店や、ワインを売るお店、かわいいお土産屋さんが所狭しと並び、ついつい時間を忘れてしまいそうになります。

ドナウ川岸に建つバロック様式の教会、見渡す限り広がる葡萄畑、丘の上に建つ廃墟の古城など、絵画的ともいえる美しさを持つこの街は、途中下車して散策する価値ありです。

 

クレムスの街

 

デュルンシュタインの街の観光が終わったら、再び船でクレムスの街に移動しましょう。

クレムスの船着き場から、旧市街へは少しだけ離れています。徒歩でも十分行ける距離ですが日差しが強い日などはタクシーを使ってしまっても良いかもしれません。

クレムスは今でも古い市庁舎や城、教会、昔の城壁の一部が残る美しい街です。街の中心部では、カフェやお土産屋さんも多いのでショッピングも楽しむことができます。

 

クレムスからウィーンへ

 

クレムスの街の見学が終わったら、電車ウィーンに帰りましょう。所要時間は約1時間です。準急で乗り換え無しでウィーンの地下鉄4号線の駅Heiligenstadt(ハイリゲンシュタット)につく接続がわかりやすく便利ですが、この便は1時間に1本しか出ていません。この便に時間が合わなければ、クレムスからサンクト・ペルテンまで出て、そこで乗り換えをして、ウィーン中央駅に戻るのが良いでしょう。

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