ウィーンで天才作曲家、モーツァルト縁の地を訪れよう

オーストリア

世界的に有名な大作曲家モーツァルトは、オーストリアのザルツブルクで生まれました。25歳の時モーツァルトはウィーンに移住し、たったの35歳という若さで死去するまでの10年間、この地で多くの名曲を残しました。そのためウィーン市内にはたくさんのモーツァルトに縁のある建物やモニュメントが残されています。今回は、ウィーン市内のモーツァルトに関連する場所についてご紹介したいと思います。

 

モーツァルトってどんな人?

 

モーツァルトはザルツブルク出身の音楽家です。3歳の時にチェンバロを始め、5歳で初めて作曲をしました。息子が天才だと気づいた父親のレオポルドは、モーツァルトを連れてヨーロッパ中を巡業します。モーツァルトの神童ぶりはどこでも認められ、各地で名声を得ました。25歳でウィーンに移り住んだモーツァルトはコンスタンツェという歌手と結婚します。幸せの絶頂かと思いきや、夫婦そろって浪費家であったことや、品行の悪さ故、なかなか高給の仕事が得られなかったこともあり、貧乏である期間が多かったということです。モーツァルトは35歳の時にリューマチ性炎症熱で亡くなっています。しかし、彼の死因には謎の部分も多く、毒殺されたのではないかという仮説なども存在しています。

 

モーツァルトの家

 

ウィーン1区、ステファンス寺院のすぐ近くにモーツァルトの家(Mozarthaus Vienna)はあります。

かつてモーツァルトが生活していた建物は、現在ミュージアムとなっており、いつも多くの観光客でにぎわっています。

入口をくぐると、右手がセルフサービスのカフェ。奥がチケットセンターになっています。

建物の2階部分(オーストリアでは1階)が、実際に当時モーツァルトと彼の家族が居住していた場所です。

モーツァルトはこの家に、1784年の9月から1787年の4月の終わりまで住んでいました。この家で作曲されたモーツァルトの代表作は、オペラ「フィガロの結婚」です。

モーツァルトがこの家に住んでいた期間は、彼が最も成功していた時期でした。そのため、この住居は彼が人生で済んだ家の中で最も大きく、家賃も高い住居だったと言われています。

住居は4つの大きな部屋と2つの小部屋、台所からなっています。しかしミュージアムは、当時の様子を完全に再現しているわけではありません。

当時の家具などはほとんど残っておらず、どの部屋がどのように使われていたのか、モーツァルト達がどのようにその家で生活していたのかなどは、未だに謎に包まれている部分が多いのです。

ここはこういう風に使われていたのではないだろうか、ここでモーツァルトが眠っていたのではないだろうか、などと想像しながら見学するのが楽しいと思います。

モーツァルトの家は、この住居のフロアの他にも上の2つのフロアをミュージアムとして見学することができます。

ミュージアム内では、ウィーンやモーツァルト、またモーツァルトの作曲した音楽などについて、わかりやすい展示がなされています。
出口の手前にはミュージアム・ショップもあり、音符のモチーフなどの可愛らしい音楽グッズを購入することができます。

■料金

大人  11ユーロ

学生(27歳未満)9ユーロ

子ども(19歳未満)

 

Mozarthaus Vienna

住所: Domgasse5, 1010 Wien

電話: +43 1 512 17 91

開館時間: 毎日10:00~19:00

アクセス: Stephansplatzから徒歩4分

 

ブルク公園のモーツァルト像

 

多くの偉人たちの例にもれず、モーツァルトの像もウィーンで見ることができます。

モーツァルト像が置かれているのは、ブルク公園(Burggarten(ブルクガルテン))の中。昔は、カフェ・モーツァルトの前に置かれていましたが、交通の邪魔になることがあったために現在の場所に移されました。

春にはモーツァルトの像の前にはト音記号の形に植えられた花が咲き、とても美しい場所です。絶好のフォトスポットでもありますので、是非訪れてみてください。

 

Burggarten

住所: Josefsplatz 1, 1010 Wien

電話: +43 1 5339083

開館時間: 4月~10月 6:00~22:00、11月~3月 7:00~17:30

アクセス: Burgringから徒歩1分

 

シェーンブルン宮殿

 

ハプスブルク家の夏の離宮、シェーンブルン宮殿(Schloss Schönbrunnは世界遺産にも登録されている大きく美しい宮殿です。

モーツァルトは、6歳の時に、この宮殿を訪れました。

当時すでに神童と呼ばれいたモーツァルトは、ヨーロッパ各地で演奏旅行をしていました。そして、これが彼にとって初めてのウィーン旅行だったと言われています。

幼いモーツァルトは、シェーンブルン宮殿内の鏡の間(Spiegelsaal(シュピーゲルザール))で女帝マリア・テレジアを前にフォルテピアノの演奏をしました。

演奏を聞いたマリア・テレジアはモーツァルトのその才能に感嘆し、モーツァルトと姉のナンネルに礼服を与え、父のレオポルドには彼の年収の2倍の金額を与えたということです。

演奏がうまくいって喜んだモーツァルトは、演奏後マリア・テレジアの膝の上に飛び乗り、首に手をまわしてキスをしたという逸話が残っています。

その後、宮殿にある大理石の階段でモーツァルトが転んでしまうというアクシデントがありました。それを見て、モーツァルトに駆け寄り助け起こしたのは、皇女マリー・アントワネットです。

モーツァルトはその際、マリー・アントワネットにお礼を言い、「大きくなったらお嫁さんにしてあげる」と、かわいらしいプロポーズをしたということです。

 

Schloss Schönbrunn

住所: Schönbrunner Schloßstraße 47, 1130 Wien

電話: +43 1 811 13-0

開館時間: 4月~6 月、9月、10月  8:00 ~17:30, 7月、8月 8:00~18:00 、11月~3月 8:00~17 :00

アクセス: Schönbrunnから徒歩8分

 

シュテファン大聖堂

 

ウィーンのシンボルであるシュテファン大聖堂(Stephansdom(シュテファンスドーム)。ここでザルツブルクから引っ越してきたモーツァルトはソプラノ歌手であったコンスタンツェと結婚式をあげました。

結婚式だけでなく、モーツァルトの葬葬が行われたのもこのシュテファン大聖堂の礼拝堂でした。大作曲家の葬儀にも関わらず、それは限られた親族と友人のみが参列するささやかな葬儀だったということです。

葬儀が行われた礼拝堂はカタコンベの出口部分にあり、そこには「この場所で1791年12月6日にモーツァルトの葬儀が行われた」と書かれたプレートが掲げられています。

 

モーツァルト最後の家

 

ウィーンの目抜き通りケルントナー通りに建つファッションビル、シュテッフェル(Steffel)。ここに、当時はモーツァルトが暮らしていた建物が建っていました。そこで彼はオペラ「魔笛」や「アヴェ・ヴェルム・コルプス」、「レクイエム」などの名曲を生み出しました。

建物は無くなってしまっているので見学をすることはできませんが、現在建っているビルの裏口にモーツァルトが1791年12月5日に亡くなったということが記されているプレートが掲げられています。

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