オーストリアの滞在許可を取得しよう

オーストリア

オーストリアに長期滞在するのならば、必ず取得しておかなくてはならないのが、滞在許可。これがないと、不法滞在になってしまってしまうので、忘れずに申請するようにしましょう。オーストリアの滞在許可を申請するためには、膨大な書類が必要になってきます。書類を全部揃えるのは面倒な作業ですし、かなり時間もかかります。余裕をもって準備するようにしましょう。

 

1.滞在許可はどんな人が必要なの?

ヨーロッパにはシェンゲンという協定に加盟している国があります。

このシェンゲン圏内に、私たち日本人は滞在許可を持たずに「あらゆる180日の期間内で90日間」滞在することが許されています。

オーストリアはシェンゲン協定加盟国の1つですが、オーストリアと日本の間には二国間の査証免除取極という取り決めがあるために、オーストリア国内に限り、私たち日本人は6か月間、滞在許可なしで滞在することが可能です。

この「6か月」というのは、最後にオーストリアを入国した日から続けて6か月という意味ではなく、オーストリアに滞在した日数の通算になります。また、年度によって滞在日程がリセットされることはなく、今日を基準に過去を遡って計算されるので、2016年の7月から12月の6か月間、オーストリアに滞在した場合、2017年に年度が切り替わったとしても、そのまま続けて滞在をすることはできません。

留学や結婚、仕事などでオーストリア国内に6か月以上滞在することが決まったのならば、オーストリアの滞在許可を取得することが必要です。滞在許可のことを、オーストリアではAufenthaltstitel(アウフエントハルツティテル)と呼びます。

 

 2.滞在許可はどこで申請するの?

ウィーンで滞在許可を申請する場合は、20区にあるMagistratsabteilung 35(マギストラーツアプタイルンク)に行きましょう。マギストラーツアプタイルンク35は、略してMA35と呼ばれます。

朝早くからオープンしていますが、開館時間ピッタリに行っても、すでに扉の前には長蛇の列ができていることが多いです。

いつ行っても大変混んでおり、申請にはとても長い時間がかかります。開館時間に行っても午前中いっぱいかかることを覚悟した方がよいでしょう。申請に行く日は時間に余裕を持ったスケジュールを組むようにした方がよいでしょう。

 

3.滞在許可申請の手順

■受付

役所に入ったら、まず1階(オーストリアの地階)で受付をします。受付までたどり着くまでにも、長い列ができていることがあります。

受付では、滞在許可を申請しに来た旨を伝えましょう。もしも言葉に自信がなければ、申請書など、用意してきた書類を係の人に見せましょう。

係の人から番号札を渡されて、エレベーターで上の階に上がるように指示されます。受付の先にあるエレベーターで、待合室がある階に上がってください。

エレベーターは探さなくても、人の波に乗って行けば自然にたどり着くので心配はないでしょう。

■待合室

待合室には、大きな電光掲示板が掲げられています。掲示板には、受付番号と部屋番号が表示されるようになっています。待合室にはたくさんの椅子が並べられており、そこに座って自分の順番を待つことになります。ただし、混んでいると立って待たなければならないこともあります。

電光掲示板に自分の受付番号が表示をされたら、その番号の隣に表示されている番号の部屋に入ってください。

■申請所

部屋の中では、大抵2人くらいの役員が働いています。係の人が、入室してきたあなたに声をかけてくれるはずですので、その人の所へ行って、番号札を見せてください。

そこで、用意してきた書類を全て出しましょう。書類はその場で間違いがないか、記入漏れがないか、欠けているものがないかを全てチェックされます。欠けている書類があった場合は、それを次回までに用意してくるように言われます。言葉が難しくて何の書類が欠けているかうまく聞き取れなくても、あとで書類の名前を印刷した紙を渡してもらえるので心配しないようにしましょう。

書類の確認が済むと、金額が印刷された紙を渡され、レジでお金を払ってくるように指示されます。お金を払う場所は、待合室の一つ上の階ですので、エレベーター、または階段で上の階に上り、Kassa(カッサ)と書いている場所に行きましょう。

■カッサ

ここで、滞在許可証の申請料金を支払います。現金でも良いですし、クレジットカードや、バンコマートと呼ばれる、日本で言うデビットカードのようなもので支払うことも可能です。お金を支払うと、領収書が発行されます。その領収書を持って、再び申請所に戻りましょう。

■申請所

再び部屋に戻るときは、順番を待つ必要がありません。そのまま入室して、先ほどの係員の所へ行きましょう。書類が問題なく全て揃っている場合は、滞在許可ができ次第、郵便で受け取り日が知らされると伝えられます。欠けている書類があった場合は、その書類を用意するように書かれた紙を渡してもらえますので、滞在許可が出来上がるまでに用意しましょう。用意した書類は、メールにPDFとして添付して役所に送ることができます。

 

<申請する際に注意すること>

MA35は、いつでも滞在許可を申請する外国人で溢れています。役所の人も仕事が追い付かないことが多いのでしょうか、質問などがあって電話をしても、ほとんどつながることはありません。同じく、メールを書いても返信されてくることがほとんどありません。何か質問があれば、面倒ですが役所に足を運ぶのが一番早いと思います。

また、役所の人が冷たい、不親切だという印象を持つことがあるかもしれませんが、どうか驚かないでください。オーストリアでは、日本のように笑顔で親切に対応してもらえるということは、ほとんどないと言ってよいほどなのです。日本人の多くは、ぶっきらぼうな対応を受けると、「私に何か悪いところがあったのでは」とおびえてしまう人が多いのですが、オーストリアではそのような対応がごく普通なので、気にしないようにしましょう。

Magistratsabteilung 35

住所:     Dresdner Straße 93, 1200 Wien

電話:    +43 1 4000 35261

営業時間: 月曜日、火曜日、金曜日 8:00~12:00、木曜日8:00~12:00、15:30~17:30

水曜日、土曜日、日曜日、祝日 休み

アクセス:   市電2番の駅Traisengasseから徒歩2分

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