春の訪れ、復活祭(パスクワ)をイタリア人のように祝う!

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日本ではあまり馴染みのない行事ですが、イタリア語でパスクワ(PASQUA)という復活祭のお祭りは、キリスト教にとっては1年で最も重要な宗教行事です。パスクワは、クリスマスのように国の祭日でお祝いするために、お店などがお休みになったりレストランが予約が一杯だったりするのでこの時期に旅行する時は注意が必要です。また、パスクワの前後にもカトリック独特の行事が繰り広げられます。ここではイタリア人の復活祭の過ごし方についてご案内します。

 

復活祭って何?

 

カトリック教会の最も重要な行事ではパスクワと呼ばれる復活祭です。イエス・キリストが十字架刑のあとに復活したことを祝ってのお祭りです。キリストの復活とはキリストが生き返ったわけではなく、金曜日に墓に埋葬されたあと、3日目の日曜日にキリストの墓が空になっていて、キリストが再び人々の前に神秘的に姿を現したという聖書の記述によるものです。この復活の奇跡は、聖書の最大の謎と言われますが、信者でなければ理解が難しい不思議な話です。

 

パスクワの日にちは旧暦によるため、毎年変わります。春分の後の最初の満月を迎える次の日曜日がパスクワです。パスクワが近づくと、復活のシンボルである卵などをモチーフにした色鮮やかなデコレーションがショーウインドウに飾られて、春が近いことを実感させられます。実際、パスクワが過ぎると、毎年本格的な春が訪れます。

 

イタリア人の復活祭の楽しみ方

 

パスクワの日曜日には、ローマ法王によるサンピエトロ大聖堂でのパスクワのミサをはじめ、午前中に各教会でキリストの復活を祝うミサが行われます。もちろん、それぞれの教会のミサへと出かけますが、一般のイタリア人にとってどちらかというと復活祭もクリスマスのように食べる楽しみと結びついているようです。

まずパスクワ独特の盛りだくさんの朝食です。普段は朝から胃に重たいものは体に良くないとの主張で、甘いパンなどをメインにしたおやつのような朝ごはんを食べるイタリア人ですが、パスクワの朝だけは、日本人にも十分満足できる甘くないしっかりした朝ごはんです。。

地方によってそれぞれ異なりますが、ローマではゆで卵、サラミ、チーズのピッザと呼ばれるチーズ味のブリオッシュのようなパン、そして伝統的にいけにえの象徴である羊の内臓をアーティチョークと煮込んだものが一般的なメニューです。

こんなにしっかりした朝ごはんを食べた後、お昼にも家族や親せき大勢集まってファミリーランチです。パスクワのランチは、春に生まれたばかりの乳飲み子の羊の肉をメインにした料理が一般的です。残酷な話のようですが、この時期の仔羊は柔らかくて本当に美味しいです。子羊、うさぎ、卵などを使ったしっかりした正式フルコースを、夕方近くまでかけてゆっくり楽しみます。以前は家で祝う家庭が多かったようですが、最近ではレストランで祝う場合も多いので、レストランがパスクワ用のメニューのみという場合もよくあるので、この日は事前に確認することをお勧めします。

 

デザートは復活祭の卵と平和のシンボルであるコロンバ

 

復活祭のシンボルである再生を表す卵。色を塗ったゆで卵が有名ですが、今ではパスクワの卵といえばチョコレートです。卵型のチョコレートを友人や家族でプレゼントし合います。この時期、大きな卵の形をしたチョコレートの表面に美しいデコレーションを施した芸術的なチョコレート、また、羊やうさぎ、ひよこなどの形をしたチョコレートも人気です。

子供向けにはアナ雪やポケモンなどの人気キャラクターのおまけが中に入っている卵型のチョコレートが大人気です。子供たちはパスクワにいくつも卵型チョコレートをもらいますが、おまけだけがお目当てで結局チョコレートは食べきれないまま残ってしまうことが多いので、最近では最初から卵型のプラスチックのケースにキャラクターのおもちゃが詰まったものがパスクワには売り出されています。少子化のイタリアの子供たちにとっては、宗教的な行事というよりもパスクワもクリスマスのようにプレゼントをもらうお祭りといったところです。

 

パスクワ定番のお菓子も、クリスマスの定番お菓子パネットーネに似ています。コロンバ(COLOMBA)といって平和のシンボルであるコロンバの形をしていて、上にアーモンドが飾られているところが違いますが、味は似ています。

春休みのようなパスクワ

 

さんざんご馳走を食べた後のパスクワの翌日である月曜日も、パスクエッタ(PASQUETTA)と言って祭日です。この日は特に宗教的な祭日ではなく、戦後イタリア政府がパスクワを連休にする目的で決めた休みです。パスクワが日曜日なので公的な休みはこの月曜日だけなのですが、イタリアの学校では、パスクワの数日前からパスクエッタの翌日の火曜日まで約一週間ほど学校が休みになります。期間は日本の春休みより短いですが、大人も休みになるのでかなり盛り上がります。また、この休みを利用して旅行に出かける人も多いので、どこも混み合います。

 

伝統的なパスクエッタの過ごし方は、公園や郊外で友人や家族とピクニックです。ローマ市内の大きな公園でも、この日はたくさんの人が集まって大勢でピクニックを楽しんでいる姿を目にします。パスクエッタの定番メニューは野菜の緑とゆで卵の黄色が春っぽいケークサレですが、パスクワの朝ごはんの残りのサラミやゆで卵がそのままピクニックのお弁当として気楽にピクニックにでかけます。

ただ不思議なことに、パスクワ、パスクエッタは天気が悪いことが多く、この後すぐにピクニック日和が訪れます。

 

キリストの受難パッションについてもお忘れなく!

 

キリスト教の行事としてのパスクワは、ちょうどパスクワの1週間前の日曜日から聖なる1週間として始まります。まずは日曜日はヤシの日曜日(DOMENICA DELLE PALME、ドメニカ・デッレ・パルメ)と言って、キリストがエルサレム市に到着した時に市民がヤシの枝を持って歓迎したという逸話にちなんで、教会ではミサの後、オリーブの枝を信者に配ります。この日曜日の朝、教会帰りのきちんとした服装の人々が木の枝を持って歩いている姿は不思議な光景です。このオリーブの枝はお守りのような感覚で、普段は教会へ行かなくても、この日曜日だけはオリーブの枝をもらいに教会へ行くという人も多いのです。

続いて木曜日は、聖なる木曜日と言ってカーニヴァルの後40日間続いた断食が終わり、翌金曜日は聖なる金曜日でキリストが処刑された受難をともにする大事な日です。

キリストの受難とは、最後の晩餐で預言したように翌朝裏切り者のユダによりウソの罪状により逮捕されますが一切弁明せずに死刑を宣告されます。そして頭には茨をかぶり、約70キロの重さの十字架を肩に背負って市内を引き回された後、ゴルゴダの丘へ向かいます。最後には十字架に釘で張り付けられたキリストが「神はなぜ私を見捨てるのか」という言葉を残して息絶えるのです。

このキリストの受難のためにヴィア・クルチス(VIA CURCIS)というローマ法王のミサが、聖なる金曜日にコロッセオで行われ、世界中からたくさんの信者が集まります。古代ローマの時代にコロッセオでもたくさんのキリスト教徒が信仰のために迫害され非業の死を遂げたとして、キリスト教徒にとって受難のシンボルの1つです。このためコロッセオ、フォロ・ロマーノ、パラティーノは14時頃で休館になり、地下鉄B線コロッセオ駅も18時頃閉館になります。

 

私たち日本人にとってはあまり馴染みがないけれど、イタリアではパスクワが大切な祭日なので、知らないと困るかもしれません。カーニヴァルのあと約40日ころがパスクワなので、日にちを確認することをお勧めします。

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