オランダの街を歩いていると、あちらこちらでストリートフードを楽しんでいる人の姿を見かけます。街角に食べ物のいい匂いが漂っていると、思わずお腹が鳴ってしまいそうになりますよね。そう、オランダには、時間や場所を問わず、いつでも気軽に食べられるストリートフードがたくさんあります。
今回は、オランダを訪れた際にはぜひ味わっていただきたい、値段もお手頃なストリートフードをいくつかご紹介します!
生魚を堪能! ハーリング(Haring)
オランダ人がおやつとしてよく食べているのがこちらの生ニシン(Haring)。生のまま3枚に開いて骨を取り除き、塩漬けにしたニシンに、ピクルスや刻み玉ねぎを添えていただくのが定番です。
一口食べてみると、その食感に驚くはずです。日本のお刺身やお寿司とはまた違った独特の口当たりで、生魚が好きな方には特におすすめです。お値段は一尾2~3ユーロ程度。広場や公園に現れるキッチンワゴン形式のお店や、街中の魚専門店など、あちこちで購入することができます。軽食やおつまみにちょうど良い一品です。
ちなみに、5月から7月はニシンの旬で、一番美味しいハーリングがいただけます。
同じHaringといっても、お店によってしょっぱかったり、まろやかだったりと、味がそれぞれに違うのが面白いところです。美味しいお店のものは全く生臭みがなく、ペロッと2尾くらい食べられるくらいです。
注文の際には、まず、お店の人に何尾欲しいかを伝えましょう。その後、玉ねぎとピクルスが欲しいかどうか聞かれることが多いです。こちらからリクエストしてつけてもらうこともできます。
ハーリングの広告には、ニシンの尻尾をつまんで丸のまま食べる人の姿が描かれていますが、実際にはよほど大きな口の持ち主ではないと難しいのでは?と思います。一尾を三切れ程度に切って、食べやすくして提供してくれるお店もありますが、そうでない場合にはこちらからお願いしてみましょう。
なお、ハーリングを扱っているお店にはほぼ必ずある別メニュー「ブローチェ・ハーリング(Broodje Haring)」は、ハーリングを丸ごと柔らかいパンにはさんだ、いわば「生ニシンサンドイッチ」です。一度食べてみて、私はびっくりしました。生魚とパンという組み合わせが独特で、日本では味わえない一品だと思います。ご興味のある方は、こちらもどうぞ試してみてください……!
魚のフライ「キベリング(Kibbeling)」
魚を常食している日本人にとって、海外の魚屋さんは興味深い場所のひとつですよね。オランダの魚屋さんでは、日本では見かけない種類の魚介類や、現地でよく食べられている料理の材料が並んでいます。生魚を買って帰るのは無理だとしても、オランダには、ストリートフードとして気軽に楽しめる美味しい一品が存在します! それがキベリング(Kibbeling)という白身魚のフライです。
「To eat here」と注文すると、その場で揚げたり、揚げ直して温めて出してくれることが多いです。価格は小さいサイズの1パックで、3~4ユーロ程度。ぜひ、温かいうちに味わってみてください。ビールが欲しくなるような、癖になる味わいです。
フライの衣には意外としっかり味がついていますが、追加料金(0.25ユーロ程度)で、キベリング用の特製ソースを注文することもできます。タルタルソース、ガーリックマヨネーズ、カクテルソースなどから選べます。どれもおいしそうで、ちょっと迷ってしまいます。
また、魚屋さんによっては、アンチョビやサーディンなどの小魚やサーモン、イカ、ムール貝などを揚げたものを扱っているところもあります。数種類の魚介が入ったミックスフライもあります。これらもそれぞれに違った美味しさがあり、おすすめです。ぜひ味わってみてください!
オランダ流フライドポテト(Patat/Frites)
アムステルダムの駅周辺では、フライドポテトのお店を数多く見かけます。オランダの他の街でも、一般的なファストフード店にかぎらず、街のあちこちでフライドポテトを売っているお店や専門店が数多くあり、幅広い年齢層の人に親しまれています。夜遅くに若者たちがポテトをつまんでいる姿を見ると、オランダのフライドポテト店は、日本でいえばラーメン屋さんのような存在なのかもしれません。
フライドポテト店では、ファストフード店のものよりも太めで、じゃがいものホクホク感が味わえるポテトを食べることができます。オランダではマヨネーズをかけて食べるのが定番ですが、スパイスの効いたカレーケチャップをかけてもなかなか美味しいですよ。お店によっては、特別に刻んだ玉ねぎをトッピングすることもできるようです。毎日食べるには、ちょっとカロリーが心配ですが……時々無性に食べたくなるストリートフード、それがフライドポテトです。値段は、小さいコーン容器なら2ユーロ程度から買えます。
ミニパンケーキ「ポッフェルチェ(Poffertjes)」
一見、たこ焼きか鈴カステラのように見えるこちらのポッフェルチェ(Poffertjes)。小麦粉とそば粉、卵、イーストなどを使い、専用の焼き型でたこ焼きのようにひっくり返しながら焼き上げた、いわばオランダ流のミニパンケーキです。焼きたての温かいポッフェルチェには、仕上げにたっぷりのバターと粉砂糖をかけて、熱々のうちにいただきましょう! オランダ人も歩きながらぱくぱくとおいしそうに食べているのをよく見かけます。ふんわり、しっとりしていて、とても優しい食感です。お子さんや、甘党の方には特におすすめの甘いストリートフードです。
ポッフェルチェは、オランダの祭日には欠かせない縁日のおやつで、新年や夏祭り、クリスマスなど、お祭りならいつでもイベントにもポッフェルチェの屋台を見かけます。
古くは、そば粉を使った質素な食事のひとつだったポッフェルチェですが、今では番人から愛される美味しいおやつとして、人気を誇っています。ポッフェルチェ10個で3ユーロ程度で購入できます。ぜひ、焼きたてのものを屋台の前で頬張ってみてくださいね!
以上、気軽にオランダの味が楽しめるストリートフードをご紹介しました。現地の人に交じって、いつでも何度でも食べて、ぜひ堪能してくださいね!
コメント