年賀状を送る人が減っていると言いますが、受取るとやはり嬉しいですよね。特に海外に住んでいるとメールが手軽で、家族や友人に手紙を出す機会が滅多にありません。筆者は年に一度、挨拶をかねて年賀状を送るようにしていますが、海外から送るには日本と少し勝手が違うので、ここで紹介したいと思います。
・日本から送る場合
日本からとベルギーから送る方法があります。まず、日本から送る場合です。ひとつめは宛名印刷、ポスト投函代行まで依頼できるところに頼むことです。宛名印刷が無料というところが多いのは手軽でいいですね。値段はハガキ代別で70円台~100円が主流です。日本の年賀状を送ることができるのは嬉しいですね。デメリットとしては、業者によっては差出人に海外の住所を入れることが不可、手書きでメッセージを書くことができないことでしょうか。2つめの方法は年賀状をベルギーに郵送してもらい、記入後日本に返送し、ポストに投函してもらうというものです。日本国内に家族など協力してくれる人がいる場合に可能です。メリットは、印刷を業者に頼んでも自分でしてもOK、ひとりひとりにメッセージを書けるので自由度が高くなることです。しかし、家族に頼んで郵送してもらわなくてはいけないこと、郵送中に紛失する可能性がゼロではないことなどはデメリットだと言えます。日本国内からの投函の場合、年賀状として扱ってくれるため元旦以前に届けられることはありません。
・ベルギーから送る場合
ベルギーを含め欧州には年賀状を送る習慣がないので自分で作成するしかありません。無料で年賀状を作成できるソフトがあるので、パソコンとプリンターさえあれば簡単にできます。しかし、日本では国際郵便は年賀状として扱ってもらえません。「年賀」と書いていてもあくまで国際郵便となりますので、元旦前に届いてしまう可能性があることが一番のデメリットです。「年賀」と書いていればまれに年賀状として仕分けしてもらえる、と聞いたこともありますが運だと思うのでなんとも言えません。このため、毎年投函のタイミングが悩ましいです。代替案としてはクリスマスカードを送ることです。日本に比べるとクリスマスカードの種類が豊富で、おしゃれなデザインがいっぱいあります。家族や友人には年賀状代わりにクリスマスカードを送ったりしてます。メリットはこちらの文化を紹介でき、喜んでもらえることです。ハガキに比べるとカード代は安くないので、一番費用がかかってしまうことが難点です。印刷用の無地のハガキ、クリスマスカードなどをお探しの人はAVAというお店に行ってみてください。紙製品を豊富に取り揃えているのでお探しのものが見つかると思います。AVAはベルギー全土に店があります。

・注意事項
まず、宛名の住所の書き方です。日本向けの場合、宛名は日本語でOKですが、必ず”TO”と明記し、赤字で”AIR MAIL TO JAPAN”と書くようにしましょう。”TO”と書かないと、宛先と差出人の2つ住所が書いてある場合にどちらが宛先か不明で自分のところに戻ってくることがあります。次に投函のタイミングです。欧州から日本までの所要日数は5~7日というのが一般的だと思います。元旦の1週間前は12月25日ですが、この時期に投函するのはオススメできません。こちらではクリスマスカードやプレゼントを郵送することが多く、そのため12月は郵便局が一番混雑します。元旦より前に到着するというリスクはありますが、クリスマスより前に投函したほうが無難です。
・切手の種類
ベルギーの切手は3種類あり、ベルギー国内、欧州、ワールド(その他の地域共通)に分かれています。定形郵便(90x140mm以上、125x235mm以内、厚み5mmまで、重さ50g以内)の値段です。
国内:0.74ユーロ
欧州:1.13ユーロ
ワールド:1.35ユーロ
切手はそれぞれ5枚、10枚セットがあるので、買っておくと便利です。セットの切手には値段が書かれていないため、値上がりしても使えますが、貼り間違いに注意ください。
定形のサイズをひとつでも超えると定形外となります。定形外郵便の規定は、90x140mm以上、230x350mm以内、厚みは30mmまで、重さ2キロまでです。正方形のカードはサイズに関わらず定形外となるので、注意してください!定形外の料金は重さにより異なりますが、以下は100gまでの共通料金です。
国内:1.48ユーロ セットの切手を2枚貼ること
欧州:3.39ユーロ セットの切手を3枚貼ること
ワールド:4.05ユーロ セットの切手を3枚貼ること
記念切手は料金が異なる場合があります。国内、欧州用はクリスマス用の記念切手があります。
切手の種類を知りたい方はこちらへ。
・ちょっと節約
筆者は毎年自分で作成し海外から郵送していますが、まとめて送るとなると結構な値段になるのが悩みの種です。ベルギーの郵便料金は近隣諸国に比べ高めです。小包などは同じ大きさ、重さのものを送る場合、フランスやオランダから送った方が安い!という話をよく聞きます。そこで近隣の郵便の値段を比べてみました。
値段は0~20g/20~50gの定形内(絵はがきの大きさ)です。
フランス
国内:0.70ユーロ/1.40ユーロ
国外:1.25ユーロ/2.50ユーロ
オランダ
国内:0.73ユーロ/1.46ユーロ
国外:1.25ユーロ/2.50ユーロ
友人からはオランダが安い!と聞いていましたが、近年値上がりが大きく、ベルギーとの差はわずか0.10ユーロとなりました。そこでオススメなのがドイツです。
ドイツ
国内:0.70ユーロ/0.85ユーロ
国外:0.90ユーロ/1.50ユーロ
一枚当たり0.45ユーロも違うとは驚きでした。まとめて送る人は、12月にドイツのクリスマスマーケット(オススメです!)に行くついでに年賀状を出してみてはいかがでしょうか。
・まとめ
ベルギーから年賀状を送ろうと思うと、日本に比べると少し手間がかかってしまうのも事実です。投函してからはいつ日本に届くのかヒヤヒヤしていますが、書面での挨拶はメールとは別の嬉しさがあります。最後に受取り側の思いをひとつ。家族、友人が海外で暮らしている方もいると思いますが、是非年賀状を送ってください!年賀状に18円の切手を追加で貼って投函すればOKです。海外で受取る年賀状は、日本を感じることができ本当に嬉しいものです。受取った側はとても心が温まる思いがします。
*郵便料金などの情報は2016年11月のものです。
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