バンコクでは、あちらこちらでナイトマーケットが徐々に人気を増してきていますが、通常は広い敷地を利用するためか、基本的に車でのアプローチしか検討されていない場所に立地していることが多いです。
バンコクで主流になりつつあるナイトマーケットは、単に夜の時間帯にものを売っている市場というだけでなく、日本のお祭りや縁日の雰囲気に近いノリ。さらに、それにフリーマーケットや竹下通りの一部を切り取ってくっつけた、という感じです。
衣類や雑貨といった定番のショッピング用のお店はもちろん、飲食店、バー&パブ、ライブハウス、ヘアサロン等、様々な種類の出店が数多く立ち並び、とても賑やかで楽しい雰囲気を作り出しています。
そんな中、バンコク中心部から近距離な場所に位置するタラー・ロット・ファイ・ラチャダー(日本語に訳すと鉄道市場)は、観光客を含めて絶大な人気を確立しつつある人気のナイトマーケット。
ナイトライフを楽しむローカルのみならず観光客に取っても定番になりつつある、このタラー・ロット・ファイ・ラチャダーを、ややマニアックな視点も交えてレポートしてみましょう。
地下鉄タイカルチャーセンター駅から至近の好立地
タラー・ロット・ファイ・ラチャダーは、地下鉄MRTのタイカルチャーセンター駅から、徒歩4、5分程度でゲートまでついてしまうという、極めてアプローチの良い場所に立地しています。
そのロケーションも奏功して、2015年オープンという比較的新しいナイトマーケットながら、外国人の観光客も多く訪れ、月曜日以外の毎日、多くの人で大変な賑わいを見せています。
オープン時間は17時〜25時。コアタイムは20時〜22時すぎくらいの模様ですが、金、土曜は比較的遅い時間にシフトするようです。
【ショッピング!飲み食い!音楽!夜祭り的マーケット】
バンコクでは、通用、市場というと野菜や魚といった生鮮食料品や日用雑貨を売っているお店も多いのですが、ここではそのような生活臭のするような雰囲気とは無縁。
お祭り的な、アミューズメント感満載の空気が充満しています。
ショッピングコーナーの傾向としては、ファッション系、雑貨系、がカテゴリーとしては主流になっています。
その合間には、バイク関係のグッズや、タットゥーショップ、さらにファッショナブルなヘアカットサロンも数点あります。
また、女性ターゲットのファッション系雑貨については、圧倒的に出店数が多いようです。
服やカバン、化粧品あたりはもちろん、カラーコンタクト、ネイルサロン、まつげエクステンション、などなど。
もう、ないものが無いと思えるくらいの充実具合です。
飲食コーナーは、タイフード関係が約60%といったところでしょうか。比較的ローカル色が強い上、全体にシーフードの比率が高いようです。
その他は、西洋ものと他のアジアものが同様の比率で共存している状況。
ここラチャダーのナイトマーケットに限らずですが、ナイトマーケットフードの中では、なぜかハンバーガーに人気が集まる傾向があるようです。
なんとなく、手軽な感じとお祭り的な空気感がフィットするのでしょうかね。
飲食店は、多くのお店が飲み物も食べ物もメニューを設置しているので、通常のレストランと同様の使い方もできるのですが、席を確保してお酒だけを頼み、食べ物は周辺の屋台でも気に入ったものを買ってきて持ち込むスタイルがナイトマーケットを楽しめる方法かと思います。
ただ、屋台で食べ物を買った後に、食べ物を抱えたまま人垣をかき分けて元の陣取った店まで戻らなければならないので、若干の苦労が伴いますが、まぁこれもお祭りの楽しさとも言えます。
【国際色かつバライエティに富んだ飲食店の数々】
屋台にしてもきちんとしたお店にしても、飲食店はかなりバライエティに富んでいます。
ちゃんと作り込んだスウィーツのお店があったり、日本の居酒屋スタイルのお店があったり、
一方で、虫の唐揚げ専門店があったり。
タイの場合、芋虫系の唐揚げは、比較的頻繁に街中で目にするのであまり珍しいものではありませんが、タガメの唐揚げは初のお目見えです。
むむぅ、ビジュアル的になかなか迫力あります。食べる前に、こちらがやられそう。
また、至る所にバーはありますが、酒屋もあります。
バーに座って飲むより、プラプラ歩きながら飲むこともできるという寸法ですね。しかも、通常のスーパーなどより、圧倒的に品揃えが充実しています。
こんな感じのビジュアルも、またエンターテインメント感に富んでいますね。
さらに、店舗をキチンと構えているお店の中には、小洒落た日本の居酒屋があったり、
その近くには韓国系のお店もあります。
このように、国際色豊かではありますが、だいたい経営はタイ人のようなので、あまり本場感は期待できないかもしれません。
敷地内の一番奥のエリアには、バーが左右にズラ〜っと並んでいるバーストリートがあります。
ここでは、ほとんどのお店が二階建てになっていて、2階がルーフトップバーの体裁になっています。
バンコクは、乾季の時期ですと夜は昼の猛暑が大幅に緩み、夜風が吹くことも多いため、非常に気分良くビールを飲むことができます。
多くのタイ人も観光客の外国人も、その居心地の良い空気と冷えたビールを求めて、まずは2階を目指すのが普通です。
【会場全体に充実している音楽】
このタラー・ロット・ファイ・ラチャダーの一つの特徴として特筆したいのは、全般に音楽がとても充実しているということ。
ライブステージを備えている店も数店あり、ステージでは代わる代わるローカルのバンドがほぼ絶え間なく演奏をしています。
演奏している曲の傾向としては、タイポップス、ロック、ファンクと言ったところが主流。
センスの良いタイローカルと観光客にフィットさせるように図っているのかもしれませんね。
若干わかりにくいですが、写真に写っているステージ上はファンクバンドの演奏中。
ホーンセクションもちゃんとした演奏をしており、極めて上質の演奏を披露しています。
また、バーストリートでは、各店が自身のコンセプトにあった音楽を、各々かなりの音量でかけています。
EDMあり、ラウンジあり、ロックあり。
音楽好きの向きには、その音楽ジャンル選びだけでもかなり楽しめます。
また、DJを入れているお店もあり、ここでは酒場での音楽が作り出す空気を非常に大切している様子が伺え、このナイトマーケットのエンターテインメントに関する奥深さと充実度を感じざるをえません。
まとめ
いかがでしたでしょうか、バンコクのナイトマーケットの定番的地位を確立しつつあるタラー・ロット・ファイ・ラチャダー。
バンコクのナイトライフを堪能するならば、ここに取り敢えず足を運んでみて、まず外すことはありません。
英語でローカルらしさを感じながら、しかも上質のエンターテインメントも楽しめるという意味では、非常に価値の高いナイトマーケットだと思います。
コメント