世界に誇るバンコクのナイトライフの充実度は今や言及するまでもないところですが、年間を通して常に多く訪れる観光客のニーズも含めて、バンコクのナイトライフシーンは益々多様化して行っています。
スクンビット界隈の中心街では、数え切れないほどのバーや日本風の居酒屋が林立し、またゴーゴーバーなどのセクシー系店舗の充実度も世界屈指です。
そんな中、バンコク郊外に、この街のナイトライフの底力を見せつけられるようなサービスがあります。
その名はTAWANDANG(タワーンデン)ブリュワリー。
本記事では、そこらのサービスとは一線を画す極めてユニークなこのお店の魅力をご紹介してみましょう。
巨大ドイツビアホール&エンターテインメント
TAWANDANG(タワーンデン)の基本のコンセプトを端的に表現すれば、ドイツビールの巨大なビアホールに本格的なエンターテインメントステージを合体させた総合エンターテインメント型飲食店です。
タワーンデンは、バンコクに3カ所ありますが、とにかく、どこもドデカイ。今回、自分が行ったお店はエカマイ–ラムイントラ通りという大きな目抜き通り沿いの店舗で、席数は2階のフロアを含めて約2,000席ほどあるそうです。
そして、広〜い客席フロアの前には、大型のステージが設置されています。東京で言えば、NHKホールレベルのサイズ。さらに、客席スペースの中腹部には、歌手やパフォーマーがメインステージから移動して演技ができるアイランドステージまであります。
メインステージ横には遠い席からでも演者の顔が見ることができる大型スクリーンまで設置されており、まさに本格的なエンターテインメント劇場という造りになっています。
ただ、そもそもビアホールですから、基本的にお酒を飲んで楽しむ場所であるにも関わらず、巨大な駐車場が基本設置というのがまたバンコクらしいところ(笑)。実際に、街の中心部以外、バンコクは車で遊びに行くことが基本で、大型の駐車場の設置はマストだったりします。
充実したメニュー
タワーンデンの飲食店としてのコンセプトは、ドイツビールのビアホール。ですので、まず何と言っても売りは、ドイツビールなのですが、驚くべきはこのドイツビール、なんとお店で自家醸造しているのです。要するに、ここは飲食店であると同時にブリュワリーなんですね。
タイでドイツビールと言うと、それはもはやドイツビールではないのでは?というロジックはさておき、とにかくここでは造りたての生ドイツビールを頂くことができます。
ビールの種類は「ラガー」「ワイゼン」「ダンケル」の3種類あります。どれも価格は一緒ですが、かなり個性が異なる3種です。お願いすると、3種類をそれぞれグラスに持ってきくれて、味見をして選ぶことができます。うーん、素晴らしいサービスですね。
もちろん、1杯ずつのジョッキでの注文もできるのですが、やっぱりここではお店の雰囲気に合わせてタワーで頼みたいところ。どうやら2Lから最大5Lまで注文が出来るようです。
食事のメニューは、タイ料理ベースのメニューが中心ですが、やはり全体的にビアホールっぽい形にアレンジしてあるものが多くあります。メニューの種類は豊富で、メニュー後半は、寿司を中心に和食メニューがかなり多く用意されています。
店のイチオシメニューは、豚足の丸揚げ。大型の豚足を豪快に唐揚げにしたようなものなのですが、外側がカリカリ、そして中のふわふわのコラーゲンのコントラストを楽しむような料理です。言うまでもありませんが、これがまたビールに合うので、ビールがどんどん進んでしまいますね。
その他、大型のトムヤムクンなどの定番料理もありますが、ここはまずはこの豚足。4人くらいならば、この豚足だけでも十分なつまみになります。正直に言えば、空芯菜炒め等2品ほど定番タイ料理も頼んでみましたが、量、味、共にまぁ普通レベルでした。
本格的なエンターテインメントコンテンツ
日本を含め、どこでも大体そうですが、エンターテインメント併設のレストランは、若干それぞれのパートが疎かになりがちで、虻蜂取らず的にどちらも少し中途半端になることが多いですね。
ところがこのタワーンデンは違います。催されるコンテンツが、どれも本格的で心から楽しめるものになっています。ショーのタイプとしては、歌手が歌うだけのものもあれば、ミュージカル仕立てで、歌と演技を同時に演じるものもありますが、どのショーも音楽の演奏は基本的に生のバンドによるもので、非常にクオリティが高い。そして、歌手のレベルも非常に高いです。
ショーは、1ステージおおよそ20-30分程度で、それそれのステージの間に15分程度の幕間があります。その幕間は、いちいちご丁寧に緞帳(どんちょう)が閉まるという本格さ加減なのですが、その合間も数人の歌手が入れ替わり立ち替わり、タイ人に人気のある曲を歌い続けており、客を飽きさせないようにしています。
行き届いたサービス
この巨大な規模の設備の中で、ショーもメニューもユニークかつ本格的なもので感銘を受けるのですが、タワンデーンのもう一つの特徴は、スタッフのサービスと雰囲気が非常に良いことです。
郊外型店舗のため、外国人よりもタイ人ローカルのお客さんの方が多いお店ですが、フロア中に数多くウロチョロしているスタッフの殆どが、簡単な英語は話せるようです。バンコクの場合、基本ターゲットがローカル向けになると途端に英語が通じなくなることがほとんどですが、ここではメニューもスタッフも英語で十分に対応が可能です。
さらに、スタッフの対応も必要十分程度にほどよく、店全体の清潔感も高いため、極めて気分良く食事&エンターテインメントを楽しむことができます。
ある程度、人員の採用からその視点で人を募集しているものとは思われますが、お店の方針としての教育もキチンと施されないと、一定のサービスクオリティは担保できないはずですから、その辺りにも企業努力が伺えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか、強烈なインパクトのTAWANDANG(タワーンデン)。
観光でバンコクを訪れたことがある方でも、あまりここに行かれた日本人は多くないかもしれません。もっとも、いろいろと行くべき有名店も多いバンコクですし、3店舗あるお店はどこも街中からは若干距離があるため、あまり選択肢に登ってこないかもしれません。ただ、ある程度のタイ観光が終わった方には強力にお勧めしたいと思います。
間違いなくバンコクの旅に、大きなインパクトを残す夜を提供してくれるものと思います。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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