威勢のいい掛け声が響きます
木津市場は大阪が誇る、民間最大級の卸売市場
開場からなんと300年。
大正時代には政策による閉鎖の危機があったものの、多くの人々により政府をも巻き込んだ騒動を起し、なんとか存続にもちこむことに成功します。また、第二次世界大戦により一度は廃場となるものの、有志の協力により戦後まもなく再開を果たしています。
それだけ地域の食を支える、重要な役割を果たしているということがわかります。
一般客に開放されたのは、平成に入ってから。
業者さんだけでなく一般客でも買い物を楽しめるということで、連日多くの人で賑わっています。
早速、中に入ってみることに。
木津市場は、もともと魚市場として誕生したというだけあり、新鮮なお魚屋さんが目立ちます。至る所に、発泡スチロールのケースがかさ高く積み上げられています。
海産物を扱う店舗だけでも60に及びます。その中からタコ１つ買うにも、どこで買おうか迷ってしまいます。
結局は、売り手との相性といいましょうか、話のやりとりや、他に魅力的な品物があるか、といったところでお世話になるお店が決まっていくような気がします。ご縁ですね。そのようなお店を見つけたら、ぜひ店名をメモしておくことをおすすめします。
値札を貼っていないお店が多いです。
本来は卸売市場であるため、業者さんが主な対象なのです。そのため一般客だとわかると、値段が変わることがしばしば。それでも市販価格と比較すると大幅に安いので、その点は妥協する必要があります。ですが、ある程度価格交渉に応じてくれる店舗は多いでしょう。
一般客には１つメリットがあります。それは皮ひきなどの調理をお願いできる点。どのように調理するかをふまえて食材を選ぶとよいでしょう。
海産物を扱うお店の次に多いのが、青果店。
大根や白菜などは、もちろん１本、１玉単位での販売。野菜はどうしてもかさばってしまうため、来場にはお車がおすすめです。
青果にせよ海産物にせよ、一品のサイズが大きいため、コストコ帰りに行われるような｢シェア｣をしてもよいですね。
精肉店や鶏肉専門店もあります。特に鶏肉は、ひいてからの時間が美味しさを左右します。朝びきのお肉は、お味もお値段もスーパーの鶏肉と明らかに一線を画しています。ガラやブロック肉など量り売りで買えるところは、専門店ならではですね。
市場めし
市場めしということで、食堂が並ぶ一角があります。
中でもうどん大和の天カレー、川上商店のうなぎ、まるよしの海鮮丼が有名です。
行列のできていた、うどん大和さんの天カレー（1620円）をいただきました。
通称｢天カレー｣は、海老天カレーうどんです。うどんは一切見えていませんが、中には1.5玉のうどんが入っています。特大の海老2本、アスパラ1本、さつまいも2切れ、特大しめじ、牛肉、かいわれと具沢山の天カレー。うどんにたどり着くころには、もう満腹に近い状態です。
かいわれ辛味がさっぱりと、天ぷらとよく合います。
悔しくも、全部食べることはできませんでした。
そして、もう１つの人気メニューが、この和牛肉巻き定食（1620円）。卵でくるんだたっぷりの和牛に、ごはんとミニうどんがつきます。このうどん、｢ミニ｣なんだそうです。どう見てもフルサイズ。ごはんはおかわり無料となっています。働き盛りの男性にはぴったりのお店ですね。
スーパー銭湯
さて、こちらの木津市場、２階には｢太平のゆ｣というスーパー銭湯があります。
炭酸泉のお湯は、心臓病や不眠、肩こり、冷え性に効能があるのだとか。岩盤浴ゾーンでは、ブラックゲルマニウム、トルマリン、ラジストンタイルなど複数の天然石タイルを使用。体に無理のない温かさで、新陳代謝のアップや、リラックス効果が期待できます。
垢すりや足ツボマッサージをはじめ、エステなどのリラグゼーションメニューも充実。
お買い物をしたお店に商品を預けておき、温泉から上がったら取りに行くというのが、通な楽しみ方なのだとか。
第二・第四土曜に開催される朝市では、セリの体験や、試食・試飲サービスをはじめ、マグロの解体ショーなど楽しいイベントが開催されます。さらにお得なお買い物もできそうですね。クーラーバッグの持参は必須ですよ。
市場内は水曜日にお休みされるお店が多いので、事前に調査されてから行くとよいでしょう。
多くのお店は、午前中で販売終了となります。
最寄り駅は、地下鉄四つ橋線の大国町駅。駅から東へ約150mの場所にあります。電車での来場ももちろん可能ですが、帰りの荷物を考えると、自転車やお車での来場がお勧めです。
大阪木津卸売市場
大阪市浪速区敷津東2-2-8
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