プロヴァンはパリから日帰りで行けるおすすめの中世の都市 ジョイ門や中世時代劇を紹介

フランス

パリから1時間の街プロヴァンは週末を過ごすのにぴったりの場所です。

中世の街並みが保存され、騎士が今にも出てきそうな雰囲気を楽しむことができます。

パリとは違ったフランスの歴史的な一面を見ることができる魅力的な場所。そんな街プロヴァンをご紹介したいと思います。

プロヴァンの街とは

12から13世紀にかけて、プロヴァンはシャンパーニュ伯爵領として栄えました。

商業都市として、地方の毛織物業者や金融業者などがこの地で交流を深めました。しかし、プロヴァンは14世紀の前半に衰退することになります。

シャンパーニュ伯爵領がフランス王国に合併され、戦争や伝染病、商業道路の変更などが衰退の原因となりました。

その後、プロヴァンは忘れ去られたかのように、街は取り残されました。皮肉ですが、そのおかげもあり、中世の街並みが保存されたままで現在に至ります。

 

旧市街地への入り口、ジョイ門

観光局から旧市街に入るのに、このジョイ門を潜ります。ジョイ門13世紀に造られ、近年修復工事がおこなわれたそうです。

鐘がついており、敵を待ち伏せたり、警報を鳴らしたりしました。ジョイ門は外敵を守ったという歴史が物語るように、がっしりとした作りが印象的

現在はただの門ですが、ここ通ると、中世の街が広がります。別世界に入り込んだような不思議な感覚に陥ります。

 

プロヴァンの街を囲む城壁

プロヴァンの旧市街地は城壁にぐるりと囲まれています。

ジョイ門のすぐ横の階段を上がると、城壁の上にでることができます。外敵が襲ってくることのない現在はのどかな田舎の風景が目の前に広がり、ただただ静けさのみが漂っています。

しかし、プロヴァンが栄えた当時を思い描くと、城壁ではいつ襲ってくるかもわからない見えない外敵を見張り続けた兵士の姿が眼に浮かぶようです。緊張感の中でどんな思いをしていたのでしょうか。

 

中世の街並み

プロヴァンの旧市街地に入ると、木造や石の建築物が立ち並びます。

歴史的建造物として58の建物が国から指定されています。傾きかけているような建物など、存在しているのが奇跡と思えるようなものばかり。

ほとんどが12、13世紀に建てられたものばかりだそうで、その長い歴史に気が遠くなる思いがします。同時に、そのような歴史ある建物が町全体に残り続けている事実に、感動を覚えました。

 

プロヴァンの目玉、セザール塔

プロヴァンの街を守り続けるのがセザール塔

12世紀に建築されました。セザール塔はシャンパーニュ伯爵家の権力のシンボルでありました。監視塔、牢獄など、この塔には様々な歴史があります。

セザール塔はかなり急な階段を登ります。石造りのこの塔はどこか重々しい雰囲気が漂います。

それはこの塔の持つ歴史の重みが醸し出しているのでしょうか。権力のシンボルの華やかさというよりも、歴史の影に隠れた部分が感じられる場所でした。

最上階まで登ると、街をパノラマ式に見渡すことができます。筆者が訪れた時は秋晴れの清々しい日でした。目の前には煤けた褐色の屋根、紅葉し始めた木々等ののどかな風景が広がります。きっとこのあたりは、ずっと変わらない風景なのでしょう。

 

薔薇園

プロヴァンは薔薇の産地としても有名です。3ヘクタールもの薔薇園がここにはあります。

美しい薔薇が彩る公園です。昔の薔薇から現在の薔薇まで、違いを見ることができます。またプロヴァンには名産の薔薇製品が多く販売されています。

石鹸、香水、薔薇のジャムなどちょっとしたお土産を購入するのにはいいかもしれません。こちらは観光局でも販売されていますよ。

 

プロヴァンのその他の歴史的建造物

プロヴァンにはプロヴァン市民博物館地下道施療院など、見応えのある観光スポットがあります。

残念ながら筆者は実際に訪れることはできませんでしたが、プロヴァンの歴史が感じられる場所とのことです。

特に、地下道と施療院は公爵夫人邸が12世紀に貧民、物乞いを受け入れる施設となったところで、ディープなプロヴァンの一面を知ることができる貴重な場所。

案内人によってグループで見て回るのだそうで、説明を聞きながらじっくりみて回ることができます。人気のスポットなので、日によっては定員オーバーとなることもあるので、当日早めの予約が必要です。

 

中世時代劇

プロヴァンはオンシーズンに中世時代劇を野外劇場で観覧することができます。「騎士伝説」「城壁の鷹」の二つの時代劇があります。

筆者は今回「騎士伝説」の方を観劇しました。十字軍遠征から帰還した騎士と姫君が祝祭をおこなっているところ敵が街を乗っ取りにくるというお話。

イベリア馬のギャロアップやアクロバット、馬上の槍試合など、かなり迫力あるアクションに興奮の連続でした。

目の前で繰り広げられる騎士のスペクタクルは、中世の世界観に興味がない人でも楽しめます。子ども向けの劇なのかなと思っていましたが、大人も楽しめる内容となっています。

 

プロヴァンのイベント

プロヴァンではイベントが多く開催されています。目玉イベントといえば、6月に開催される「プロヴァン中世時代祭り」。

このイベントでは歴史の復元や宮廷歌人、楽師、大道芸人などが登場し、プロヴァンが栄えた当時のシャンパーニュ大市を再現します。

訪れる人々も実際に中世のコスチュームなどを着て変装するため、街そのものが中世にタイムスリップしたかのような雰囲気になるのだとか。

お祭り騒ぎで楽しいイベントだそうです。また中世の晩餐会や収穫祭など、中世を体験できるイベントも盛りだくさん。

 

プロヴァンへの行き方

プロヴァンを訪れるのには、車か電車でいくことになります。車ですとパリからおおよそ1時間20分

電車で行くにはパリの東駅から電車で約1時間半となります。ただ本数があまり多くないので、行き帰りの時間には注意しておくことが大事です。

プロヴァンの観光案内所のサイト

https://www.provins.net/fr/

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