バンコクのビールと言えば、タイ国産のSHINGHA(シンハー)、LEO(レオ)、CHANG(チャン)の3ブランドがダントツに有名かつ安定した人気があります。その他、CHEERS(チアーズ)やARCHA(アーチャー)と言った銘柄もコンビニ等での販売店で買うことができます。
本記事では、それらメジャーシーンを行くビールの陰でひっそりと頑張っているビールの数々をご紹介してみたいと思います。
リゾート系ビール代表 プーケットビール
タイで人気のあるリゾート地の一つとしてプーケットがありますが、実は、プーケットには地元のビールがあります。その名もPHUKET(プーケット)ビール。はい、そのまんまですね。
このプーケットビール、いかにもリゾート地のビールらしいパッケージデザインが施されていて、何やら観光客相手の企画物っぽい雰囲気を感じるのですが、実は味が結構よろしくて、プーケット以外でも人気がある実力派なのです。
タイのビールらしく、日本のビールに比べるとやや薄めではありますが、少し華やかな香りがして、とても美味しい。価格も、他のタイビールとあまり変わらないレベルという良心的スタイルです。
ただし、プーケット以外では、どこにでも置いてあるというわけには行かず、バンコクでちょっと飲んでみようと思っても、コンビニで見つけることは極めて困難なようです。
比較的設置が多いのが、大型ショッピングモールの酒売り場で、見つけたら必ず買う、というプーケットビールファンもいるほどです。
頑張ってる割に存在感の低いフェーダーブロウ
今や、タイ国産メジャービールの一角を担うポジションを築いたチャンビールが、少し高級志向を取り入れて商品化したビールがFEDERBRAU(フェーダーブロウ)です。
便の形状やパッケージも含めて、いかにも「狙った」感があるこのフェーダーブロウ。最近は、大型の酒店以外、コンビニにも流通するようになりました。
ただし、一般消費者目線では殆ど認知が広がっていないので、市場のニーズよりも明らかにメーカー側の営業力を感じます。さすが、マーケットシェアを伸ばしつつあるチャンビールの流通マーケティングですね。
実際のテイストとしては、かなり苦味が強いタイプです。日本のビールで例えるならキリンラガーのような印象。
おそらく、タイ国産のビールの中では、最も苦味を利かせたビールの一つかと思います。ただ、日本のビタービールと違うのは、やや雑なテイストに感じてしまうのですよね。これと比較すると、日本のビールは、ビタータイプであったとしても丁寧に仕上げられていることが良くわかります。
逆に言えばそれだけ個性の強いこのビール、現在のところ殆ど売れている印象がないのですが、今後の消費者への浸透の動向に注目したいと思います。
実は結構種類が多い外国ブランドビール
タイでは、国産ビールの間で結構外国ブランドビールも飲まれています。コンビニ等の小売はもちろんのこと、ブランドによっては飲食店でも取り扱われています。
まず、外国ビールの中で圧倒的に存在感が高いのがハイネケン。
ハイネケンは言わずと知れたオランダ発の世界の一大ブランドですが、ここタイでは、西洋ビールと言えば、ハイネケンが圧倒的なシェアで流通しています。飲食店へのプロモートも積極的なようで、ローカルタイレストランでも設置してある場面をしばしば見かけます。
味は、日本で飲むハイネケンとまぁ変わらないですね。
次に、和食系のお店では圧倒的に多い我が日本のAsahiビール。どうも、ラインナップとしてはスーパードライ1種類のようですが、和食系のお店でこれが置いてないところは殆どありません。居酒屋スタイルのお店では、生ビールも広く取り扱われています。
タイにおけるAsahiは、実はシンハーを製造している最大メーカー「ブンロートブリュワリー」がタイ国内で製造しているため、タイの国産ビールと同レベルの金額で買えます。
街中の日本人経営の居酒屋辺りでは、生ビールが一杯270円から300円ほどですが、少しローカルサイドに行くと、210円程度で飲むことができます。
味も、日本のスーパードライと大きく変わることはなく、日本ビール党にとってはありが状況です。
次に、フィリピン代表サンミゲル。
サンミゲルは、フィリピンナンバーワンのビールブランドですが、Light等かなり広いバリエーションでタイでも展開しています。飲食店で見かけることは殆どありませんが、販売店には比較的広く流通しており、コンビニでも頻繁に見かけます。
味は、平均的なタイビールと比べるとやや苦味が強め。ただ、大きなくくりでは、日本のビールと比べると東南アジアらしいやや軽い感じがします。
このサンミゲルがリリースしているラインナップの中にRED HORSE(レッドホース)という商品がありますが、こちらはアルコール度数も6.9%と高めで、味もしっかりかつスッキリした味わいです。
値段も、タイ国産とほぼ変わらないレベルなので、一味違った存在価値を示していますが、残念ながら小さなお店だと置いていないことが多いです。
さらに、日本のアジア系料理屋でもお馴染みタイガービール。
タイガービールはシンガポールのビールですが、広くアジア全土に流通しています。また、オランダのハイネケンも資本参画しており、アメリカへも販路を広げているようです。
御多分に漏れず、タイでも広く流通していますが、味を含めて特に際立った個性がないため、存在感はあまり高いとは言えないように感じます。
流通支配力やブランド力という、企業のマーケティング力により市場に食い込んでいる印象ですね。
徐々に拡大しつつあるラオスビール。
Bear Lao(ビアラオ)は、ラオスのビールで、小瓶で販売されている様子を見かけることが多くなってきました。他の外国ブランドビールに比べると、まだまだマイナー感は拭えませんが、少し気の利いたデザインとしっかりした味で、徐々に人気を獲得しつつあるように思えます。
ただネックと思われるのは価格で、輸入品のためタイ国産に比べてやや高め。この課題をクリアできたら、市場を伸ばしていくことができるような実力がある気がします。
むむ?ビールに限りなく近い非ビールなお酒
タイには、SATOという瓶ビール同様に見える少し変わったお酒が売っています。
味は、日本酒を薄めて甘くしたような感じ(全くイメージできないですね)。
酒屋や多くのコンビニで、ビール瓶に混ざって最後にちゃっかり並べられていることが多いです。価格も一瓶100円弱なので、ビールよりも30円ほど安い。さらにアルコール度数も8%ほどなので、安く酔っ払えるという寸法です。
ただ、タイ人でもこれを好んで飲んでいる人を、見かけたことがありませんし、ましてや日本人でこれを好きと言った人を一人も知りません。というより、存在自体を知らない人が大半です。が、私は好きです(笑)
そして、なんとSATOという飲み物のビールバージョンという恐ろしい商品を発見してしまいました。
ラベルもSATOラベルをちょっとビールっぽくした感じ。恐る恐る、テイスティングをしてみると、
「。。。」
何もコメントすることができません。
ビールは大好き、SATOも好きな私でも、これはイケませんでしたね。
無念。
まとめ
一年中暑いタイでは、ビールにニーズはとても高いです。そして、今後も輸入ビールを含めてますますバリエーションが多くなっていくものと思われます。
ビール好きのタイ在住者としては、今後のメーカーや輸入業者さんの努力に、さらに期待をしたいと思います。
以上、「バンコクで買えるちょっとマイナーなビールと輸入ビール」でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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