なんばから堺筋に向かう裏通りには、細い路地にたくさんの飲食店が林立しています。なんばグランド花月や道具屋筋商店街のあたりというと、わかりやすいでしょうか。
裏なんばと呼ばれるこのエリアは、夜な夜な多くの人が集う、熱いスポットなんです。
今回は、この裏なんばに美味しいビストロがあるということで、行ってまいりました。ビストロあじとは、たっぷりのはらみ肉重で有名なdiningあじとの姉妹店。同じく系列で立ち飲みスタイルのスタンドあじとの2階にあります。
新鮮なお肉・魚を使った洋食メニューを中心に、美味しいワインを楽しめるお店です。
週末の18:30に入店しますと、すでに店内は満席。美味しいお料理とお酒で、みんな話に花が咲いている様子。インテリアはウッディで、リラックスできそうなカジュアルな雰囲気です。
早速、盛りだくさんのメニューから、お店からのおすすめメニューなど何品か選んでオーダーしてみましょう。
付き出しは、クリームチーズのカナッペ。ピンク色のクリームチーズにはタラコが混ぜてあるのかと思いきや生ハムでした。カリッとしたバケットで軽くいただきます。
ドリンクはハートランドのビール(530円)を。ハートランドは、麦芽100%、アロマホップ100%で、ほんのり甘味のあるとても飲みやすいビールです。ビールのラインナップは、これとギネスのみ。
前菜やサラダが続々とテーブルに届きます。
前菜の3種盛り(980円)は、その日の前菜メニューからセレクトさせてもらえるスタイル。
手前から
黒毛和牛アキレス腱の煮込み
イタヤ貝と野菜のマリネ
砂ずりのシェリービネガーソテー
牛肉でアキレス腱をいただくことも、そうそうないと思っていたのですが、実はいわゆる「牛すじ」とはアキレス腱がほとんど。煮込み料理によく使われ、こちらは洋風の土手焼きといったところでしょうか。
イタヤ貝はホタテよりも小ぶりで食べやすく、さっぱりとしたマリネ仕立て。砂ずりは、珍しいシェリービネガーでソテーしてあります。色や風味はバルサミコ酢と少し似ているように感じますが、コクがあるお酢のようです。コリコリとした歯ごたえがいいですね。
ベーコンと半熟卵のシーザーサラダ(980円)です。
パルメザン、ベーコンはたっぷりと。クリーミーなドレッシングがかかっていますが、さらに半熟卵を割り混ぜるとコクが増します。
海老のアヒージョ(880円)には、バケットが付いてきました。
大きな海老とニンニクが、オリーブオイルで煮たてられてぐらぐらの状態でやってきました。
明日の予定を確認しつつニンニクをいただくと、うまい具合にホクホクです。大きな海老も期待通りの弾力があり、食べ応えがありました。海老とニンニクのエキスたっぷりのオリーブオイルを、バケットにつけていただきます。これは二度楽しめますね。
玉ねぎのじっくりロースト(580円)は、マスタードバターソース仕立て。本店DININGあじとの定番かつ人気料理がこちらでも味わえます。
玉ねぎと言えば、輪切りでダイナミックに食べたいもの。ほどよい焦げのある厚さ1cmほどある玉ねぎの輪切り。ローストされた玉ねぎはとても甘味があり、野菜の旨味が十分発揮されています。これは塩だけでも美味しそうですが、マスタードバターソースとの相性で、ワインのお供にも。
お肉料理は河内鴨のロースグリル(2480円)です。
河内鴨について少し。
河内鴨とは、大阪府松原市にあるツムラ本店により飼育されたブランド鴨。関西でも希少品種なのだとか。
奈良県桜井市にある23000平方メートルもの広い敷地にある飼育場では、ヒナには抗生剤を使用しないなど食肉に適した鴨に育てるため、徹底した管理がなされています。また、筋肉量や水分量を適度に保つことでコクのある味に。そのため飼育期間は、通常の1.5倍もの75日間なのだとか。生でもたべられるほどの鮮度と品質が自慢の鴨なんです。
とても柔らかいお肉で、嫌味のない脂身が美味です。スライス幅も絶妙。素材の美味しさはもちろんのこと、それを最大限に活かす調理法を知るシェフだからこそなせるわざではないでしょうか。
さて、どのお料理もたいへん美味しくいただきました。
質の高いお肉、毎朝木津市場から仕入れる新鮮なお魚、地産地消を意識した安心できる野菜を使ってたくさんのメニューの中から選ぶのも楽しいものです。
お料理に合うワインも、とてもリーズナブルに多種用意されています。
気の置けない仲間達とワイワイ盛り上がりたい、そんな時にピッタリのビストロでした。
ビストロあじと
大阪市中央区難波千日前15-4
06-6633-1577
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