ブリュッセルから約100キロ少々南東に、まるでおとぎ話の中からでてきたような、中世ヨーロッパの町並みがそのまま残った町があります。デュルビュイはフランス語圏に属し、渓谷・森に囲まれている緑豊かな場所です。町に一歩入ればそこは童話や絵本に出てくるような石畳の世界が広がります。そんなデュルビュイを訪れてみませんか。
世界一小さな町だったデュルビュイ
デュルビュイ Durbuy
ワロン地方にある小さな町で、ワロン最大の都市リエージュから直線距離で15キロほどです。昔は世界一小さな町とされ、当時の人口は500人ほどだったと言われています。現在はデュルビュイ広域で1万人ほどの人が住んでいますが、町の中心部に住んでいる人口は昔のままです。
石畳の小道に石造りの家。デュルビュイは、おとぎ話の中で描かれているヨーロッパの町並みがそのままあります。町自体が小さいですが、雰囲気が素敵なので散策するだけで楽しめます。デュルビュイは地図なしでうろうろしてもまったく問題がありません。小道を思うがままに進んでも、すぐに「あれ、ここさっき通った道だ」と気づくはずです。昔ながらの石造りの家は、現在では改装してお土産物屋やレストランなどとして利用されています。石造りの家は中に入るととてもひんやりとしており、夏は気持ちいいですよ!その分冬はとっても寒いのが難点です。
デュルビュイへのアクセス方法 電車編
デュルビュイには国鉄駅がないため、近隣のバルヴォー(Barvaux)駅に向かいます。ブリュッセル中央駅からだと毎時00分発のユーペン(Eupen)行きに乗り、リエージュ(Liege-Guillemins/Luik-Guillemins)まで行きます。その後マルロワ(Marloie)行きのローカル電車に乗り換え、バルヴォー(Barvaux)で降ります。乗り換えを含み、所要時間は2時間ちょっとです。
もうひとつの行き方は、ブリュッセル中央駅から毎時37分発のルクセンブルク(Luxembourg)行きに乗り、マルロワ(Marloie)で乗り換えます。リエージュ(Liers/Luik-Paleies)のローカル線の乗り換え、約20分でバルヴォー(Barvaux)に到着します。所要時間は少し長くなり、2時間20分です。バルヴォー駅からデュルビュイまでは4、5キロほど離れています。デュルビュイは渓谷に囲まれていることから坂が多く、駅から歩くのは大変です。そのため観光客が多く訪れる季節にはバルヴォー駅からシャトルバスが出ています。
デュルビュイ観光局のサイトによると、シャトルバスを運行しているのは以下の通りです。
6月、9月の週末、
7月と8月の毎日、
カーニバル(2月)やイースター(3月)、万聖説(11月1日)、クリスマス(12月25日)などの休暇中の週末、5月1日、キリスト昇天祭(5月25日)、聖霊君臨際(6月5日)
シャトルバスの情報
http://www.tourisme.durbuy.be/Barvaux-Durbuy
帰りの電車も行きと同じく、リエージュ経由もしくはマルロワ経由があります。まず、56分発リエージュ(Liers/Luik-Paleies)行きに乗り、リエージュ(Liege-Guillemins/Luik-Guillemins)駅で下車します。毎時01分にオステンド(Ostende/Oostende)行きがあり、1時間以内にブリュッセル中央駅に到着します。マルロワ経由の場合、04分発のマルロワ(Marloie)に乗り終点で下車。ブリュッセル南駅(Bruxelles-Midi/Brussel-Zuid)行きに乗ります。
駅名は(フランス語/オランダ語)で書いています。
デュルビュイへのアクセス方法 車編
デュルビュイの町は本当に小さく、道は狭く石畳のため車で町中まで行くことをあまり推奨していません。もちろん町中にも駐車場はありますが、観光客が多い時期は車道にまで人があふれているので、通るのは少し大変です。今回、町に入らなくてもいい駐車場を見つけましたので、紹介します。
写真地図の左下、赤丸で囲ってあるParking de Durbuyという町の入り口にある駐車場は無料です。これより先の旧市街に近い駐車場はすべて有料となります。旧市街まで無料のシャトルバスがあると聞いたのですが、4月末だったためか見かけませんでした。旧市街までは徒歩で12~15分ほどなので、みんな散歩がてら歩いていました。駐車場から旧市街までは散歩道が整備されており、迷うことはありません。
あまり歩きたくない人向けの駐車場は、デュルビュイ旧市街から橋を渡った対岸にあります。(写真、赤ピンの場所)1日5ユーロなので、数時間停める人は時間制の駐車場より安くあがると思います。難点は、とても駐車場が広いので、手前の駐車スペースに止めることができれば旧市街に近いのですが、車がいっぱいになってくると少し歩く必要があることです。
美食の町デュルビュイはおいしいものがたくさん!
デュルビュイはあちこちにカフェやお土産物屋があり、散策にはもってこいの町です。小さなお土産物屋さんはどれもこれもかわいらしく見ているだけで楽しいです。デュルビュイ近郊のものを取り扱っているお店は観光客に大人気でした。森で採れた花や果物を使用したジャムやスパイスミックスなどはお土産によさそうです。その他にも地産のものを利用した加工品や地ビールなどもありどれもこれも欲しくなってしまいます。
デュルビュイは美食の町とも呼ばれており、本当にレストランだらけです。観光シーズンにお目当てのレストランに行きたいなら、予約して行く方が無難だと思います。天気がいいと、日当りのいいテラス席のあるレストランはすぐに満席になってしまいます。美食の町と言えども、ハンバーガーやサンドイッチ、パスタなどを出すレストランも多いので、他の人が食べているものを見ながらレストラン探しもまたいいですね。さすがにデュルビュイの町にはチェーンのファーストフード店はありませんが、ベルギーと言えばフリッツ!ということで、テイクアウトで手軽に食べることができるお店もありますよ。
まとめ
まるで中世にいるかのような町並のデュルビュイ。ぶらぶら歩きながらお土産物屋をまわるだけでも楽しいです。美しい町並を上から見よう!と展望台に行ってみたのですが、開いているのは7、8月の夏の間だけのようですので、行かれる方はご注意くださいね。デュルビュイは森がとても近く、狩猟が解禁される秋~冬にかけてはジビエが有名になります。観光客が少し落ち着いたジビエのシーズンに行ってみるのも楽しそうです。
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