まだまだ雨の多い冬のバンクーバー。春へ向けて新しい装いを揃えてみたり、靴を新調してみたり、ファッションは季節の変わり目の楽しみですね。
そんなバンクーバーで気分がパッと華やぐファッショナブルなイベントが開催されたのでご紹介したいと思います。
#VFW バンクーバーファッションウィークとは
(ショー会場の入り口には「#VFW」という大きなサインが!写真スポットになっていて、おしゃれに着飾った女の子たちがキメたポーズで写真を撮っていました。)
そのイベントの名は「Vancouver Fashion Week」。
ファッション・ウィークなんて聞くと、パリコレ・・・?なんてイメージされるかと思いますが、実はファッション・ウィークはパリ以外でも世界各地で行われているんですよ。有名なのは、ミラノ・パリ・ロンドン・ニューヨークの四都市で行われるファッション・ウィーク。これらの4つは世界四大コレクションとも呼ばれ、大きく業界を動かす影響力がありメディアへの露出も大きいです。しかし、その4つが全てというわけではありません。その他の世界各国の主要都市でも行われていて、日本では東京で開かれるAmazon Fashion Week Tokyoをはじめ、東京ガールズコレクションやファッション・ウィーク福岡(F.W.F)なども開催されています。
そして、ここバンクーバーでも大規模なファッション・ショーが行われているんですよ。今回、3月20日〜3月26日まで開催されていたものは FALL/WINTER 2017 コレクション。年に二回行われるこのイベントは、バンクーバーのファッションブランドやデザイナーはもちろん、国外からの参加もある年々注目が集まっているファッションの祭典。期間中は夕方〜夜までファッション・ショーが行われます。
熱気に包まれた会場へ入ってみました!
(みんなスマホやカメラを片手にコレクションを見ようと必死です。)
早速会場内に入ってみると人混みの奥にランウェイが・・・!期待に胸を膨らませたのもつかの間、人混みに押されて圧倒されてしまいました。この混みようでは標準的な日本人女性の身長では例えヒールを履いていたとしても全く太刀が立たたず、何も見ることができません。同行していた二人の友人も、もっと良い眺めでコレクションを見たい!とのことだったので一階のフロアは離れることにしました。
(正面から見ることはできませんが、ファッション・ショーの全体を見られるので普段ファッション・ショーとは無縁の一般参加のみとしては非常に面白い光景でした。)
友人らと二階に上がってみると、やっとランウェイを見ることができました!雑誌などで目にする光景が見られて一同感動。上から見るとよく分かるのですが、ランウェイのすぐ前の席はいわゆるVIP席。バンクーバーのファッションシーンを牽引する業界の凄腕たちです。デザイナー、メディア、プロデューサー、など様々なプロもこのバンクーバーファッションウィークに顔を出しているんですね。
今はSNSがファッションを大きく動かす時代なので、みんなスマホを片手に。が当たり前。良いルックが現れるとここぞと言わんばかりに写真を撮ってSNSへ投稿するのがお決まりのパターンのようです。
バンクーバーのファッショニスタたちのルール
(落ち着いた色が中心になってしまいがちな秋冬コレクションの中で鮮やかな色使いが会場の目を引いた、パラグアイから参加のPierrot-Emma Viedma。)
二階からの写真から見える奥の小さめなステージのようなスペースからもよく見ることができました。全体的な雰囲気を楽しみたいときは二階、コレクションを細部まで楽しみたいときは一階奥のステージをおすすめします。
バンクーバーのファッション関係者が口を揃えて言うことは「Sustainability、持続可能性」。衣服を作る際の生産ラインで何が起こっているのか現実と向き合おう、ファッション業界を動かしていく上で犠牲にしていることを今ここで考え直そう、という動きが世界的に見ても盛んなバンクーバー。ロハスでオーガニックな生活を好む人が多いバンクーバーの特色はファッションにも色濃く現れているようです。
実際、私達の着る服を作る上で過酷な労働を強いられている人たちが世界にはたくさんいるのです。それに、安定した原料の供給を守るために大量の農薬や遺伝子組み換え作物が用いられていることもあります。ファッション業界の華々しさを見ていたら、誰もそんな背景があるとは想像もつきませんよね。しかし、バンクーバーのファッショニスタたちはその問題に立ち向かっています。世界中の人たちが地球や人に優しい服を選べるような時代へ、バンクーバーが先頭を切っているのかもしれません。
日本人デザイナーのコレクションも!
「日本からのコレクションだって!」と友人に声をかけられ、ランウェイに目を向けてみるとユニークで美しいシルエットの衣服たちが。
HIROKI TANAKAさんの手がける、Studio Membraneの2017年秋冬コレクションのタイトルは「WILL TO WALK、歩行への意思」。歩くことによる自然や生命とのつながり、歩くこと自体のエネルギー、またそれらが働きかける「再生」が衣服で表現されています。これらの衣服は廃棄されるはずの古着や布、梱包素材から出来ている点も注目です。
そのコンセプトや服づくりへのこだわりはバンクーバーの人たちの心をわしづかみにすること間違い無し。純粋な美しさの中に驚きや意外性を秘めた衣服たちは会場に歓声を呼びました。Studio MembraneさんのWebサイトで各ルックを見ることができるので要チェックです。
Studio Membrane web site
STUDIO MEMBRANE | WORKS | WILL TO WALK 歩くことで色づく衣服WILL TO WALK フランス発祥のケアメソッドであるユマ二チュードは、高齢者が自らの足で立ち、歩くことを支えています。実際、自らの足で歩くことは、身体の再生だけでなく、人間の尊厳を回復させる力を持っているのです。「歩行への意思」と題し...
バンクーバーファッションウィークへ足を運ぼう!
(友人らが「バンクーバーらしさがあってかつ美しい、素敵なルックたち!」と口を揃えていたのは Aiki District。会場のどよめきと共にみんながカメラを構える瞬間が何度かあり、これがファッションの動く瞬間なんだ、とグッとくるものがありました。)
バンクーバーファッション・ウィークは年に二回、Fall/WinterとSpring/Summerとして開催されています。
今回の会場はGas Townから少し東側にあるChinese Cultural Centerでしたが、会場周辺は浮浪者も多くダウンタウンの中心に比べると治安が悪く感じられました。毎回会場が同じということではないようなので、事前に会場をチェックしどのような場所なのか確認しておくと良さそうです。
特にドレスコード等はありませんが、多くの人が着飾っているように感じました。バンクーバーにいるとナチュラルな服装を選びがちですから、たまにはおめかしして出かけるのも良いかもしれませんね!
名前 | Vancouver Fashion Week |
住所 | 毎回変更されるので公式サイトを確認してください。 |
URL | http://vanfashionweek.com/ |
価格 | チケットの種類やオプションによって$30〜$350。(19歳以上であることが必須になります。IDを持参してください。) |
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