パリの有名な観光地と言えば、凱旋門からシャンゼリゼ通りです。
最初にパリと言えばイメージするのがシャンゼリゼ通りという方も多いのではないでしょうか。日本では「オ〜シャンゼリゼ〜」という歌詞が印象的なフランスの歌が、パリのイメージを掻き立てるように思います。
それではパリで1番有名な通り、「シャンゼリゼ通り」、その両端に位置する凱旋門とコンコルド広場とはどういったところでしょうか。在住者目線から紹介したいと思います。
シャンゼリゼ通りって?
ギリシャ神話の楽園という意味に由来する「シャンゼリゼ」は、凱旋門からコンコルド広場を繋ぐ全長1880メートルの通りです。
17世紀の中旬にベルサイユ宮殿の庭師ル・ノートルが整備しました。当時は二、三軒のブティックしかなかったのだそう。
ナポレオン三世の時代に、高級店の立ち並ぶシックな通りになりました。
シャンゼリゼ通りはシックじゃない ?
現在のシャンゼリゼ通りといえば、どのようにイメージされますか。
シャンゼリゼ通りにはブランドもの店や高級レストランが立ち並ぶエレガントな通りとイメージする方も多いと思います。それは以前の話。確かにシャンゼリゼ通りにはルイヴィトンや香水ブランドゲランのお店があります。
しかし、それらのお店を除けば、現在のシャンゼリゼ通りはチェーン店の立ち並ぶ観光客向けの通りとしてパリジャンには捉えられています。
実際、フランスの地方でも見られるようなアパレルのチェーン店や大型メディアショップが多いのが印象的です。
シャンゼリゼ通りが最も美しい時
そんなシャンゼリゼ通りですが、ロマンチックな美しい通りになる瞬間もあります。
11月下旬頃からフランスではクリスマス市が始まります。マルシェドノエルと呼ばれるマーケットは、シャンゼリゼ通りのものがフランスでは一番有名
毎年美しいライトアップがシャンゼリゼ通りの並木を飾り、コンコルド広場には白い観覧車が建てられます。
このクリスマスマーケットのシャンゼリゼ通りは幻想的で美しく、どこか夢の世界へと誘ってくれるよう。
勿論、このシャンゼリゼ通りのマーケットは観光客をターゲットにしているので、フランスでは商業的だと揶揄する人も少なくはありません。それでも毎年この時期のシャンゼリゼ通りは最も華やかで、ロマンチックな気分にさせてくれるのです。
またシャンゼリゼ通りにはマロニエやプラタナスの並木が植えられています。秋空の下で黄色く紅葉した木々が彩るシャンゼリゼ通りを歩くと、都会な秋のパリを体験できますよ。
凱旋門
凱旋門とは戦いに勝利したことを記念して造られた門のことをさします。
シャルルドゴール広場にある、凱旋門は1836年に完成しました。このシャンゼリゼ通りの西側にある凱旋門は、その後第一次世界大戦で戦死した兵士が葬られ、その後もフランスのために命を捧げた人々のための記念碑となりました。
凱旋門にはそれぞれの戦いを讃える彫刻が施されています。そのため凱旋門では7月14日の独立記念日など様々なセレモニーがおこなわれるのです。
凱旋門からみるパリ
凱旋門に登れるというのはご存知でしょうか。シャンゼリゼ通りから地下におり、凱旋門の下まで歩きます。そこから階段を登ると凱旋門の頂上にたどり着きます。
凱旋門はエッフェル塔やモンパルナスタワーほど高くはありませんが、パリの街を見渡すことができるのです。
オススメは夜。オレンジの街の灯りが無数に目の前に広がります。それはいつまでも眺めていたくなるほど、うっとりとする景色。パリの街の持つ独特の美しさに心が奪われました。
凱旋門を運転するということ
筆者は運転をすることができませんが、パリジャンと車の運転の話になると、必ず話題に上がるのが凱旋門。凱旋門の周りを運転できたら一人前とハンコを押されるほど、凱旋門は運転者にとって難関の場所。
凱旋門のロータリーは無秩序と言われています。凱旋門を中心として12本の道が放射状に伸びます。合流をして、目的の通りに出るのが一苦労。
譲り合いの精神がなく、出るに出られず結局何周も回る羽目になるのは当たり前。強引に出なければならないので、かなり怖い思いをするそうです。
筆者の周りのフランス人は免許を取った直後ここで運転できたら問題はないだろうと、親に連れられ凱旋門のロータリーを運転した。
死ぬほど怖い想いをしたという話をしてくれました。凱旋門のロータリーは初心者にはかなり難問ですので、目的地に向かう際は凱旋門を避けたルートで行くようにしましょう。
凱旋門/Arc de triomphe
Place Charles de Gaulle, 75008 Paris
Bienvenue à l'Arc de triomphe - CMNBienvenue à l'Arc de triompheMetro : 1,2,6番線RER A Charles de Gaulle Etoile
コンコルド広場
シャンゼリゼ通りの東側にあるのが、コンコルド広場。コンコルド広場はやけに広いわりには噴水しかないという少し変わった印象を受ける場所です。
コンコルド広場はルイ15世のために造られましたが、実はこの広場ではフランス革命の際に、ギロチン台が置かれ、1119人が公開処刑をされたという、歴史的に曰くのある広場なのです。
現在のコンコルド広場ではそんな血なまぐさい歴史は全くもって感じられません。夜になると美しいライトアップが広場を彩り、パリの中でもロマンチックな広場へと変身するのです。
コンコルド広場/Place de Concorde
Place de Concorde, 75008 Paris
Metro : 1,8,12番線Concorde
パリで一番高級な通り、モンテーニュ通り/Avenue Montaigne
先ほど、シャンゼリゼ通りはシックなイメージが先行しているとお話しましたが、シャンゼリゼ通りから1本曲がった通りに、モンテーニュ通りというのがあります。
この通りには、ほぼ全ての有名な高級ブランドのお店が立ち並んでいます。ニューヨークでいうFifth Avenue /フィフス・アヴェニュー といった感じでしょうか。
例えば、シャネル、ディオール、ルイヴィトン、プラダなどの高級ブティックや、高級ホテル・プラザ=アテネ、シャンゼリゼ劇場もこの通りにあります。
この通りは2006年のフランス映画「モンテーニュ通りのカフェ」の舞台地となっています。
映画の中で描かれているように、この通りは上流階級の人々が集まる場所。ジーパンなどの普段着で行くのではなく、よそ行きのお洒落をして歩きたい通りです。
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