ハロウィーンが告げる、アメリカの秋の訪れ




アメリカで行われる季節イベントの中でも、特に賑やかなものの一つがハロウィーンです。仮装姿で「トリック・オア・トリート!」の声を上げる子どもたち・大人たちの姿は、アメリカに秋の訪れを告げる風物詩になっています。

この記事では、アメリカ文化になじんだハロウィーンの由来や、アメリカの街角で見かけた仮装グッズ・季節限定商品などを紹介していきます。

そもそも、ハロウィーンって何?

Halloween(ハロウィーン)は、毎年10月31日に行われているお祭りです。

その名前やスタイルは、ケルトやアイルランドの文化に根付いていた、聖なる晩(Hallow Eve)の祭に由来しています。

アメリカでは、移民によって19世紀に持ち込まれたハロウィーンが、徐々に市民権を獲得して、大々的なお祭りになりました。

聖なる晩の祭では、その年に得られた作物の収穫を祝い、暗い冬の季節を迎えるため、供物を捧げて火を焚く習慣がありました。

また、この時期には、人間の世界と霊界の間の扉が開き、死者や悪霊たちがやって来るとも言われていました。

悪霊や魔女たちを追い払うためのかがり火や、彼らに人間だと気づかれて狙われないようにするための扮装が、今のハロウィーンで使われる、提灯やお化けの仮装につながっているようです。

 

ハロウィーングッズの専門店で、仮装の準備!

アメリカの街角では、9月後半から、ハロウィーンに向けた盛り上がりが見られます。

お子さんのいる家庭では、お菓子をもらいに行く「Trick or Treat(トリック・オア・トリート)」の打ち合わせをしたり、学生や若者の間でも、仮装をして盛り上がる、ハロウィーンパーティーを企画したりします。

ハロウィーンのイベントに参加する場合、何といっても欠かせないのは仮装です。

この時期になると、ショッピングモールや大型スーパーマーケットの一角に、臨時のハロウィーングッズ専門店が登場し、仮装用の小道具から、必要なものがすべて入った「仮装セット」まで、あらゆるものを販売します。

また、パーティーグッズの専門店(大手では「Party City」など)でも、やはり、9月、10月には、特設のハロウィーンコーナーを用意しています。仮装用の衣装は種類が多く、店頭に並べきれないため、店頭に写真を貼り出し、番号を指定して購入するシステムをとるところも。

こうした専門店は、仮装セットを買って手軽に済ませたい時に便利なのはもちろん、衣装を手作りしたい場合にも、手元にない小物(特殊メイク道具、ウィッグなど)を買い足したり、アイディアを得たりと、役に立つ場所です。

かつてのハロウィーンでは、悪霊に自分たちが人間だと気づかれないよう、恐ろしい仮装が行われていましたが、今では、何かになりきった格好、変わった格好であれば良いということになっています。

その年に話題になった人物や、自分の好きな動物や食べ物(!)など、アイディア勝負に走る人も。日本にちなんだものでは、ホラー映画の「リング」に登場する「貞子(ハリウッド版では「サマラ」)」や、ゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターなどが人気です。

注意したいのは、特定の人種・民族・文化を差別していると感じさせたり(例:民族衣装を派手に着崩す、宗教のモチーフを取り込む)、犯罪者・危険人物であると思われたり(例:おもちゃのピストルを持つ)しそうな仮装は、避けるということ。

文化や背景の異なる人々が集まるイベントだからこそ、みんなが楽しめる仮装で参加したいですね。

 

カボチャの提灯作り:「パンプキン」を選ぼう!

ハロウィーンの1ヶ月前に当たる9月末頃から、アメリカのスーパーマーケットの店頭には大きなカボチャが並び始めます。

カボチャにはいろいろな種類があるのですが、実は「pumpkin(パンプキン)」と呼ばれるのは、オレンジ色の大きなカボチャだけです。

皮が緑の、日本でよく見かけるカボチャや、ひょうたん型のカボチャは「squash(スクワッシュ)」と呼ばれ、名前の上では、別の野菜という扱いになっています。

ハロウィーン名物ともいえるカボチャの提灯、「Jack-O-Lantern(ジャック・オ・ランタン)」に使われるのは「パンプキン」。

皮が柔らかく、加工しやすいという特徴があるため、くり抜いて提灯を作るのに便利です(知らずに他のカボチャを使うと、硬くて苦労することに……)。

ちなみに、アメリカでは提灯にパンプキンを使うようになりましたが、ヨーロッパではもともと、カブなどを使っていたそうです。

 

ランタンの作り方は、意外に簡単です。

まず、カボチャのてっぺんの部分を、小さめの包丁で水平に切り取り、中身を大きなスプーンなどで掻き出します(身の部分はポタージュやパイに利用し、種は、炒ってナッツのように食べられます)。

次に、皮をくり抜く部分を決めるため、カボチャの表面に、水性ペンなどで穴の輪郭を書きます。顔の形(三角の目、鼻、大きな口)にすることが多いですが、模様や文字をくり抜く人もいるようです。

最後に、下書きに沿って小さめの包丁で穴を切り取り、表面を拭き取ったら完成です。表面や内側に薄くオイルを塗ると、ランタンが長持ちしやすいとか。

アメリカでは、この Jack-O-Lantern を玄関に置いている家は、子どもがお菓子をもらいに来ても良いという目印になるそうです。

必ずしも誰かが来るとは限りませんが、アメリカでハロウィーンの飾り付けをする場合には、念のためにお菓子を用意しておくと良さそうです。

 

「パンプキン味」って、どんな味?

ところで、ハロウィーンの時期にスーパーマーケットに行くと、お菓子や飲み物の棚に、普段は見かけない「pumpkin」という味の商品が並んでいることがあります。

パンプキン・パイやパンプキン・スープは日本でも馴染みがありますが、「パンプキン・ティー」や「パンプキン・ビール」と聞いて、皆さんはどんな味か予想がつきますか?

実は、こうした「パンプキン味」の商品に使われているのは、ほとんどの場合、パンプキンそのものではありません。

味の決め手になっているのは、アメリカで長年、パンプキン・パイを作る時に使われてきた、シナモンやナツメグなどのスパイス、通称「パンプキン・スパイス」なのです。

スパイシーで香り高い「パンプキン味」のお菓子や飲み物は、アメリカでは秋冬らしさを感じるアイテムと考えられています。

秋の訪れとともに、クッキーなどの焼き菓子、アイスクリーム、チョコレート、そしてグミまで、身近なお菓子のほとんどにパンプキン味が登場し、体を温めるスパイスの香りで季節感を演出します。

先ほど名前の出たパンプキン・ティーやビールも、そうした「秋の味覚」の1つ。飲み物を口に含むと、印象的なスパイスの香りがふわりと立ち上がります。

日本の方の間では好みが分かれるかもしれませんが、ハロウィーンの時期にアメリカを訪れることがあれば、記念に一口試してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

年々、仮装が注目を浴びるようになってきたハロウィーンですが、本来は、秋の収穫を祝い、長い冬に備えるための行事です。

肌寒い秋の夜長を、みんなで集まって賑やかに楽しむのは、広大なアメリカの大地に移り住んだ移民たちの知恵かもしれません。

単なる「お祭り騒ぎ」ではなく、身近な人たちとの絆を深めるイベントとして、ハロウィーンを活用できたら良いですね!




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