マドリッドで楽しむワイン専門のバル8 軒




スペインは、ブドウの栽培面積もワインの生産量も常に世界上位に入り、自他共に認めるワインの国。その首都では当然ワイン専門のバルも揃っているはずと思ったら、実はそれほど多くありません。

もちろん、何種類かグラスワインを揃えるバルは何軒もあり、ボトルで頼めばもっと種類も豊富。でも、ワインを好む人が少ないのか、主流はあくまでビール。珍しいワインを頼むと、酸化が進んでいることも珍しくありません。

ビールが主流のマドリッドでもワインが美味しく飲めるバルを探してみました。

 

ソル付近からラス・レトラス地区

ラ・ベネンシア(La Venencia)

中心地ソルから歩いて5分ほどのシェリー酒専門のバル。ジュース類やビールは置いておらず、シェリー酒一色!シェリー酒は、アンダルシア地方の酒精強化ワイン。マドリッドの他のお店でも、食前酒として好まれるマンサニーリャやフィノは飲めますが、それ以外のシェリー酒はなかなか置いていません。何種類ものシェリー酒を置くこちらのお店はとても貴重です。

入ると、使い古された木のカウンターの中ほどに空いたスペースがあったので、カウンターを陣取ってオロロソを注文しました。注文が入ると、カウンターにチョークで値段が書かれます。タパスはオリーブの実。

友人は飲みやすいものが欲しいと言ったら、お店の人が軽い口当たりのマンサニーリャを選んでくれました。シェリーグラスに注がれたオロロソはブランデーに近いような琥珀色。マンサニーリャは淡い金色でキラキラ輝いています。

初めて来た友人がカウンターの中に陣取るシェリー樽の写真を撮ろうとしたら、すかさずウェイターに写真撮影を阻止されました。なぜなのか、店内の撮影は禁止です。

テーブル席もいくつかあって、ボトルでシェリー酒を何人かで分けたり、チーズやマグロの天日干しモハマなどのつまみを取り分ける人たちもいます。お店のペットなのか、猫が人の間を縫って歩いていたり、お客が連れてくる犬が寝そべっていたり、のんびりした空気が流れているお店です。

場所: C/ Echegaray 7,  Madrid

営業時間: 13:00~15:30 / 19:30~2:00

カサ・ゴンサレス(Casa González)

最寄り駅は地下鉄アントン・マルティン。デリカテッセンとバルを兼ねた店。手前にはチーズやハムなどの食材を売るショーケースが、壁には缶詰類やワインが並んでいます。

バルは、長細い店内手前にテーブルが数卓。ここでは時々小コンサートもやっているのが外から見えることもありますが、いつもいっぱい。その奥にカウンター、更にその奥にもテーブル席があります。

メニューを開くと、料理もドリンクも「こんなに揃えられるの?」と思うほどずらりと並んでいます。案の定、珍しいワインを頼んだら品切れとか。でも、それも愛嬌。辛口の白ワインでおすすめを聞いたら、カタルーニャ地方の産地テラ・アルタのワインを勧めてくれました。

カウンターから出てきたのは、ワインのボトルと真っ白に冷えたワイングラス。聞くと、白ワインのグラスは瞬間冷却装置で冷やしてサーブしているようです。一口飲んでみて思ったほど冷えていないかと思ったら、飲んでいくうちにワインも冷えていきます。夏には気分も涼しくなれる白ワイン、おすすめです!

つまみは、何と言ってもチーズが豊富。私は、薄切りにしたパンにトルタ・デ・カサルというとろけるようなチーズを乗せたトーストを注文。ちょうどオーナーが常連客と生ハム談義を繰り広げていて、素材にもこだわりがあるようでした。

場所:  C/ León 12

営業時間: 月~木09:30~0:00 / 金・土09:30~01:00

http://casagonzalez.es/

ラ・クルサーダ(La Cruzada)

地下鉄オペラ駅から歩いて3分ほど。王宮など、観光ルートのすぐ近くにありながら、落ち着いたレストランが並ぶ静かな通りにあります。古い看板に1827年創業と書いてある古いレストランですが、数年前私が行った時と雰囲気が変わっているので、オーナーは何度か替わっているのかもしれません。

店の作りは変わっていないようで、入ってすぐ木彫りのカウンターがあります。カウンターの奥には立派なワインセラーがあり、壁全体にもワインがびっしり並べられています。顧客向けにワインのテイスティングも定期的に開催しているようです。

ワインメニューがあるか聞くと、奥のレストランからボトルメニューを出してくれました。グラスワインは日替わりなのでメニューはなく、ウエイターに聞くしかないようです。ロゼを頼むと、その日のワインを3種類見せてくれたので、マドリッドでは珍しいエクストレマドゥーラ地方のワインを頼みました。程よい温度で甘い香りのするワインは、甘口が好きな人におすすめ。

タパスはヒヨコマメをペースト状にしたフムス。マドリッド名物の煮込み料理コシードがこの店の看板料理なので、コシードとワインを楽しむためにこの店に行っても良いかもしれません。

場所: C/ Amnistía, 8, 28013 Madrid

営業時間: 月・日12:00~18:00、水12:00~24:00、木~土 12:00-25:00

http://tabernalacruzada.es

 

ラ・ラティーナとラバピエス地区

テンプラニーリョ(Tempranillo)

テンプラニーリョとは、スペインワイン用ブドウの中でも代表的な品種のひとつ。お店は地下鉄ラ・ラティーナ駅から5分ほど。バルが集まる通りとして有名なカバ・バハ通りにあります。マドリッドでもワインバルとして有名で、週末はいつも人でいっぱい。なかなか入る機会がありません。

入ることができたのは、木曜日の夜。長細い木のカウンターが印象的なこのバルでは、お店の奥にこの日のワインが書かれています。書き出されたワインの数はそれほど多くなく、赤、白とも7種類ほど。

一般的なバルよりは高くても、値段は極力抑えられているようで、大体3ユーロ前後。他では飲めないワインが最適の状態で飲めると考えたら高くありません。

頼んだのはカタルーニャ地方の産地プリオラートの赤ワイン。プリオラートのワインは値段が高いことが多く、他のお店にあってもなかなか頼もうとは思いませんが、このお店ならハズレはないだろうと思い注文。

それまで安いワインを飲んでいたからか、大きなグラスがピカピカに磨かれていたからか、とても幸せな気分に。ちょうど良い温度の赤ワインは、口にふわっと香りが広がりつつも爽やかに喉を通っていきます。

タパスとして出してくれたチョリソはイベリコ豚なのでしょうか。旨みが違います。この日は頼みませんでしたが、燻製などがのったトーストなどもどれも美味しい印象が残っています。芳醇なワインの余韻を残しながら、幸せな気分で外に出ました。

場所: C/ Cava Baja 38

営業時間: 13:00~16:00 / 20:00~0:00(月曜日は13:00~16:00のみ営業)

ラ・フィスナ(La Fisna)

最寄りはエンバハドーレス駅、地区はラバピエス。インド料理店やモロッコ料理店が立ち並び、香辛料の香りがする国際色豊かな地域です。この数年、おしゃれなバルが増えましたが、古くからのお店も残る地域です。

こちらのバルにはあまり期待せずに入ったのですが、予想に反してたくさんのワインリストが。壁にはワインボトルが飾られていて、店の奥にはワインショップ。グラスワインのメニューは何種類あるかもわかりません。赤、白、ロゼだけでなく、シェリー、甘口など見始めたらきりがないほど。スパークリングワインさえも7種類はあったでしょうか。

スペインでは国産ワインだけ置く店が多いのですが、ここは例外。フランスやポルトガルなどのワインもありました。値段が張るワインは、1/2杯で飲めたりと工夫もしているようです。

私が選んだのはカタルーニャ地方のモンサンという地域の赤ワイン。飲むと、若干温度も高く感じられましたが、これは好みの問題でしょうか。

値段は最低でも3,70ユーロ位から高いもので1/2杯でも5ユーロなど値段の張るワインもあり、この地区にしては強気の値段設定です。

希望のワインがショップにあれば、新しいボトルを開けてくれるサービスもあるようです。

今回、料理は頼みませんでしたが、彩がきれいなサラダなど、ワインとのマリアージュを考えた料理もあるようなので、また行ってみたいバルとなりました。

場所:C/ Amparo, 91, Madrid

営業時間: 月~木11:00~14:00/17:30~21:30(水・木夜のみ営業)、金11:00~14:30/17:30~21:30、土11:00~14:30, 18:00~21:30

www.lafisna.com/

 

モンクロアとノビシアード地区

エントレビノス(Entrevinos)

地下鉄ベントゥーラ・ロドリゲスから7分ほど。行ったのは日曜日の昼下がり。カウンターの他にテーブルが10席ほど。

グラスワインは、カウンター奥の壁に掛かった黒板から選びます。この日、赤ワインは7種類、白が4種類、ロゼとスパークリングが1種類ずつ。種類は多い方ではありませんが、まず飲みたいワインを聞かれ、それぞれのワインについて丁寧に説明してくれます。

一緒に行った友人がロゼを飲みたいというと、この日のロゼについて説明してくれました。ガルナチャ種100%、ロゼに力を入れているナバーラ地方のワイナリーのワインと聞いて、私も飲んでみることにしました。

出てきたワインは、ロゼと白の間のような薄い色合い。香りも味わいも少し白ワインのようです。比較的辛口でさっぱり。酸味もあるロゼは、気温が上がった昼下がりにぴったりでした。

昼時だったので、焼いた赤ピーマンとツナをのせたフムスを頼むと、彩り良く盛られてきました。他には生ハム、チーズ、エビの鉄板焼などの他、アーティチョークの炒め物などもありました。

週末の夜などはもっと混むのでしょうが、ゆったりとした空間で、ワインの説明を聞きながらゆっくり味わえるバルは、これからもワイン好きの人と行きたくなるお店でした。

場所: C/ Ferraz, 36. Madrid

営業時間: 13:00~16:00 / 20:00~00:00(金・土は01:00まで営業)

http://www.entrevinos.net/

デ・ビノス(De vino)

最寄り駅は地下鉄ノビシアード駅。古いバルの面影を残したL字型のバーカウンターが手前、奥にはソファのあるテーブル席があります。入り口左の壁一面の黒板にワインやつまみのメニューが書かれています。

ボトルワインは何種類もありますが、グラスワインは赤、白、それぞれ6、7種類。ロゼは見当たりませんが、スパークリングワインのカバや甘口ワインなどもあります。「ワインの(De vinos)」という名前にふさわしく、ワインのテイスティングワイン講座も開催。

私が頼んだのは、ガリシアの白ワイン。ゴデージョという品種を使ったワインです。

つまみはチーズや生ハム、アンチョビーをのせたトーストなど。

雰囲気からしてワインバーというよりは、モヒートなど、ちょっとしたカクテルを飲むバーのイメージ。普段ワインを飲まない人も行くこちらのようなバルでワインを広めて、もっと多くの人がワインを飲むようになればいいなと思って外に出ました。

場所: La Palma, 76

営業時間: 火~木20:00~00:00、金・土12:00~16:00/20:00~02:30h、日12:00~16:00

ボデガス・エル・マニョ(Bodegas El Maño)

De vino同様、たくさんのバルが両脇に並ぶラ・パルマ通りにあります。1905年頃開業した飲み屋は、以来内装が変わっていないかと思われるつくり。昔ワインの発酵と熟成に使われた素焼きの大がめが並び、ノスタルジックなバルです。こちらもワインは赤と白が5、6種類ずつ置いてありますが、グラスで1,50ユーロから2,50ユーロと1杯の値段が安く、どちらかいうと庶民的

De vinosの後に庶民的なバルで落ち着きたくてここを通ったら、カウンターの椅子が空いていたので入りました。

頼んだのはカディスの白ワイン。小さなワイングラスで出してくれた白ワインは、夏らしくさっぱりと飲むことができました。お通しはオリーブオイルとハーブをかけたチーズ。ワインバルのように立派なグラスでもなく、ワインの温度にこだわっている訳でもありませんが、気取らないお店の雰囲気に包まれて、ほっとした気分になれました。

また、こちらはクリームコロッケやトマトソースのかかったスペインオムレツも人気。気軽に飲みたい時におすすめのお店です。

場所: C/ La Palma, 64, 28015 Madrid

月~土:19:00~02:00 / 日13:00~16:00




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