マドリッド – バル巡りのススメ




マドリッドに行くのなら、1度はバル巡りをしてみませんか?時には喫茶店になり、食堂にも居酒屋にもなるバルは、朝から晩まで開いているところも多く、サッカーの観戦場になったり、地域の社交場の役割を果たしたり、生きたスペインが感じられる場所でもあります。ドリンクを頼めばタパスと呼ばれる小皿のつまみを出してくれるところも多く、何軒か回るうちにお腹いっぱいになってしまうこともしばしば。バルのハシゴで、スペインの素顔に触れてみませんか?

 

入る前に知っておきたいバルの基本

 

  1. スペインの食習慣 – イタリアやギリシャなどの南ヨーロッパ同様、スペインでは食事時間が遅いことで有名です。昼食は午後2時頃から4時頃まで、夕食は8時過ぎから10時頃までの間。それに合わせてバルでも食事が食べられるのは1時半過ぎから4時頃、夜は8時過ぎから11時頃までとなります。朝から晩まで開いているバルでは基本的にいつでも入れますが、温かいタパスを食べたいのならば食事時間前後が狙い目。夜は多くのバルが開く8時頃から、週末は昼12時頃からバルを回り始める人が多いようです。
  2. カウンター?テーブル?テラス席?– バルに入る時、軽く1杯飲む時や、お店の人などと話したい時は、断然カウンターがお勧め。反対に料理を頼む時やゆっくりしたい時はテーブルやテラス席が落ち着きますが、テーブルチャージ料を加算されると考えておいた方が良いでしょう。また、公共の場所では室内の喫煙は禁止されていて、タバコを吸いたい人には外にあるテラス席が好まれます。

 

いざバルへ!

 

お店を選んでいざ入店。でも、入ったお店でメニューを頼んでドリンクを選ぼうと思っても、ドリンクメニューがないこともマドリッドのバルではよくあります。一般的なバルでは、置いてあるものは似通っているので、よく飲まれるドリンクをご紹介します。

①ビール :セルベサ(cerveza)– スペインのバルで欠かせないのは、何よりもビール。ドラフトビールをコップ1杯のカニャ(caña)から頼むことができます。他にもカニャの1,5~2倍のドブレ(doble)、ジョッキのハラ(jarra)などがありますが、グラスの大きさは色々あるので、飲みたいグラスを指差すのが一番確実かもしれません。

ドラフトビール同様瓶ビールもポピュラーで、こちらは200ml(または250ml)と330mlの2種類。最近では大手のビール会社の色々なビールの他に地ビールも増えているので、気になるビールがあれば頼んでみるのも良いでしょう。

ビールの変化形としてよく飲まれるのがクララ(clara)。ビールを甘いソーダやレモンソーダで割ったもので、夏に好んで飲まれます。ソーダであればカニャ(セルベサ)・コン・カセラ(caña(cerveza) con casera)、カニャ(セルベサ)・コン・リモン(caña(cerveza) con limón)と呼ばれ、ビールと同じ料金で飲めます。

また、アルコール以外の飲み物が少ないスペインでよく見られるのがノンアルコールビール。スペインではシン・アルコール(sin alcohol)と呼ばれます。これも注文率が高いだけに、ドラフトビールと瓶ビールから選べるお店がたくさんあります。

②ワイン:ビノ(vino)– ワインの国スペインの首都でありながら、マドリッドのバルではビール派が優勢。それでも、大体どのバルでも赤、白、ロゼワインは揃っています。中でも赤ワインはハウスワインだけでなく、リオハ地方のワインか、リベラ・デル・ドゥエロ一帯のワインから選べるバルが多いようです。色々なワインをグラスで飲めるお店では、黒板やメニューに産地や値段が書いてあるので、是非色々試してみましょう!

スペインと言えばワインにリキュールや果物を入れたサングリアが有名ですが、どのバルにでもある訳ではありません。サングリアがない時は、「夏の赤ワイン」という意味のティント・デ・ベラーノ(Tinto de verano)を飲んでみませんか?氷やレモンを浮かべた赤ワインをソーダかレモンソーダで割ったもので、サングリアほど甘くないですが、爽やかな清涼飲料のように飲めるカクテルです。

③その他のアルコールドリンク – 食前酒としてよく飲まれるベルモットは、特に週末、お昼前に友達同士や家族で集まって飲む時に好まれるお酒でもあります。

④ソフトドリンク – アルコールを飲めない人には、スペインのバルで頼める飲み物は多くありません。どのバルにもあるのは、コーラ、炭酸入りと炭酸なしのレモンジュースやオレンジジュース、そしてトマトジュースやモストという甘いブドウジュースでしょう。モストは、日本のブドウジュースとはちょっと味わいが異なり、ハチミツのような甘さが特徴です。

タパスって?

一説には、バルでハエがたかるワインに小皿で蓋をして、その上におつまみを乗せたのがタパスの始まりとか。最近ではタパスを別料金で出すバルもありますが、店頭などに書いていない限り無料。オリーブの実、ポテトチップス、生ハムやチョリソなどの乾き物から煮込みまで、ドリンクを頼むと基本的に無料でサーブしてくれます。これはお店の好意という考え方なのか、2杯目はタパスがなかったり、常連客には多く盛られたり、統一性がないのが実情です。ウェイターと仲良くするとたくさんタパスをもらえることもあるので、片言でもウェイターと交流して色々なタパスをもらえるように心がけてみましょう!

タパスだけで物足りない時は、ラシオン(Ración)と呼ばれる大皿料理や、小皿料理としてタパスを注文できるお店もありますが、お金を出して頼めるタパスはアンダルシアのもので、マドリッドでは一般的ではないようです。ラシオンの半分の大きさのメディア・ラシオン(media ración)で頼める場合もあるので、お店の人に聞いてみましょう。

地方色豊かな料理や飲み物を試したい!

スペイン各地の郷土料理が特色のバルでは、それぞれの地方の名物料理を1皿から注文できます。小皿料理タパスが豊富なアンダルシア料理、パエリアが有名なバレンシア料理、生ハムやチョリソなどが豊富なエクストレマドゥーラ料理、スープや魚介がおいしいガリシア料理、豆の煮込みや肉もおいしいアストゥリアス料理、ピンチョスが有名なバスク料理など、言い出したらきりがありません。各地のワインをグラス1杯から頼めるのもバルの良いところ。中でも特徴のある飲み物があるのはアストゥリアス地方のバル。炭酸入りの甘いりんご酒シードルの他、微発泡のナチュラルなシードルが飲めるバルもあります。ナチュラルなシードルを頼んだら、空気を含ませるためにウェイターが高いところからシードルを注ぐパフォーマンスを見せてくれるかもしれません。

お会計!

そして、気になるのはお会計。カウンターやテーブルなど、自分のいる場所でアテンドしたウエイターに支払うのが原則です。値段はお店によって異なりますが、ドリンクは、カウンターで頼むとビールのカニャやボテジンが大体1,20~1,60ユーロ、少し大きいグラスのビールやワインなどは2ユーロ以上が目安です。チップは、スペインでは義務ではないので置くか置かないかは人それぞれ。バルのカウンターでは、数十セント程度を置く人が多いようです。

感覚をつかんできたら、それぞれのバルの良さが見えてきて、意外なところでお気に入りのバルが見つかることも。何度か通ううちにお店の人やそこにいる人と話がはずんだり、1杯ごちそうしてくれたり、思わぬ出会いが待っているかもしれません。




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