法善寺近辺散歩~水掛不動・夫婦善哉・喝鈍・法善寺横丁名店・玉製家

大阪

法善寺はミナミのど真ん中にある浄土宗のお寺。隣にあるコケまみれの水掛不動さんは、観光名所としてあまりにも有名ですよね。今回はこの法善寺近辺を散策してみました。

 

古くはこの地に刑場や墓地があり、千日念仏が唱えられていたことから、「千日寺」という別称をもつ法善寺。「千日前」の名前の由来もこのことと関係しているのだとか。

 

水掛不動

水掛不動さんにお参りしましょう。このあたり一帯にはお線香のよい香りが広がっています。

いかがですかこの見事なコケ。もはや不動明王の原型をほぼ留めていません。

ご利益は学業成就、商売繁盛、家内安全、健康祈願、何でもありと、じつにオールマイティなんです。例えば頭痛に悩む人であれば、不動さん頭部に水をかけながら「南無不動明王」と唱えるとよいそうです。

 

水を掛けながらという、この特殊なお参り方法は広く知られていますが、戦前は単にお水をお供えするだけだったそうなんです。あるとき、切羽詰まった一人の女性が参拝にやってきたのですが、その際に水を掛けながら、「願いをかなえて!」とすがるように拝んだのだとか。それ以来、水を掛けながら拝む人が増えたそうですよ。

 

そして、不動さんの両脇にはお地蔵さまが2体

こんがら童子せいたか童子と、ちゃんとした名前がついています。この2体を男女に見立てて、縁結びにもご利益があると言われているのです。

 

 

「夫婦善哉」

水掛不動さんのお隣には、織田作之助の小説でも知られる夫婦善哉があります。赤い大きな提灯が目印です。一人前は、小さなお椀に入ったおぜんざいが2膳。添えられた塩こぶとの甘辛のコンビネーションが人気です。

法善寺の北側にあるのが法善寺横丁細い石畳の両側には、数多くの飲食店が並んでいます。千日前、道頓堀の喧騒から一歩入るとこんなレトロな風情が。

あまりのタイムスリップしたような錯覚におちいります。

もともとは法善寺の参道だったそうですよ。

不動さんから横丁に抜ける細い路地にも、お地蔵さまが居ました。

 

 

喝鈍さん

さてお昼時です。一人でも気軽に入れてお味にもお墨付きのかつ丼専門店をご紹介します。

喝鈍さんはカウンター10席のみの小さなお店ですが、昼夜の食事時にはいつもお客さんでいっぱいになっています。

暖簾をくぐり着席すると、注文をしてお支払いを先に済ませます。

 

看板メニューのかつ丼は650円とリーズナブル。シンプルにかつ丼とするか、口コミでも評判のソースかつ丼(700円)も捨てがたいとさんざん悩んだ末に、

キムチかつ丼(750円)をいただきました。味噌汁を100円で追加して定食にしています。

 

待つこと約5~6分、やってきました。ご飯とカツとじが別々に盛られています。銅なべに盛られたキムチカツとじがとても良い香り。

やや大きめのお茶碗に入ったご飯に、カツとじをのせてしまっても良いですし、別々の「おかず」としていただくことも。これでしたら、つゆの量も調節できますね。

とろとろ半熟の卵をつぶして、カツ、キムチと混ぜていただきます。炊き立てのつぶのよいご飯です。本格的に辛いキムチを半熟卵がマイルドにしてくれて、柔らかい豚カツともよく合います。

カウンターには梅干し、ふりかけ、たくあんが置かれてあり、自由にいただけます。

 

レトロな店内にはジャズ・フュージョンが流れ、狭いものの素敵な雰囲気のお店でした。

 

喝鈍(かつどん)

大阪市中央区難波1-1-18

06-6213-7585

 

 

焼き鳥「仁和鳥」・和食の老舗「正弁丹吾亭」・くじら料理、ハリハリ鍋の「徳家」・「wasabi」など

この小さな法善寺横丁には、他にも焼き鳥の「仁和鳥」や、和食の老舗「正弁丹吾亭」くじら料理・ハリハリ鍋の「徳家」ミシュラン星付きの「wasabi」など名店がずらり。特に夜はライトアップされて、大人のデートにオススメのお店がたくさん。

 

小さな横丁ですが、大阪観光には欠かせないスポットですね。

 

 

玉製家

では最後に横丁を出て、和スイーツの老舗をご紹介します。

おはぎの玉製家(ぎょくせいや)さん明治32年創業、正真正銘の老舗です。

14時のオープンには、すでに何組かのお客さんが待たれていました。

 

テイクアウトのみのお店ですが、オーダーを取ってから奥で箱詰めしてくれます。

おはぎの種類は、きなこ、つぶあん、こしあんの3種。きなこには中にあんこは入っていません。

上品な女将さんがお一人、テキパキとリズミカルで気持ち良い接客をされます。4人しか入れない小さな店内では、この女将さんの采配のもと秩序が保たれており、待ち時間が苦になりませんでした。

 

6ケ入りで約900円。もちろん保存料等は無添加で日持ちはしませんが、きっとお土産にも喜ばれますよ。8ケ入り、10ケ入り、15ケ入りの箱が用意されています。

 

持ち帰って食べてみました。あんには少々の塩分が感じられ、嫌みのない素朴な甘さがとても美味です。おはぎのお米も絶妙な柔らかさです。体に不要な調味料類は一つも入っていなさそうな安心感が、さらに美味しさを増してくれています。
なんば土産にとてもオススメですよ。

 

玉製家

大阪市中央区千日前1-4-4

06-6213-2374

 

 

千日前や道頓堀の賑わいの中にあり、どこか懐かしい石畳の町、法善寺横丁。古くから人々に愛される、なにわ情緒あふれるスポットです。

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