新しいパリを体験できるベルシー地区




ベルシー地区を訪れるとパリの他の地域とは違った居心地の良さを感じます。日常と非日常のバランスが程よく取れていて、楽しみながらも心が落ち着く場所。ベルシー地区はパリの中でも新開発が進む地域ですが、稀に見る再開発に成功した地区でもあるのです。ベルシー地区の魅力とは一体どんなものでしょうか。それでは見ていくことにしましょう。

 

ベルシーの簡単な歴史

 

まずは再開発の進むベルシー地区の歴史を簡単にご紹介。この地域は大規模なワイン倉庫でした。セーヌ川が近いという地理もあって、フランス国内のワインがここ運ばれてきました。とりわけ、赤ワインがここで保管され、安居酒屋にワインを卸していたのだそう。その後、時代の流れと共に1960年代にはワイン貯蔵庫は郊外に移ることとなります。そして1998年、地下鉄14番線の開通と共に、貯蔵庫だった建物をそのまま利用した総合商業施設「ベルシーヴィラージュ」が誕生しました。ベルシー地区は市民の生活をコンセプトに再開発の進む地区で、パリの中でも活気のある場所としてポピュラーな地域となったのです。

 

ベルシーヴィラージュ

 

ベルシーヴィラージュ日曜日も開いている施設としてオープンしました。ワインの貯蔵庫であった石造りの建物が特徴的。総合商業施設といえば、フランスでは郊外にある煤けた寂しい場所というイメージがありますが、ベルシーヴィラージュは魅力的な建物のおかげもあって、陽気な施設に感じられます。フランスでは古い歴史的な建物は簡単には壊しません。そういった建築物ほど価値があるのです。ワインの貯蔵庫をこうして現代のライフスタイルに合わせて再利用することは素晴らしいこと。こういったフランス人の姿勢は見習いたいものです。

 

充実したレストランやショップ

 

ベルシーヴィラージュにはレストランはワインのチェーン店Nicolas/ニコラのレストランパブのFrog/フロッグなどがあります。これらのレストランはとりわけ美味しいというわけではありませんが、テラス席はかなり雰囲気があるので、ここのテーブル席を体験するだけでもおススメ。パリ在住の筆者もパリジャンの友達とよくベルシーヴィラージュにお酒を飲みにいきます。金曜日の夜なんかは若者が多く集まるので、まるでお祭り騒ぎといった様相。毎回楽しい夕べを過ごすことができます。

 

テイクアウトのお店も充実していて、日本でもお馴染みのパン屋Eric Kayser/エリックカイザー星付きレストランシェフのレシピが食べられるテイクアウトのお店Boco/ボコなどがあります。ボコは高級志向のテイクアウトのお店なので、お味もかなり本格的。テイクアウトなのにどの料理も味の凝ったものばかりで、毎回ボコで食べるのが楽しみな程です。晴れた日はここでテイクアウトをしてすぐ傍のベルシー公園で食べるのもおススメですよ。

 

ベルシーヴィラージュにはパリジャンに人気のブランドMaje、Sandroや、フランス紅茶の専門店Dammann Frères/ダーマンフレール、Olivier et Co/オリビエエコや南仏の香水店Fragonard/フラゴナールなどが揃っています。人気のお店ばかりなので、ショッピングも同時に楽しむことができるのは嬉しいですね。

(2016年8月の情報)

 

Bercy Village/ベルシーヴィラージュ

28 Rue François Truffaut, 75012 Paris

http://www.bercyvillage.com

Metro :14番線 Cour St-Emilion

 

ベルシー公園

 

公園内に足を踏み入れると、外の音は遮断され、葉っぱが風に揺れる音や鳥の鳴き声が聞こえてくるベルシー公園。都会の真ん中にありながらもゆったりとした時間が流れているのです。晴れた日は簡単なテイクアウトをしてここで食べたり、芝生に寝そべって日光浴するのが筆者の楽しみ。パリののどかな公園の雰囲気を体験するのにはぴったりの場所。束の間、ベルシー公園で都会の喧噪から逃れると、リフレッシュした気分になれるのです。

 

ベルシー公園内にはワインのぶどう畑があります。こちらはベルシーがワインの貯蔵庫時代を記念して植えられたのだそう。バラ園や池などもあり、園内を散歩するだけも楽しめますよ。

 

シネマテークフランセーズ

 

映画の殿堂シネマテークフランセーズは2005年に移転して再オープンしました。上映ホール、映画博物館、図書館があります。ヌーベルバーグの監督たちが通い詰め、フランス映画の新しい波がシネマテークフランセーズで生まれました。世界中の映画ファンの憧れの場所です。

 

シネマテークフランセーズの中でもおススメしたいのは映画博物館ルミエール兄弟から始まったフランス映画の歴史を体験できる場所なのです。カメラ機材や小道具、衣装などを単に展示しただけでなく、映像を同時に流したりと映画の世界観に浸りながら鑑賞できる展示内容となっています。見応えある常設展で、映画の中のように夢の世界を見させてくれます。観賞後は映画人の熱気が肌に伝わってくるようです。

 

シネマテークフランセーズ

51 Rue de Bercy, 75012 Paris

http://www.cinematheque.fr

Metro :6,14番線 Bercy

 

夏のセーヌ川沿いはお祭り騒ぎ

 

ベルシー公園の突き当たりの土手を上がると、セーヌ川が見えます。パリの中心部のセーヌ川に比べここまで下ってくると、絵に描いたようなロマンチックなセーヌ川ではありません。しかし新開発のこの地域には中心部ではあまり見られない催しが行なわれていたりします。

夏場、この辺りのセーヌ川沿いには、バーやレストランが立ち並びます。ソファーやアウトドアチェアが並べられ、ここはまるで南国のよう。BGMもレゲイがかかったり、開放的な雰囲気。ビールやカクテルを片手に、沈みゆくセーヌ川の夕日を眺めると、大変気持ちのいい一時を過ごせます。夏のパリを満喫できる場所です。

 

新開発が続くトルビアック地区

 

セーヌ川両岸を結ぶ有名なシモーヌ・ド・ボーヴォワール橋を渡るとトルビアック地区に辿り着きます。この地域はパリの中でも異質な現代建築が立ち並ぶ場所。新開発の目玉だったフランス国立図書館があります。フランス最大級の図書館です。

 

この地区は訪れる度に、建設中の工事現場が目に入ってきます。まだ住民の生活感が見られないどこか無機質な空間が広がります。それと同時にこれからこの地域にはどのように人が集まっていき、どういった場所に生まれかわるのか楽しみでもあります。




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