アートでバンクーバーに触れる。バンクーバー美術館




様々なカルチャーの入り乱れる街、バンクーバー。街を歩いているだけでもそんな雰囲気が感じられて足取りも軽くなります。クリエイティブでアーティスティックなものを覗いてみたい、そんな気分の日にぴったりなのはバンクーバー美術館(Vancouver Art Gallery)。今回はこの美術館でカナダらしさ・バンクーバーらしさを見つけながらアートを楽しもうと思います。

あたりのビル群とはミスマッチに感じるような荘厳な見た目の外観

この通り(Hornby Street)には食べ物の屋台が並んでいたりするので、天気の良い日は軽いランチにふらっと訪れるのもいいかもしれません。美術館前の一角だけ通行規制がされており、車道に小さなテーブルが並んでいます。ビル群と美術館のコントラストと、ちょっぴり非日常を感じる通り道。美術館に入る前から他ではあまり見られない景色が見られて美術館への期待も膨らみます。

建物の中心にある吹き抜け。各階、各角度によって違った見え方がするのがとても面白い。様々な視点から写真を撮ってみると後で発見があるかも。)

ギャラリーに入ると目の前には広く高い吹き抜けがお出迎え。吹き抜けに通った螺旋階段を登ると作品が見られるのですが、もうこの吹き抜けからアートそのもの。周りのお客さんたちも子供に返ったかのようにいろいろな視点から試して楽しんでいました。スタートラインから美術館の遊び心に心躍らされ、もっと先も見てみたい!そんな気持ちで足を進めていきます。

 

(2階に上がると突然ドン!と現れるオブジェ。何に見えるでしょうか?)

 

バンクーバー美術館は現代アートが多い

バンクーバー美術館を回っていて気がついたことは、「現代アートの多さ」。

今年(2017年)建国150年を迎えるだけあって比較的新しい国カナダ。カナダで生み出されたアートは歴史深いような作品というより近代〜現代の作品がほとんどになるんですね。さらにカナダの人達は「ローカル」であることを重んじます。バンクーバーではその風潮がさらに強いかもしれません。だからこのバンクーバー美術館にはカナダ発、ローカルな現代アート作品でがたくさん集まっているんですね。そんなことも踏まえて作品を見るとなんだか新鮮に見られるような気がします。

(一見なんじゃこりゃ?と目を疑うような作品。まるで空間が歪んでいるかのよう。)

この作品も実はバンクーバーらしいポイントが。これは後ろの壁も含めてひとつの作品なのですが、なにやら中国語で書いてあるようです。バンクーバーは移民が多い国カナダの中でも特に中国系やアジア系の移民が多いと言われている街です。バンクーバーから少し南のリッチモンドでは英語よりむしろ中国語の方が多く耳にするほど。筆者もバンクーバーに初めて来た時はあまりのアジア系人口の多さに驚きましたが、それもバンクーバーの個性。はじめは外国にいる感じが薄く何となく物足りなく感じる人が多いようですが、のちにバンクーバーのアジア系料理のレストランの美味しさの虜になりますよ。アジア系同士はなぜか波長が合いやすく友だちになりやすいのも事実です。バンクーバーに滞在することになったら、現地でできた友達とアジアンレストラン巡りもバンクーバー流な楽しみ方なのかも。

 

(キャッチーなイラストと壁とドアの絶妙な色のコントラストが写真に映えますね。たくさんの女の子たちが足を止めていました、SNSに最適な写真スポットなのかも。)

ちょっとレトロなドアを開けてみると一面真っ黄色の部屋が現れました。数人のおじさんの大きなイラストが壁一面に描かれています。この作品を手掛けたのはガーリー・ケネディ(Garry Neill Kennedy)というカナダ出身のアーティスト。現在81歳のガーリーは故郷ノバスコシア州の美術大学で校長を務めるなどの経緯を経て、今も尚活動を続けています。カナダにいると本当にお年寄りの元気の良さに驚かされます。シニアカーといういわゆる電動カートを乗り回すお年寄りがたくさん見られます。ハイキングをしているときでさえも森の中でシニアカーに乗ったお年寄りと遭遇します。モタモタしていると追い越されてしまうほどのパワフルさ。「お年寄りが持つパワー」、これも筆者がバンクーバーを気に入った理由の1つです。

ビビッドな色のコントラストと大胆なパターンづかいが印象に深く残るガーリーの作品たち。このバンクーバー美術館での展示「FINCHWELL FINCHWELL FINCHWELL AND OSBORN」は期間限定のようですがこれからもカナダの大御所アーティスト、ガーリーに目が離せません。

(ファーストネーションズのアート作品とヨーロッパからの移民が流入して以降の今のカナダの姿が対比されているようです。)

ショーケースを覗いてみると、目を引く鮮やかな赤い制服は王立カナダ騎馬警察、通称RCMPの正装が。カナダのシンボルなのだそうで、お土産屋さんやはたまた駐日カナダ大使館でもこの正装で身をまとった警官のパネルが飾られています。このアイコニックな赤色でデザインされた2016年リオデジャネイロ五輪のカナダチームのユニフォームは「センスが良くて今らしい!かっこいい!」とSNSで日本でもちょっとした話題になりました。

(ファーストネーションズの作品たちがショーケースの中に並べられています。)

バンクーバー美術館は博物館ではありませんが、アート作品としてファーストネーションズの伝統的な工芸品を見ることができます。日本でもよく知られているトーテムポールは、カナダやアメリカの含む北アメリカの先住民の伝統的な工芸品です。今でも一部の地域では古くから残るトーテムポールを見ることができます。ここ十数年の間でファーストネーションズの伝統的な文化を尊重しようという動きが強まり、たくさんのアーティストがファーストネーションズの文化に影響を受けたアート作品を生み出しています。

古今東西の文化が混じり合った街、バンクーバーをまるで建物に詰め込んだかのような、とても見ごたえのある素敵な美術館でした。ぜひ、カナダ・バンクーバーのカルチャーを感じに訪れてみてください。

 

アクセス情報

名前:Vancouver Art Gallery
開場時間:10時〜17時(火曜日のみ21時まで)
住所:750 Hornby Street Vancouver, BC V6Z 2H7
URL(リンク先英語):http://www.vanartgallery.bc.ca/




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です